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~18 あぁ……~

 


 セイラさんの相変わらず

 肝心なことは最後に言わないと気が済まない癖?

 にもメゲず、とりあえず最下層に着いたので

 警戒しながら進むことにする。


 が、ひとこと言っておかねば、



「ホント軽い口調で重いことを……

 ちゃんと初めに言ってよ、セイラさん」



 テヘッ、舌をペロッと出している……

 そ~っとサクラに意識を向けてみると、



『プリティーでキュア過ぎ……♡』



 どこぞの局のシリーズもんみたいなこと言ってる……

 ハァァ、ダメだこのAI……


 エルフとAIの結婚、

 しかもこの世界で同性初カップルとなるんだろう。

 もしかしたら子供も出来るかもしれん。


 理不尽だから!!

 お幸せに……



『ンンッゴホン。

 あのですねタケル、いくらなんでも結婚って……

 バカですかあなたは?

 そんなことになる訳がないでしょ。


 そりゃ可愛いものは大好きですけど……

 その一番好きなのは、え~とそのゴニョゴニョ……』



 ウン、壊れたね。

 放っとこう。


 遣り取りを聞いて面白そうに、

 テヘぺロを止めてニヤニヤした笑いを浮かべる

 セイラさんに気持ちを切り替えて聞いた。



「あのさぁ、さっきも言ったけど、

 とにかく知ってること

 ーーもうテヘペロはやらせん!!ーー

 先に教えて欲しいんだけど。


 そのダグザくんのスキルとか分かんないの?

 あと魔法はもちろん使うよね?」



 ニヤニヤしながらセイラは、



「ほぉ~そういうことか。

 フフン良いことを聞いたワイ、ククク……」


 悪いほうの顔のセイラさんは、

 こっちの質問を全然聞いてなかった……


「ちょっとセイラさん聞いてる!?」


 ヘッ?



 こっちを見るアホ顔のセイラさんだが

 美人には変わりない。


 ホント得だよな美人さんって、

 アホ顔なのに美人って……


 腹立ってくるな理不尽さに。

 あっ理不尽女王だったわ、ハッハッハッ!!


 じゃね~わっ!! 

 アッ!! 耳に手ぇ当ててやがる!!

 クゥッ腹立つわ~……

 

 まぁ進まんので気を取り直してもう一回聞いてみる。



「あのね、ダグザくんの特徴とか知ってたら教えてよ」


 元に戻ったセイラさんは、

 ウ~ンと思い出すように目を天井の方に向けながら、



「オ、オォ、え~そうじゃのう。

 ワシが聞いたのは魔法使いらしく

 長いローブと頭巾を被っておって全身黒づくめで、

 魔法を使う際に見えた手は骨であったそうじゃ。


 それと魔法じゃが、

 中級程度の氷系魔法を使ったこともあったらしいが、

 その殆どは闇の中でも厄介な毒、腐呪系の魔法じゃ。


 数刻を待たずに死に至る強力なものらしいから、

 回復、神聖魔法でも高位のものでないと

 解呪出来んじゃろうのぅ。


 結局は解呪も出来ず、

 出来てもワラワラと湧いてくるアンデッドどもに

 数の暴力で……となるんじゃろうて。


 あとは……

 そう、眼を見ると動けなくなるとも言っておったのう」



 目を瞑りながら

 記憶を掘り起こすように説明してくれる。


 ふ~ん。

 骨だし少なくとも時空間魔法ではなく、

 魂固定型の死霊系魔法だな。


 肉体の周りの時間を止めてるとかだと面倒だからなぁ。

 まぁ良かったよ。


 それと状態異常系の能力かぁ、厄介だねぇ、

 あと魔眼、邪眼の類、麻痺、幻影、催眠効果がありそう

 ってところか。


 ……そういえば状態異常回復できそうな魔法って

 セイラさん持ってんのかな。


 そう思っているとサクラが、



『状態異常系の魔法ですか、厄介な相手ですね。

 それ以外にかなりレベルの高い物理防御と魔法防御を

 持っていると。


 不死系であることから闇、

 それと先ほどの氷系統の魔法ですか……


 神聖系統の魔法もですが状態異常回復や治癒系の魔法は

 必須と思われますがセイラ様はお持ちなんですね?』



 やおら肩を竦めて内股になったセイラさんの行動を

 イヤな予感がしながら見ていると、



「持っておらんのじゃ、テヘッ(ペロッ)」



 バタッ



 もうヤダこの人……




☆★☆★☆★☆★☆★☆★



 といったことがあったので最下層入り口から、

 あんまり進んでいない。


 ホント着くのかね?

 しかもさっきの件で精神的には相当消耗したよ……


 まぁしかし頑張らんと向こう岸へ到着できんしね。


 先ほどのセイラさんの発言から復活したサクラが、



『まずはダグザ王の居場所ですがーー


 ーーん、分かるけど。念のためセイラさんも頼むね」


 モード肉食に変わったセイラさんは目を閉じると、

 魔力探知を始める。



 ……



「フン。

 分かり易くこの洞窟の中心から少し北側辺りに

 強力な魔力を感じるわい、そこじゃろう」


「同じく」


『わたしも含め3人が同じであれば、

 まず間違いないでしょう』



 ほんでもってそうそう、

 念のため聞いておかないとな。



「そうそう、念のため聞いとくけど、

 そのダグザくんを避けて

 向こう岸へ着くルートってのはないのね?」


「ない!!」



 ウン即答だね、スバラシイ。

 とはいえ、これも一応聞いておくか。

 出来れば避けたいしね。



「なんで?」

「ワシはこのルートしか知らんからじゃ!!ーー


 と言って、腰に手を当ててまたも反っくり返る。

 既に一回見たから突っ込まん!!


