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~98 もっと調べないといけませんね~



 対聖光神において新たな問題が持ち上がり

 重い空気が一同を包んでいた。


 しかしタケルとユウコの普段と変わらない

 遣り取りを見て気持ちを切り替え、

 まずは情報を整理、今後の対策については

 明日以降順次練っていくこととした。





 明けて翌午前。



(あ~疲れた)


(フフ、でもご機嫌は直られたんでしょ?)


(うん、まぁね)



 タケルとサクラの念話での遣り取りである。



(カワイイゆるキャラ枠のはずが、

 “聡明”とか言い出すからさ。


 ジイさんがバルバスさんに

 変なこと吹き込むから悪いんだよ。

 そうだ、そういうことにしとこう)



 ヴァジュラの責任にしておくタケル。

 それはそうと、

 昼の準備で南部灰色突貫鳥(ストライクバード)

 串に刺しながら尋ねるタケル。



(ところで、バルル様とやらの調査はどうする?)


(ホッ、そうですね。

 ある程度、ハッ、当たりは付けてあるので、

 ヘイッ、夜に集まったときに説明、

 フッ、しますわ)



 何か変な掛け声が混じるので聞いてみる。



(ちなみに今何してんの?)


(ん? ああ、大会出場者同士で訓練中ですわ。

 セレちゃんは魔法もなかなか優秀ですね)

 


 またやってる、

 と思いつつも文句を言うつもりはないタケル。


 ただ、今はもう近くに居るんだから

 落ち着いたところで連絡すりゃいいのに、

 とは思っている。



(そうか、んじゃまた夜な)


(ハイ、ハィィィ!!ーー



 何だ最後のは?

 セイラさんは万人が認める可笑しな人だけど、

 サクラも結構変な奴だな。


 そう思い念話を切ったタケルであった。




 学園本棟 実戦訓練用闘技場



「流石サクラちゃん、全然当たらないわ!!」


 魔法の及ぼす効果範囲を読み切り

 セレネースの放つ攻撃魔法を当てさせないサクラ。



「これで!! イグニオール!!」




 ゴォォォオオオーー




 炎系統の上級魔法である。

 数百度から数千度の高熱を発する炎の壁。

 範囲は訓練用闘技場のほぼ全面。


 ちなみに今は大会想定での訓練なので1対1。

 Sクラスの他の出場者は

 闘技場障壁の範囲外から観戦中。



(上級魔法まで使えるなんて、

 スキルだけでなく魔法適正も高いし優秀ですねぇ)


 予想以上の魔法を使うセレネースに口の端が緩むが、

 手を抜く気は無いサクラ。



「エルド・グラキオール」




 ザァッパァァァァアアアアーーーー

 ジュウウゥゥゥワァァアアーーーー




 水系統の古代魔法。

 上級魔法のもう一つ上のランクに当たる魔法。




「クッ!! ヴォルグライト!!」



 間一髪で飛翔呪文、

 以前魔王も使っていたヴォルグライトで

 押し寄せる大質量の水から逃れようとする

 セレネース。

 

 ここまで大きな呪文を連発していたので、

 そこまでの量の魔力は込められず

 速度は若干心許なかったが、

 何とか上空へ離脱することに成功する。



 眼下には炎と水がぶつかり合ったため

 水飛沫と火の粉と

 そして大変な水蒸気のため視界が極端に悪い。


 手を翳しながら、魔力探知、気配察知を使い

 サクラの場所を特定しようとするセレネース。


 しかし残念ながらセレネースの技量では

 サクラの隠形は見破れない。


 ということで、



「お疲れさま、セレちゃん」


 言われてビクリとして恐る恐る振り返る

 セレネース。


 ニコニコとしたサクラの笑顔に目を遣り、

 次にハルバートの刃先がピタリと心臓の位置に

 突きつけられているのを見て、



「ハァ、参りました」



 セレネースが降参したところで

 ハルバートを下ろすサクラ。


 二人して地上へと戻る。




 パチパチパチパチーー

 スゴイねーー

 ワイワイーー

 シんでしまうーー

 ガヤガヤーー



 障壁の外から観戦していたSクラスのサラや

 トラン、バニラ。


 その他のクラスから参加している者達も

 一様にその高レベルの戦闘を見て

 称賛を送っている。


 上空から降りつつその様子を見ているサクラ。


(フ~ン、意外にもあのポークチョップの手下の

 トラン君とバニラ君も

 普通にスゴイスゴイ言ってるじゃない。


 やっぱりポークカツが居たから無理してたのかしら)


 公爵家の坊ちゃんの名前は削除されているため

 ポーク関連の単語で補う。


(あと、Aクラスに居たはずの

 骨粗鬆症アレクサンドル君は選ばれてないのね?

