[第5話:ナゾだらけ]
幽霊・・・ねぇ・・・
千里は授業中ずっとそんなことを
考えていた。
普通ではありえない。
帰り道。
人が通らない細い道で
誰かが千里の肩に手を置いた。
「ゆ・・・雪・・・?」
雪がいる。
何で雪が・・?
「佐野千里・・・
歩李は霊界に連れて行く。
お前はその時レニア様が
お望みになったようにする。
覚悟しておけ。」
おいおい・・・いきなり何言うかと思ったら
霊界?意味分んねーよ。
レニア?誰だそれ?
「いきなり何言ってんだよ?
霊界?何だよそれ。」
でもオレが会った幽霊のガキ・・・
もしかしてホントにそういうのって
あったりして・・・
「信じるかはお前しだいだ。」
そう言い残して雪は消えた。
消えた・・・?
何なんだ・・・もうワケ分かんねえよ・・・
幽霊・・・霊界・・・レニア・・・
くそっ・・・歩李はどうなるんだよ?
雪・・・
_中学校の帰り_
「歩李!帰るぞ!」
千里が久しぶりに声をかけてきた。
「え?なんで最近だまってたと思ったら
また・・・ま、いいけど。」
もう気にしないことにした。
この前、助けてもらったし。
「ねえ・・・千里はいつあたしと
知り合ったんだっけ?覚えてる?」
千里に聞いてみた。
「え・・・?幼稚園のころにお前が
転んだ時にいっしょに先生のとこに
行った時になんか仲良くなって・・・」
「うん。あの時はあたしのほうがちょっとだけ
背が高くて・・・今じゃ追いこされちゃったけど・・・」
あれ?・・・千里はいつの間に背が高くなったの?
いつの間に声が低くなったの?
いつの間に・・・
千里があたしから離れてく気がした・・・
千里・・・
あたしはなんか、悲しくなった。
なんでだろう・・・?
書くのが、遅くなってしまいました・・・
すいません。