 新しいのを待っているよセイラさん(ププッ)

 アレ? 元戻った。


 ーーというのもあるが、

 ダグザが住み着いてから

 最下層を弄ったと聞いておるから

 ハッキリ言ってワカランのじゃ!!」



 なんでスンゴイえばり具合なのかワカランけど、

 そういうことね。


 うん、まぁ仕方ない。


 要はダグザくんに会わずに抜けられれば

 ラッキーだったけど無理なら平和的解決……

 は無理そうなのでブッ飛ばす系の感じでってことね。


 しっかし

 そもそもちゃんと向こうと繋がってんだろうなぁ。

 そこが最も不安だよ……


 とりあえずダグザくんとこ行けばなんか判るだろ。

 まぁそろそろ準備しますか。


 とりあえず不死系だしアンデッドといえば

 神聖魔法もそうだけど火系統の魔法でしょ。


 そう考えたところでリュックからベレヌスを取り出す。

 炎の魔剣だ。


 取り出したところで、

 眼球がくっ付くんじゃないかと思うぐらい

 剣に顔を寄せた後、

 上半身を起こしたなぜか無表情のセイラさんに

 真っ直ぐに目を見詰められ肩を掴まれた。



「……お主、なんじゃこの剣は?」



 エッ? あれっ?



 ……そっかぁ、そういえば紹介してなかったっけ?

 ハッハッハッ!!



 イヤな予感がするぞ……



 ……そうだ!!(電球)



「あっ、紹介してなかったっけ、テヘ」




 ……



 シーン




『またしょ~もないことを……』


「マネすんなぁ!!!!」



 ゴッ!!!!



 結構な勢いで太もも蹴られたよ(ニコリ)

 ドンコ、ドンコだよこれ……


 蹴られたところを押さえて

 バタッと地面に倒れたタケル。


 自分やったじゃん!! 3回も!!

 もう疲れた……(涙目)




☆★☆★☆★☆★☆★☆★



 セイラさんに蹴られた後、

 拗ねて寝っ転がっているとサクラが、



『しょ~もないことするからですよ。

 それよりサッサと紹介しなさい』


 渋々だけど、

 横になったまま鞘に入った剣を杖代わりに、

 よっこいしょと胡坐を掻いた。


 まだ痛いけどな!! と思いつつ、


「セイラさん、太腿まだ痛いけど紹介するよーー


『そのくだり要りますか?』


 ーーベレヌス!!」



 サクラの突っ込みを無視しながら、

 名前を呼び鞘から剣を抜くと、



 ゴオゥッ!!



 炎を纏った風が舞う。



 アッツ!!!!



 黒のモーニングで赤髪のリーゼント、

 鼻の下に赤い口髭を誇らしげに蓄え、

 地面に膝を付き右手を胸に添えた老紳士が現れた。



「アッツ!! 熱っついな!! ベレヌス!!」


『気をつけてください!! ベレヌス様!!』



 ベレヌスはふぅわっと、

 こちらに向けたが、なぜかもう涙目である……



「召喚して頂いたにも関わらず

 大変失礼を致しました主殿。

 この粗相は吾輩の命を以て償わせて頂きます」



 と言って、

 どこから持ってきたのか

 短剣を喉元に突き刺そうとしている。



「チョチョチョチョッ!!

 毎度毎度い~から。

 それよりセイラさんにご挨拶お願い」



 ピタッと短剣を止めたベレヌス。

 その場から一歩……

 いやぁ、もっとだな。

 十歩くらい引いて見ていた

 若干引き攣り気味の表情のセイラさんを見る。



「オオオ~~!!

 これはこれは明けの明星、オーロラ、

 いや漆黒の闇夜に光り輝く満月のように

 麗しき美女ではございませんか!!」



 モーニングを颯爽と翻してセイラに近づくと、

 セイラの右手を取り左手を胸に添え深々と頭を下げた。



「長い長い年月を過ごして参りましたワタクシでも、

 貴女様ほどの美女は思い出すことが

 出来ないほどでございます。


 なんというクオリティ!!

 あなたの前ではどんな美辞麗句も陳腐に感じますな」



 フッと遠い目をするベレヌス


 ……聞いてるとこっちまで恥ずかしいな。

 ベレヌスの褒め言葉は。


 なんか百貨店とかのトイレで、いや学校か、

 学校で大きい方をしてるときに人が入って来たみたいで

 落ち着かんな。



『その例え、どうにかなりませんの……』



 珍しい生き物を見るように

 瞬きもせずセイラがベレヌスを見ていると、



「以後、懇意に願います」



 と言って、

 上げた頭を再度下げていき

 取っていたセイラさんの右手に唇を持っていく。


 ハッと我に返ったセイラさんは、



「なにすんじゃボケ~~~!!」



 ボコォッ!!!



 ベレヌスが口を近付けた方の手で

 アッパーを叩き込んだ……



 ブフォォ!!



「『あぁ……』」



 視線が天井の方から地面の方へ

 割とゆ~っくり移動する。

 〇ェットアッパーか!? ウン、これは古いか、


『いえ、80年代を代表するーー


 ーーちょっと解説は後な」


 言ってる間に

 華麗に空中を舞ったベレヌスはビタン、

 と地面に大の字に倒れたが

 何事も無かったようにスッと立ち上がり、



「これは少々手荒い歓迎ですな、

 愛のムチとして受け取っておきましょう」



 ニカキラッと微笑んでいる……

 鼻と口からの血で血塗れだし泥だらけだけど……



本日2話目の投稿ですm(_ _)m

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