魂回収装置
今よりもっと技術が発達した未来
そこには今も変わらないものが二つある
世界の頂点に立っているのが人間であるということ
そして 今も問題になっている環境問題の原因であると言われているエネルギーだ
昔から変わらず石油などの有機エネルギーが使われている
科学者は技術の発展を望む世界の人間と
これ以上の環境破壊・汚染を望まない環境学者の板挟みになっている
そして その混沌とした世界に一石を投じる人間がいた
それが今世界で話題になっている男 通称『魔王』と呼ばれている者だ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『全世界の諸君!
諸君らの望んだ素晴らしいエネルギーを発見したぞ!
それが!この!魂だ!!
世界にはびこっているエセ環境保護論者は原子力は嫌だ
CO2は出すな 新しいエネルギーを作れ だのと
おっしゃってくれる!
俺は最初は不可能なこと言うなと思ったが
あなたたちの方が正しかったようだ!!
俺はついに原子力でもCO2を出したりもしない
素晴らしいエネルギーを作り出したぞ!
それが魂だ!
そしてそれを作るのがこれ!
魂回収装置だ!
しかし 諸君らに残念なお知らせがある
他の動物の魂では全くエネルギーが足りないんだ
だから 俺は仕方なく 仕方なく
人間の魂使うことにしたんだ・・・
申し訳ないなぁ〜・・・・
だが しかし!
こいつのエネルギーはすごいんだ!!
原子力発電所1基が1日で作る電力の何倍もの電力を
魂一つで作り出すんだ!
すごいだろう!!
諸君が使う電力はもちろんのこと
研究に使う電力も全てまかなって
あまりある電力がこいつだけで得られるぞ!!
まぁ その電力は諸君らの知人や親の魂で作られたものだがな!!
この悲鳴が聞こえるか!?
貴様らの見知っている声も入っているかもな!!
ハハハハハ!!ハハハッ!!!!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「私たち 大人としても
君たちのような子供に
このようなことを頼むのは立つ瀬がないが
日本であの例の装置に魂が回収されない
のは 君たちだけだったんだ
協力・・・してくれない・・・か?
もう君たちしかいないんだ
頼む!」
「本当に勝手ですね
大人っていうのは・・・」
「・・・申し訳ない
しかし 全人類の魂を救えるのは君たちしかいないんだ・・・」
「まぁ いいじゃないか!
俺たちは選ばれたってことだろ?
なんか 嬉しいじゃねぇか!」
「・・・こんな話できすぎてると思うけどね」
「おぉ!受けてくれるのか!?
ありがたい!
では 今日から君たちは
専門の戦闘の教育を受けてもらいたい」
「わかりました!」
「元気だねぇ・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ここが魔王城?ってとこかぁ・・・」
「なんか城っぽくないね
なんていうか 塔?って感じだよねぇ」
「まぁ でも
先生たちが言うには城なんだろう!
大人の言うことは聞いておいた方がいいのさ!」
「まぁ それはそう・・・
適当に言うこと聞いておけば殴られないし・・・」
「それじゃ 行こうか!」
「そうだねぇ」
そして 四人の人間と呼ばれるものたちは
今世界で最も有名であろう
『魔王』の元へと歩みだした
その様子を固唾を飲んで見守っているのは
彼らに武術などを教えていた先生と呼ばれる存在達だ
『今回はいけると思うか?』
『さすがに・・・
いや 無理かもしれないですね
まだまだ 試行回数が足りないですし・・・』
『そうかぁ・・・
あと 何回かかるんだろうな?』
『わかんないですね』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あぁ? 貴様らぁ!
またかぁ!?」
「はぁ!?お前は何を言ってるんだぁ!
俺らとお前があったのは初めてだろ!」
そう言いながら4人と一人は斬り結び続けた
ただ 一人一人 人間達は切られ
倒れていった
そして 最後に立っているのは魔王のみ
そして倒れ伏し意識の遠のくもの達に彼は言う
「貴様らは人間ではない」と
そして続けて言う
「なぜ貴様らは魂を回収されないか
考えたことはないのか?
やはり 人間はどうしようもないな」
彼は無表情に言い
彼らの意識は暗闇に沈んでいった
魂なんて研究できるなら光合成の研究してほしいですね