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~93 傾向と対策2~



「何やっとんじゃ貴様?」



 引っ繰り返ったタケルを見下ろし

 言葉を掛けるのは訓練を終えたセイラ。

 流石に少し疲れて見える。


 セイラを見上げながら返事をするタケル。



「地獄行き宣告されちゃった♡」



 またバカな遣り取りがあったのだろう、

 と溜め息を吐き席に座ったところで

 一緒に帰って来たユウコも席に着く。


 ヴァジュラがお茶を準備しテーブルへ置く。


 そのタイミングでユウコがタケルに訓練の話を伝える。



「主殿、セイラはスカージとベレヌスとも

 訓練させたらいい」


 感心した様子で答えるタケル。


「ヘェ~、珍しいな。

 ユッコが、んなこと言うなんて」


「まだまだ伸びる。

 魔法適性が高い。

 "雷霆掌″はムリでも攻撃力が高いのを

 ひとつは習得できそう」



 ヴァジュラ含め周囲も感心している様子の中

 セイラが、



「いや、まだまだじゃがな。

 ヒントは得られておるからユウコ殿の言う通り

 ひとつくらいは覚えられるかもしれんのーー


 ただ、と付け加えるセイラ。


 ーーあの変態と修行するのは勘弁じゃ」



 クスリと零すサクラ。

 ヴァジュラも笑っており同じく笑うタケルに向かって、



「類は友を呼ぶだな」


 頷くディース。

 言ったのはヌフである。


 あれ? と、まさかこちらに飛び火するとは

 思わず目を白黒させるタケルを他所に

 ちなみに、と質問するディース。


「その変態はスカージとベレヌスのどちらか

 というのは分かったが、

 その……スカージ様とベレヌス様と言うのは、

 まさかとは思うが、あのヴァッケンのーー


 変態呼ばわりから回復はしていないが答えるタケル。


 ーーあ、ああ、言ってないし来てないからな。

 氷神スカージ、炎神ベレヌスだな。

 ちなみに変態はベレヌスだ、ワッハッハッ!!」



 笑い飛ばすタケルにジト目のヌフとディース。



「お前もだがな」



 ボソリと言うヌフと頷くディース。


 ただユウコが精霊神であることを考えれば

 同様の存在があと2体も居ることに

 呆れ溜息を吐いている。


 聞こえていないタケルを他所に

 サクラがタケルに尋ねる。



「そういえば、ベレヌス様とスカージ様は?」


 それに答えるのはタケルではなくセイラ。


「ああ、お二方は何かあったときのために

 アリアに話して王都に移動してもらったワイ。

 ヴァッケンの混乱も落ち着きつつあるしの」


 タケルの方を見ると頷いている。



「そうですか」


 情報収集含め流石にその辺りは抜かりが無いな、

 と思うサクラ。


 では、と先程の話の中で聞きたかったことを

 尋ねる。



「流石セイラさん。

 では暫くはアリアの方は心配ないとして、

 先程タケルが公爵邸で得た情報の中で

 お聞きしたいことがありまして、

 その前に私の考えと情報を共有しておきますねーー


 そう言って公爵邸での話を始めるサクラ。

 そして、


 ーーと考えていますが如何ですか?

 あと、その魂のエネルギーを送り出す媒体になっている

 生物について何かご存じありませんか?」



 ユウコはお茶のお替わりとお茶菓子を出すよう

 ヴァジュラに伝えている。

 それを横目で見ながらも情報を整理しているセイラ。



「セレちゃんはサクラに任せるわい、問題無いじゃろう。

 公爵邸もフィロンの別邸であることを考えれば

 坊ちゃんとやらだけじゃからそれも問題ない。


 それからその気分の悪い仕組みの中心になっておる

 生物か?

 フン、それは確かに"悪魔"じゃと思うが……」



 お茶を手に取りヴァジュラが丁寧にセットしている

 お茶菓子を口に持っていきながら続けるセイラ。



「外見的特徴からも間違いないじゃろう。

 しかし"悪魔"をそんなことに……

 あのアホウは一体何をやっておるんじゃ?


