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夏のホラー参加作品

追うもの


俺の趣味はバイク。


冬はモトクロスバイクで雪に覆われた田んぼや野原を駆け回る。


家が限界集落一歩手前くらいの山の奥の部落にあって、街に続く道路は冬はアイスバーンになるんで車ならともかく、愛車の絞りハンドルで3段シートのKH500だと危なくて乗れないから、その鬱憤を晴らすためモトクロスバイクで田んぼや野原を走りまわっているんだ。


部落の中にバイクを趣味にしてる奴が俺以外いないんで、1人寂しく走りまわるのに飽きると、近所の山に棄てられて野良猫になった猫たちや、餌を求めて民家の近くに現れた狐をバイクで追い回して遊んでいる。


まあ偶に轢き殺しちゃう事もあるけどな。


夏は夜に愛車のKH500に乗って街に行き、街の仲間たちとお巡りをオチョクリながら街の幹線道路を爆音を撒き散らしながら暴走するって訳。


家族に注意されないのかって街の仲間に聞かれた事があるんだけど、注意されるわけないじゃん、だってKH500を購入して絞りハンドルや3段シートにしたの爺ちゃんだぜ、爺ちゃんから親父が譲り受け親父から俺に譲り渡されたんだから。


もっとも爺ちゃんや親父がKH500に乗っていた頃は部落にも仲間がいて、徒党を組んで街に繰り出していたらしいけどね。


で今、昨晩街で傍若無人に走り回ってからの朝帰りなんだけど、幹線道路から部落に通じる道に入った筈なのに、後方に流れて行く風景に見覚えが無いんだよ。

 

止まって確認したいんだけど、後ろから牙を剥き出しにした大型観光バスくらい大きな尻尾が沢山ある狐や、マイクロバスくらいの大きさの尻尾が2本ある猫に追われていて止まれないんだよー。




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― 新着の感想 ―
[良い点] KH500懐かしいです。当時友人がSS500やGT380に乗っていて貸してもらった事がありますが、大排気量の2Cycleは私には怖かったです、 最後、九尾や猫又に追い掛けられるのも、それ迄…
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