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~幕間 イブリスの苦悩~



 ゼヒライテより届いた資料に眼を通し

 今後のタケル達とセイラの動きを確認する。


 次にセイラが引き続き外部での情報収集等のため

 タケル達と国を出ることになった時の

 魔王のモード(スーパー)駄々っ子を

 ゼヒライテに(スーパー)怒られていた記憶を

 海辺の砂粒以下にまで圧縮し、


 溜め息を吐いて、お茶を口に運ぶ手がーー

 ーー止まる。


 


「……あんな封印式ーー


 ここはイブリスの自室。

 今は真夜中で資料や情報整理のため

 いつもは眠っている時間に起きていたが、

 実のところ寝付けなかったのである。


 ーー見たことがない……」



 ニダベリルでタケル達と別れて

 アドラ城へと戻ったイブリスは悩んでいた。


 タケルの魂を確認した際に、

 一つ一つに封印式の刻まれた鎖が

 何重にも巻かれてあるのを見たからだ。


「魂の一部はとんでもなく清浄な光で満ち溢れていたし、

 サクラ殿の魂も清浄でしたしーー


 イブリスは封印式が施されていることで、

 最悪の場合タケルには

 何か邪悪なモノが憑いているのではないか?

 と疑い始めていた。


 ーーいえ、セイラ様も果てはゼヒライテ様まで

 何も言わないのは……

 やはりタケル殿の御師匠殿が絡んでいると

 考えれば良いのか……」


 この世界でダグザと双璧を成す

 憑依魔法の第一人者であるイブリスは

 憑依魔法に関係が深い封印式にも造旨が深く、

 とんでもなく強力な封印式であることは

 理解できていた。


 歪な形をした鎖……

 刺々しく蛇のようでもあり竜のようにも見える

 その鎖の一つが眼を開けたとき、

 イブリスはあの場で悲鳴を上げなかった

 自分を誉めてやりたいくらいであった。



「……サクラ殿の魂が分かれた後は

 眼を閉じたようでしたが」



 サクラの魂を無事定着させたことを思い返し、

 ふと暖かな気持ちになったが、

 同時に眼があっただけで心臓を鷲掴みにされたような

 重圧を受けたことも思い出し身震いするイブリス。



「やはり魔王様……

 いえ、ゼヒライテ様に相談してみましょう」



 一抹の不安を抱えつつも眠りに付くイブリス。

 ごく当たり前に回避された魔王とは一体……

 と突っ込む者は誰もいなかった。



幕間を挟みますので2話投稿になりますm(_ _)m

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