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~100 大規模夜襲~



 獣王国アリアが攻撃を受けているというセイラ。



「こうなるとお二方に残ってもらったのは

 僥倖じゃったワイ。

 片や変態としてもの」



 ヴァッケンが混乱から落ち着きつつあるとはいえ

 攻めて来るにはまだ時間が掛かると言う

 周囲の見解を他所に

 女王アリアに念のためとタケルに頼んで

 二柱を残してもらうよう手配していた。


 慧眼である。


 また双子石を使っての連絡方法も

 見事という他ない。


 しかしだからと言って戦争が止まった訳ではない。



 重い空気の中、口を開いたのはタケル。



「しかしいきなり夜襲かぁ。

 相手は? ま、言うまでもってやつか」


 セイラが答える。


「ウム、ヴァッケン……だけとは限らんが

 ヴァッケンは確実じゃろう。

 細かいことは伝えられんからな、この指輪は」


 攻撃を受けた場合は指輪を"砕け"と

 伝えていたセイラだが、


「しかしアリアのヤツは

 "フン、バカが。

 お二方もいるんだぞ、こちらで対処できる"

 と言っておったから連絡が入ったのは……」



 不穏な空気中が流れる中、

 ディースが口を開く。



「ヴァッケンには殿下、

 第1王子と教皇が居たはずだ。

 その二人にヴァッケン軍を付けるのは考えにくい。


 そうなるとヴァッケン含め

 聖光国が指揮を執っている可能性がある」


 舌打ちをするセイラ。


 ユウコはジーっと、ヴァジュラは横目でタケルを

 見ている。


 サクラも何か言い掛けている。


 それを分かっているタケルが、



「そんな見なくても分かってるよ。

 サクラとセイラはさんは動けないし、

 当然ヌフりんとディースんもーー


 名前が出た二人もタケルを見る。


 ーーオレが見てくるよ」



 アリアの戦況を確認しに向かうことになった。

 


 オレ以外は今後の動きや

 セイラさんの話しもあるので

 もう少し打合せるようだ。


 また改めて共有してくれるとのこと。


 ほんでもって、オレはこれから地味に忙しいのだ。

 何故かって?


「えーと、今から行って

 朝には一回戻って昼過ぎからは休むとしてだな、

 夜の分の仕込みがだなーー


 いつもなら夕方までにやる夜の仕込みを

 昼過ぎまでに終わらせて夜の調理はオレが抜けても

 大丈夫だからーー


 ーー親が具合悪いってことで朝イチで料理長に

 休暇申請出してだなーー


 とりあえず2往復か。

 国境2回と転移でと、夜には戻れるかな。


 一応ひと回りしたらサクラに連絡入れるよ。

 続くようならまた考えるし」



 まだクビになる訳にはイカンからな。

 ちゃんとやることやんないとね。


 そう言って神域を出ようして

 ひとつ思い出したので聞いておく。



「ちなみに竜の里と魔王様のところは動く?」


 これにはセイラが答える。


「……動けんだろう。

 無いとは思うが聖光神が強襲せんとも限らん。

 あそこを落とされれば

 それこそ世界の終わりじゃからの」


 ただ、と続けるセイラ。


「大規模兵団での転移は難しいにしても

 少数の手練れは送るじゃろう。

 報せがあればじゃがの」


 なるほど、と納得し改めて神域を出るタケル。



 とうとう国同士の争いが始まる。


 学園内での大会、聖光神と直接会う

 といったイベントも控え

 頭の痛いサクラ、セイラであったが、

 まずはタケルからの情報を待つことに

 したのであった。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★



 時は少し遡る。



 獣王国アリア 王都アリア 王城アリア


 もうメンド臭いので今度からひと纏めな。

 ということで、


 獣王国王都王城全部アリア


 

 執務室で一報を受け取ったアリア。


 