 まぁ考えるのは後じゃ。

 とりあえずそこにワシを連れて行けタケル」



 タケルの方を見ながら言うセイラ。

 少し面喰うタケルであるが理由を問う。



「フン、そ奴はまだなんとか生きておるじゃろう。

 なぜそんなことになっておるのか直接聞いてやるわい」


 その答えにサクラが反応する。


「わたしの知識では"悪魔"と意思疎通を図ることは

 大変難しいとあります。

 機嫌を損ねると召喚者であっても

 地獄の苦しみとシを与えられるとか」



 若干苦い顔をしながら答えるセイラ。



「確かにサクラの言う通り奴等は扱いが難しいのーー


 一拍置いて続けるセイラ。


 ーーフゥ、あまり使わんのじゃがな。

 ワシはユニークスキル「悪魔召喚」を持っておる」



 ユウコも含め驚くテーブルに着いている者達。


 ただそれだけでは"悪魔"と意思疎通できる理由には

 ならない。


 先を促されるまでもなく続けるセイラ。


悪魔侯爵(デーモンロード)ベリウスを呼ぶ。

 奴はワシが召喚主で契約主じゃ。

 まぁ奴なら何とかなるじゃろ」


 更に驚く聞いていた者達。


 説明を続けるセイラによると、

 どうもセイラは以前研究のため今は魔王麾下五将の

 ベリウスを召喚したらしく、

 その際一悶着あったようだ。


「まぁ一度ボコボコにしてからは、

 えらく従順じゃし助かっておるがの」


 やっぱり、と呆れるタケルとサクラ。

 周囲は黙って聞いている。


 更に続けるセイラ。


「ベリウスは意思疎通も当然問題ないが

 奴の知識は役に立つぞ。


 "悪魔"をそんな風に出来るのは

 それこそ上位の"悪魔"もしくは力が上の者じゃ。


 となると聖光神か近しい者が絡んでおるのは

 間違いない。

 何か分かるかもしれん」



 セイラからの提案で同じ悪魔族であるべリウスを

 呼ぶことになった。

 しかし問題が無い訳ではない。



「公爵邸には連れてけるけど、

 ちなみにベリウスさんはどうやって呼ぶの?」


 ベリウスは現在魔国である。

 転移を繰り返せば何とかなるにしても、

 担っている仕事もあるだろうし

 最低でも1週間は掛かるのではないのか?


 タケルとサクラ含め周囲の者もそう考えているようだが

 そんな中、なんでも無いように答えるセイラ。


「ああ、それなら問題ない。

 ダグザと一緒じゃ、ここで召喚してやるわい」


 

 夜も更けてかなり遅い時間であり、


「えー今からやんの?

 疲れたし眠いし明日にしない?」


 タケルがダダを捏ねるが、


「あなた1年くらい寝なくても大丈夫でしょう?

 そんな軟な鍛え方してないでしょう」


 とサクラが返す。


「アホか!! いいとこ1週間くらいだわ!!」


「じゃあ大丈夫ですね」



 語るに落ちたタケルは観念したようで、

 テーブルに突っ伏している。


 その様子に周囲は笑っている者とジト目の者に

 分かれているがそれはさて置き、

 召喚前にユウコに確認するセイラ。



「ユウコ殿、ここは神域じゃが召喚するに当たって

 何か問題はあるかの?」


 ユウコは頷くと傍らを見る。

 答えるのはヴァジュラ。


「そうですな。

 外部からの転移などは当然できませんが、

 召喚であれば特に問題はないはずです。


 まぁ念のため神殿の地下で行って頂きましょうか。

 あそこなら少々のことは心配ないですからな」



 そういうことになり

 神殿の地下に案内される一同であった。




 神域 神殿内 地下特殊閉鎖空間



「ヘェ、んなとこあったんだ」


「初めてですね」



 タケルとサクラも初めての場所らしく

 周囲を眺めている。

 セイラも興味津々でそこかしこを見て回っている。


 荘厳な神殿内で異質な雰囲気を醸す場所。



「ここは非常用の避難所みたいなものでしてな。

 有事の際に麓や山脈等にいる精霊達を

 保護する役割を担っております。


 ユウコ様かわたくしの許可が無いと

 外に出られないですし外からも入れないように

 なっておりますからな」


 そういった場所らしく、

 部屋の周囲の保護、防御なども

 手厚くなっているようだ。


 広さは一辺50m程の正方形、天井は5mはあり、

 かなり広い。


 ユウコがセイラに言葉を掛ける。



「ここなら大丈夫」



 この部屋に張ってある防御魔法や反射魔法、

 妨害系統の魔法を興味深く調べているようであったが、

 ユウコから声が掛かったことで

 タケルたちの方へ歩いて来ると、



「ウム、感謝するユウコ殿。

 では、やるとするかの」



 そう言って、部屋の真ん中辺りで召喚を始めるセイラを

 見守るタケル達であった。



昨日は更新できず申し訳ありませんでしたm(_ _)m

またブックマークを付けて下さった方、

有難うございますm(_ _)m

いつも読んで頂き有難うございますm(_ _)m

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