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~16 今後の予定をお聞きしましょう~



 待ち合わせ場所に到着したタケルたち。



「う~ん? まだ着いてないのかな?」

『どうでしょう? 念のため周囲を探りましょうか?』

「軽く探った感じではいないけどねぇ。

 一応探ってみてサクラ?」

『はい、わかりました』


 といった遣り取りをしていると、



 ーーここ……ムゥーー!! さすが……ーー



 そんなに遠くもない森に入ったところ辺りから

 何か怪しげな声が聞こえる。


 暗闇でなにやってんの?

 多分セイラさんでしょ?

 それ以外だとちょっと怖いな……


 なのでサクラに聞いてみると、


『あっ、いらっしゃいました!!

 ここから森に入って北へ少し300mあたりの場所です』


「ん~? あっ居るね!!

 さっき着いたのかね? まぁいいや、行こうか」



 と言って歩き出すこと数分、



「カァ~~ッ!! ウマイのぉ」



 風呂上りないし肉体労働後の一杯を引っかけた

 オッサンのような声を出すセイラさんは、

 小川の滝から手で水を受け美味しそうに飲んでいる。


 そのオッサン姿を

 含んだ表情で黙って見ているタケルにセイラは、



「お!? 来たか!!

 ここの水飲んでみろ、美味いんで有名なんじゃぞ」


 と声を掛ける。


「こんな夜中に待ち合わせだしなんなんだろ?

 と思ってたけど、銘水紹介とかじゃないよね?」


「んな訳あるかアホウッ!! 

 とにかく飲んでみろ、美味いから」


 なんだかなぁ、まぁ飲むけど。

 ということで、オレも滝からの水で喉を潤した。



「オッ!! ほんと美味いわ」


『硬水ですね。

 カルシウムと……特にマグネシウム量が豊富ですね。

 この大陸はかなりの大きさですから

 地中を長時間通ることになります。


 それが各種ミネラルを多く含んでいる要因と

 推測されます』


「へぇ~」


 相変わらず分析大好きサクラちゃんであるが、

 それよりも気になるのはーー


 まだ周囲は真っ暗であるが小川の近くは月光が反射して

 ほんのり明るい。


 虫の鳴く声が良く聞こえる。

 一息吐いて若干雰囲気も和んだところで本題だ。



「んで? セイラさんこっからどうすんの?」


 タケルの後を受けてサクラが、


『そうですね、それと今後の予定ですね』



 それを聞いたセイラが答える。



「あぁ、そうじゃのう一息吐いたしそろそろ向かうか」


「いや、だからどこに?」


「グダグダ言うとらんで付いて来りゃ分かるわい!!」



 ウン理不尽女王だ、絶対称号付いてるな。

 確定だ。

 まぁここまで来たら付いて行くけど一体なんなんだ?


 と思っているとサクラから、


『このまま北に行くと魔国に繋がるルートになりますから

 仰ってたようにまずは魔国の北、

 竜族の方々の領域に向かうんでしょう』


(そっか、なんか用事があるって言ってたからな)


『はい。

 竜族の方々に稽古を付けてもらえるように頼んでみては

 どうですか?』


「バカ!!

 無理に稽古しなくて良いんだよ!!

 ながれだよながれ!!

 まぁ、ながれでそうなったときは……

 やるしかないかなぁ。


 でもなんでセイラさんはそんな竜族みたいな

 世界の高位種族を知ってるんだろ?

 ホント謎だらけの人だな。

 称号も行動も意味ワカランし」


『その辺りも追々話してくれるでしょう。

 何度も言いますけど悪意はありませんから。

 純粋にご自身の用事とこちらの目的が一致しただけ

 でしょうけど……』


「……訳有りって言いたいんだろ?」


『はい、そこは否めません』


「はぁ、そこが一番コワイとこなんだけどねぇ……

 まぁ今更か」


 そんなやり取りをしつつもセイラを追いかけていると、

 サクラが少し気になることを告げる


『? このままのルートだとちょっと……』

「ん? どした? なんか気になんの?」

『ええ、恐らくこのルートだと……道は無いはずです』



 不安になるようなことをまた……

 と言ってもしようがないけどもだな、

 と思っていると、



「フム、着いたの」


 と、セイラが目的の場所に着いたことを告げる。

 少々不安ではあるが、

 特に慌てた様子もないセイラを見ながら黙って傍らに

 立っているタケル達に、


「さて、ちぃと急がせてスマなんだが訳があるんじゃ。

 それを今から説明してやろう」


 珍しく真面目な雰囲気のセイラから

 説明がなされるようだ。



「まず、竜の里、竜族の棲むところじゃな、

 名前の通りじゃ。

 そこに向かうにはまず魔国に入らねばならん。

 地図は見たか?ーー


 頷くタケル、


 ーーフム。

 それではちょっと不思議じゃったかもしれんが、

 実はこの場所も魔国に渡るルートのうちのひとつじゃ」


 と話すセイラさんの後ろの空間が歪んだと思ったら、

 洞窟の入り口らしきものが現れた。



「へぇ~、そういうこと。出現時間があんの?」


「そうじゃ、というかあんまり驚かんな?」


「うん。

 さっきサクラがこのまま行っても道が無いって

 行ってたから、まぁなんとなく」


「フン、面白くないのう。

 まぁ良いわ、それでじゃな、このルートじゃがーー


 セイラの説明によると、

 この洞窟は魔国へ入るための極秘ルートであること。

 また海底洞窟であるとのこと。


 なんでそんなややこしい方法で入るのかと言うと、

 現在魔国は聖光国からの攻撃に備え

 地上のルートについては一部を除いて封鎖されており

 通ることが出来る者も面倒な検閲を受けるらしい。


 またそもそも魔国のある大陸というか大きな島は

 先程の理由から周囲に強固な障壁を張っており

 転移系の魔法も阻害されているらしい。


「なるほど、なんだけど密入国者になんの?

