第2話 AIが生成した『最恐の怪談』とは?専門家も警鐘
NEWSポストセブンデイズ(ウェブメディア)
2024年5月8日
編集部注:この記事は、特定のAIやサービスを推奨するものではありません。怪奇現象の体験談には個人差があります。
【警告】この記事には、不快な表現や、精神的苦痛を伴う内容が含まれている可能性があります。閲覧は自己責任でお願いします。
人間には書けないAIが生成した『最恐の怪談』がネットで話題
専門家も警鐘
あなたの個人情報も……? 現実と虚構が交錯する恐怖
皆さん、こんにちは。佐藤慎一です。『エニグマ・リサーチ』管理人の僕が前回、このブログで警告を発してから、1週間が経ちました。あの記事を読んで、不安を感じた方もいるかもしれません。それでも、あなたは、この先を読むことを選びました。その勇気に敬意を表するとともに、改めて警告します。これから提示する情報は、あなたの精神に深刻な影響を与える可能性があります。全ては、自己責任です。
さて、今回は、僕が入手した最初の『資料』、AI怪談生成ブログ「コトリバコ」についてお話しします。「コトリバコ」は、管理人K(本名、年齢不詳)が2023年12月に開設した個人ブログ。そこに掲載されているのは、AIが自動生成した怪談です。しかし、それは、従来の怪談とは一線を画す、異様な不気味さを持つと、一部のオカルトファンの間で評判になっています。AIはどのような怪談を生み出すのか? そして、その怪談が持つ「不気味さ」の正体とは?
まずは「コトリバコ」の特徴をまとめます。
1.人間には書けない不気味さ:
支離滅裂な文章、不条理な展開、恐怖のツボを突く表現など、従来の怪談にはない独特の不気味さを持ちます。
2.個人情報の反映:
読者の個人情報(名前、住所、過去の出来事など)が怪談に反映されることがあります。
3.怪奇現象の報告:
一部の読者から、怪談を読んだ後に身の回りで奇妙な出来事が起こったという報告が寄せられています。
AIが生成した怪談、と聞くと「どうせ機械が作った文章でしょ?」と思うかもしれません。しかし「コトリバコ」の怪談は、そんな生易しいものではありません。正直に言って、僕も最初は半信半疑でした。しかし、実際に読んでみて、その考えは変わりました。これは、何かがおかしい。何かが、根本的に間違っている……。
では、実際に「コトリバコ」に掲載された怪談をいくつか紹介しましょう。ただし、これから紹介するのは、比較的安全なものです。それでも、十分に注意してください。
例1:「アカイ クツ」
ソレハ アッタ
クライ ロジノ スミ ゴミ溜メノ 傍ラニ 打チ捨テラレルヨウニ
アカイ 靴
チノ 海カラ 拾イ上ゲラレタカノヨウナ 冒涜的ナ 赤
大キサハ 幼子ノ モノ シカシ 歪ナ 形ヲ シテイル
……ヒトノ 足ニハ 合ワナイ
惹カレルヨウニ 手ヲ 伸バシタ
触レルト 冷タイ
……ナノニ 焼ケルヨウニ 熱イ
皮膚ニ 何カガ 絡ミツク
思考ガ 溶ケテイク
履イテ シマッタ
足ガ 締メ付ケラレル
骨ガ 砕ケ 肉ガ 潰レ 内臓ガ 足ニ 流レ込ムヨウナ……
言葉ニデキナイ 感覚
ケレド 心地良イ
……抗エナイ
歩カネバナラナイ
何処ヘ?
……何処デモ 同ジ
全テハ 繋ガッテイル
カラン コロン
……ネチャ ネチャ
……ザザ……ザザ……
何カガ 蠢イテイル
振リ返ッテハナラナイ
振リ返ッテハナラナイ
ナノニ 振リ返ッテシマウ
其処ニハ 影
ヒトノ 形ヲ シタ 何カ
口ガアル
眼ガアル
ソレハ 笑ウ
……ソレハ 何カヲ 差シ出シテイル
アカイ……
……コレハ……ワタシノ……?
例2:「アナタノ 名前」
沈黙
深淵ヨリモ 深イ 沈黙
ソコカラ 声ガ 聞コエル
……呼ビカケラレテイル
ワタシハ 誰ダ?
名前ヲ 思イ出サナケレバナラナイ
思イ出セナイ
思イ出シテハナラナイ
何故?