 まぁ素行が悪いでしょうからねぇ。

 関係ありませんけど)


 骨粗鬆症ではないのだがカルシウムが不足していると

 判じたサクラの印象は既に骨粗鬆症で固まっている。


 ただ選ばれていないのは

 素行が悪いからだけでは無かったのだが……



 地上に降りると、

 担任のマレーネから訓練終了と言う声が掛かり

 それぞれが先程の実戦訓練の感想を言い合いながら、

 次の講義に移動するべく校舎へと向かう。


 そんな中、

 同じく校舎へと向かうサクラとセレネースの会話。



「ハァ、自身失くすわ~。

 炎系統の魔法には結構自信あったのにな」


「充分スゴかったですよ。

 それよりも魔法を相殺された際の次の判断が早くて

 私はそちらの方に感心しました」



「そうですねーー


 会話に割って入ったのは担任のマレーネ。


 ーーあそこでボーっとしていたら

 それこそ大ダメージでしたから。

 素晴らしかったですよ」


 二人に並んで話し掛けるマレーネに

 セレネースが答える。



「有難うございます。

 なんですけど、敗けちゃってるしねぇ」


 ヘコむ様子も愛らしいセレネースを見て

 クスリと顔を見合わせて笑みを零す

 サクラとマレーネ。


「まぁ、そこは世界大会の優勝者ですから。

 良い訓練が出来たということで納得しないとね、

 セレネースさん」


 肩を落としていたセレネースだが、

 顎に手を当て考えると、


「それもそうね。

 じゃあ、私も大会に出たら

 イイとこまでいけるかもね」


 そう言ってサクラとマレーネに

 イタズラっぽい笑みを向け徐に走り出す。


「講義室に着くのは私が先だよ!!

 今度はサクラちゃんの負け~」



 走っていくセレネースの後ろ姿にて癒されながらも

 昨夜の話を含め

 これまでの情報を整理して考えるサクラ。



 ちなみにサクラはこの世界の基礎的な4属性魔法、

 地、水、火、風については概ね4段階に分かれる

 古代魔法までの全てを習得している。


 先程の訓練で使用された系統の魔法の種類は

 以下の通りである。


【炎系統 属性魔法】

 下級 イグニ

 中級 イグニア

 上級 イグニオール

 古代 エルド・イグニオール


【水系統 属性魔法】

 下級 グラキ

 中級 グラキア

 上級 グラキオール

 古代 エルド・グラキオール


【無系統 飛翔呪文】

 ヴォルグライト


 古代魔法だけはセイラに少しアドバイスを

 もらったようだが、

 後は暇があれば読んでいた魔法書で習得していた。


 これまで現れた強者が使っていた魔法については

 殆どがスキルもしくは

 ユニークスキル絡みのものであり

 あんなトンデモ威力の魔法を皆が皆放てる訳が

 無いのである。


 神竜ゼヒライテ始め

 この世界のランキング上位の者達は

 既存の魔法だけでなく当然の様にオリジナル魔法や

 スキルを持っており、

 逆に言うとそういったモノが無いと

 太刀打ち出来ないのである。


 なかなかの弱肉強食具合である。


 なので、サクラはこう思うのである。


(やっぱりスキルを集めるのは

 目的のスキルがあるように思えてなりませんね……

 もっとスキルのことを調べないと)



 そう思ったところで

 考えるのを止めて、

 セレネースを追い掛け始めるサクラであった。



お陰様で幕間含めですが100話に到達致しました。

いつも読んで頂いている読者の皆さま方、

本当に有難うございますm(_ _)m

引き続き宜しくお願い申し上げますm(_ _)m

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