「フン、バカが。

 動いたか、どんな様子だ?」



 緊張した面持ちで答える情報担当官。 



「国境は現在、夜襲の割に様子見なのか、

 小規模な戦闘が散発しています。

 ただ大規模部隊が後ろに控えているのを

 暗部が確認していますーー


 更にと続ける担当官。


 ーー暗部からの報せでは

 ヴァッケン軍の赤と共に見え隠れする白の鎧群が

 見えたことから聖光国軍も、

 更に東海岸から海洋国オーセル軍も……」



 担当官の言葉が尻すぼみになる。


 報せを受けて飛んできたバロン。

 傍に控えるソニアも

 苦虫を嚙み潰した表情をしている。


 緊張した面持ちの面々の中、

 女王であるアリアが口を開いた。



「フン、バカが。

 夜襲にも関わらず一気に来んとはな。

 俺が出てくるのを待っているといったところかーー


 少し考えを巡らせ、

 ソニアの方を見て頷いているのを確認すると、

 3つの大規模部隊それぞれに

 担当指揮官を指名する。


 ーーまずは聖光国軍には

 我らアリア王国軍が当たる、指揮は俺が執る。


 ヴァッケン軍にはバロンが当たれ!!

 ベレヌス様に付いてもらう。


 オーセル軍には

 ソニアとスカージ様に当たってもらう。


 癪だがなどとは言わん!!

 セイラ、タケルの力も借りる!!

 出し惜しみは無しだ!!」



 そう気勢を上げ、

 セイラから預かった左の腕輪からスカージを

 本来は右の腕輪からベレヌスを呼び出すのだが、

 現在ベレヌスは王城の一室を借りて住んでいた。

 その理由は後日改めて……


 呼び出された氷晶剣から顕現するスカージ。



 コンコンコン



 同時に執務室の扉をノックする音。

 この部屋まで辿り着くのは王城内でも

 限られた者だけ故に誰何せず許可を出す。



「入れ」



 言われて部屋に入って来たのは、



「アリア殿、外が騒がしいようですな」


 答えるのはアリアでなくスカージ。


「戦の匂いだの、あ~嫌だ嫌だ」



 ベレヌスも気配を感じ

 アリアのところにやって来たようだ。


 揃った二柱を前に跪こうとするアリアはじめ

 一同を制した二柱。



「構わん構わん、主殿から頼まれておるし。

 主殿特製のケーキも約束されておるからの。

 サッサと行ってサッサと終わらせるぞ」


「そうですな、明日も仕事がありますからな。

 サッサと終わらせるに限りますな」



 その言葉を聞いて

 アリアはじめ一同は口の端を上げる。


 少し気持ちの軽くなったアリアは

 二柱に要望を伝える。



「それではお二方にはご面倒をお掛けするが、

 スカージ様はソニアに付いて海の方を」

 

「ハイハイ。

 隣の大陸まで歩いて行けるようにしてやるわ」



 ソニアがスカージの傍らに移動する。



「ベレヌス様はヴァッケン。

 主戦力は炎系統となりますが?」


「全く問題ございませんな」



 普段は女性に対してのストーカー紛いの行為で

 格好の悪いところばかりが目立つベレヌスだが、

 こと戦闘に関しては頼りになることは

 ヴァッケンでの一戦でも証明されている。


 ただあれを戦闘といって良いのかは

 微妙なところだが……



 相手も決まったところで、



「フン、バ、

 蹴散らすぞ!!」


 「「「「「ハッ!!!!」」」」



 執務室に詰めていたソニア、バロン含め気焔を吐き

 それぞれの戦場へと向かうのであった。


 ただアリアは国境へと向かう準備をする傍ら、


「アブナイ。

 もう少しで精霊神様がお二人も居るところで

 ”バカが”と言ってしまうところだった、フゥ」


 割と余裕があるようなことを

 思っていたのであった。



 

分かりにくい部分がありましたので

少し修正しましたm(_ _)m

いつも読んで頂き有難うございますm(_ _)m

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