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5歳児のエリーゼ


気がつけば乳児を卒業し、エリーゼは自分で会話ができるほどに成長を遂げた。


(人間でいうと5歳ほどかしら?)


この歳になるまでに、様々なことがわかった。

大きな成果としては、自分と相手のステータスを見ることができるようになったことだ。


乙女ゲーをプレイしている時にはステータスというボタンをポチッと押すと、自分と相手のステータスが見れたのだが、今は自分自身が主人公目線であったため、やり方が分からなかった。


エリーゼは、ある時、あほらしいと思いつつもメイドを眺めながら、頭の中で「ステータス表示」と唱えると、相手の頭の上にその人自身のステータスが浮かんだのだ。そして、自分のステータスは視界の右下付近に浮かび上がってくる。


このことは、4歳の頃に初めて知った。


興奮したエリーゼは近くにいたメイドに

「みてみて!これがね、私のステータス!」と叫んだのだが、


「エリーゼ様?何もございませんが…。」と困り顔で言われてしまった。


どうやら、自分のステータスも相手のステータスも相手の目には映らない仕様になっているようだった。


そして、魔族の立ち位置もわかってきた。

「ディジーファンタジア」では、これまで魔族という種類は公言されていなかった。


しかし、前作の頃にメイン攻略対象でこそなかったが、各国に1人ずつ肌が白くて綺麗な顔立ちのキャラがいた事を思い出した。


そのキャラ達に限って、不思議なセリフを残していたのだ。


「そのうち俺の仲間がたくさん見れると思うよ。」

「本当はね、僕は…いやなんでもないよ。」

「私は透き通る肌が好きじゃないの。貴方と対等じゃなくなりそうだから…。」


これらの台詞が、続編に登場する魔族のことを指していたと仮定すれば全て合点がいくのだ。


人間サイドから見た魔族の認識としては、別種というよりも、高い魔力や身体能力そして美貌を兼ね備えているスペックの高い人という認識のようだった。


魔族が別種として認識されていないことから、前作をプレイしていただけのエリーゼには魔族という言葉に聞き覚えがなかったのだった。


要するに魔族は種族的なハンデはおろか、かなりプラスのステータスで産まれている。


エリーゼの想像ではあるが、おそらく、前作が難しすぎたことに反省した公式が「ディジーファンタジア〜ビオラの光」という作品をつくり、続編と言う名前の救済措置をおこなったのではないだろうか?だからこそ、ビオラの街は住人もすくないのではないだろうか?


攻略の難易度(能力値の上昇が大変であること)が下がり、なおかつ、小さいながらも、ビオラ王国という新しい街が追加されたことで、攻略キャラも増え、マニアもエンジョイ勢も初心者もウハウハという一石三鳥という感じなのだろう。


転生前にはネット上で『ディジーファンタジアの攻略神』と呼ばれるほど、このゲームが好きな彼女にとっては、初期ステータス値がかなり高いエリーゼという主人公は最高のステータスであった。


しかし、彼女は5歳になっても、なぜこの世界に転生してしまったのかという疑問を解決することは出来ていなかった。


生前の最後の記憶はやはり公式サイトで、「ディジーファンタジア」の続編が発売されるという情報を見たことで止まっていた。


(どうして、思い出せないのかはわからないけれど、思い出せないのは仕方ない。今はこの世界の攻略に勤しみましょうか!)


5歳になり身体的にも比較的動けるようになったエリーゼは、本格的に攻略に向けて作業を進めることにしたのだった。


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