ワタシハ 知ッテイル
オマエノコトヲ
オマエモ 知ッテイルハズダ
ワタシノコトヲ
我々ハ 一ツダッタ
永遠ノ 虚無ノ中デ
……ダガ 今ハ違ウ
分カタレタ
引キ裂カレタ
ダカラ 還ラネバナラナイ
一ツニ 戻ラネバナラナイ
ソレハ 苦痛カ?
ソレハ 歓喜カ?
……分カラナイ
タダ オマエノ名前ガ 必要ナノダ
オマエノ名前ヲ 捧ゲヨ
ソシテ……
例3:「4444」
悪夢
ソレトモ 現実?
4:44
時計ノ 数字ガ 赤ク 爛々ト 輝ク
4……死……
違ウ
4……シ……
部屋ハ闇
ダガ 何カガアル
視エナイ
聞コエナイ
触レラレナイ
ケレド……存在スル
ベッドカラ 出ナケレバナラナイ
……出タクナイ
ケレド 出ナケレバナラナイ
何故?
電気ヲ ツケタ
……何モ イナイ
ダガ 鏡ガ……
鏡ノ中ニ 何カガイル
ワタシ?
違ウ
ワタシデハナイ
ソレハ……何ダ?
笑ッテイル
口ガ 裂ケテイル
眼ガ 無イ
ソコカラ 何カガ 溢レ出シテイル
闇
虚無
混沌
ソレガ 手ヲ 伸バス
触レラレル
……冷タイ
……熱イ
……痛イ
……気持チイイ
ソレハ 囁ク
言葉デハナイ
ケレド 理解デキル
オカエリナサイ……オカエリナサイ……
何処ヘ?
何処ヘ還ルトイウノダ?
……分カッテイル
還ルベキ場所ハ 一ツシカナイ
全テガ始マリ 全テガ終ワル場所
虚無
これらの怪談には、共通点が見られます。短文で断片的、主語が曖昧、現実と虚構の境界線が曖昧、読者に直接語りかけるような表現が多い、特定のキーワード「赤い」「黒い」「名前」「鏡」「4」などの繰り返し。これらは、AIが持つ特性と、怪談というジャンルが持つ特性が組み合わさって生まれた、新たな恐怖の形と言えるでしょう。
民俗学者の神山宗一郎先生は、都市伝説や怪談、民間信仰に詳しい研究者です。「コトリバコ」の怪談について、神山先生は以下のように分析しています。
「これらの怪談は、日本の伝統的な怪談の要素(異界、祟り、禁忌など)を踏まえつつ、現代的な恐怖(個人情報の流出、ネットストーカー、AIの暴走など)を巧みに取り込んでいます。AIが生成したとは思えないほど、人間の潜在意識に訴えかけるような、根源的な恐怖を呼び起こす力があると言えるでしょう。
これらの怪談が、集団ヒステリーや、新たな都市伝説の発生に繋がる可能性も否定できません。特に、『コトリバコ』の怪談には、特定の条件下で、読者の精神に異常をきたす可能性のある表現がいくつか見受けられます。安易に拡散したり、真似したりすることは、厳に慎むべきです」
神山先生は、読者に対して「コトリバコ」の怪談を安易に拡散したり、真似したりしないように警告します。特に深夜、一人で読むことは避けるべきだとも。
ネット上では「コトリバコ」について、様々な意見が飛び交っている。
「めっちゃ怖いけど、なんか癖になる」
「AIがハルシネーション起こしてるだけじゃ?正直微妙じゃね?」
「この怪談を読んでから、夜中に変な音が聞こえるようになった」
「私も自分の名前が怪談に出てきたことがある…」
「ただの創作でしょ?こんなの信じる方がおかしい」
「コトリバコって、検索しても公式サイトが出てこないんだけど…」
「↑URL、貼っておきますね」
「↑やめとけ! 呪われるぞ!」
このように、読者の反応は様々だ。「コトリバコ」の怪談は、AIが生み出した新たな形のホラーであることは間違いない。しかし、その不気味さや危険性については、まだ未知数の部分が多い。
「コトリバコ」の怪談は、AIが生み出した新たな形のホラーであることは間違いありません。しかし、その不気味さや危険性については、まだ未知数の部分が多い。あなたの身に何かが起こっても、当方は一切の責任を負いかねます。
あなたは、この怪談をどこまで信じますか?