 いきなり犯罪者はイヤだよ」


『あと、なぜセイラ様はそんな極秘ルート

 ご存じなのですか?』


 最もな疑問をぶつけるタケルたちにセイラは、


「フン、そんなことになるようなら案内せんわ!!

 サクラの質問には追々答えてやるから今は少し待て。

 もう少し説明せにゃならんからのーー


 と言って続けるセイラの説明は洞窟内のことであった


 ーーでじゃ、

 以前まではこのまま歩いて行けば

 魔国に入国できたんじゃが、

 ちょっと最近問題が起きての。

 確か100年ほど前かのう」



 へ~、なんだろ?

 とりあえず最近のスパンが長いな、100年て……


 セイラさんの年齢からしたら短いのか……

 こ、この手の話題は顔に出るからマズイな。

 とタケルが思っていると案の定、



「ん? タケル。

 今なにか挟み込みビンタ以外も受けてみたい

 といった顔をしてなかったか??」


「いんにゃ、マッタクデゴザルヨ」


『プフッ』


「口調がおかしいのはなぜか、

 ここでは問い詰めんでおこう……

 まぁ続きを話すぞーー



 うぇ~あぶねぇ~~

 サクラが笑うから余計にプレッシャー

 掛かったじゃないかよ!!

 アホ~アホAI、と心奥で毒吐いておこう。



 ーー海底洞窟には150年ほど前から

 ある者が住みつくようになってのう。

 その者がコツコツと作った国があるのじゃ。


 時間制限で出現する洞窟というだけでも厄介じゃし、

 さらに洞窟ということで大軍で押し寄せても

 意味が無いしの。


 手を出さなければ特に何もしてこんし

 魔国も静観を決め込んでおるようじゃ」



 ホエ~、

 まぁ魔国の王さまが倒しに行けばいいのにと思うけど、

 なんか事情があんのかな??

 っていうか、そこを通んのか!! 

 ウ~~~ム……


 などと考えながらチラッとセイラさんを見ると、


 セイラさんは洞窟の奥を見るような目つきで

 難しい顔をしていたが、

 こちらに向き直って説明を続ける。



「洞窟が狭いので大軍を差し向けられんのであれば

 愚弟自らというのも有りなんじゃが

 あれはあれで動けば目立つしの。

 洞窟の入り口が露見するのも拙い。


 なかなか手を焼いておるという訳じゃが

 此度はなんとしても通らねばならんーー


 一拍置いて、


 ーーお主等のためにのぉう(ニコ)!!」



 うわぁ胡散臭いいいい~とんでもなく胡散臭いいいい~

 ……んで、胡散臭いのに紛れてるからか?

 サクラが突っ込まんね? ねぇなんで??


 まさかねぇ……


 なんとも複雑な思いを今度は顔に出さなかったタケル。

 何事もなくセイラは続ける



「じゃがワシらは其奴を倒すのではなく

 通り抜けるだけじゃ。

 しかし相手の雑魚共はアホみたいに湧いてきよる。


 平原ならなんともないんじゃが狭い洞窟内ではの、

 流石にワシといえど一人ではちと厄介での」



 自信満々が服を着て歩いているような

 セイラさんじゃなく

 眉を若干寄せて少しだけ難しい表情をしてる。

 そんなに厄介なの?



『セイラ様がそこまで言われるとは、

 普通に強いだけではありませんね』



 ウム。

 オレが言いたいことをサクラが代弁してくれたな。

 ウン、ほんとに代弁してくれたんだよ。


 なんにも考えずに聞いてなかったってことは

 ないったらないんだよ。

 大事なことなので2回言っておこう、ないんだよ♡



 誰に言い訳をしているのか判らないタケルを他所に

 セイラがその問いに答える。



「ウム、やはりサクラは良く解かっておるの。

 確かにその者はただ強いだけではない。

 厄介といったのはそこじゃ」


『なるほど、ちなみにその者とは?』


 サクラがキラーンと光る眼で問い掛けたように見えた。

 見えないけど雰囲気ね雰囲気


 それに応えるように、

 キラーンとなぜか歯を光らせて答えるセイラさん。


 そろそろシリアスも難しくなってきたな!!

 結構ガンバッたけどな!!

 で、なんだ?


 セイラはその問いに答える。



「非承認じゃが国と名乗っておる。

 国名はニダベリル!! 

 王は闇の眷属の中でも厄介な不死属。

 名はダグザ、強敵じゃぞ!!」




 ふ~ん……




 んで、シリアスなとこ悪いけどグテイは?



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