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情報収集してわかったこと


「エリーゼちゃん!今日はパパがオムツを変えまちゅよー!」

ウキウキした声で彼女のオムツを取り替えるこの男はエリーゼの父親、メネフィス・ヴィラモールである。


(慣れは恐ろしい。)


回数を重ねるにつれて、哺乳瓶からミルクを飲むことはもちろん、オムツを替えてもらうことに羞恥心は無くなっていた。


(羞恥心は消えてしまったが、ここ1ヶ月で情報はかなり集まった。羞恥心と引き換えに情報が集まるなら安いもんだと思う。


もう一度言う。慣れは恐ろしい。)


そして分かったことがいくつかある。


転生先の名前はやはり続編の主人公のエリーゼ・ヴィラモール。2ヶ月前にヴィラモール家に生まれたばかりの長女である。


人間の形をしているが、どうやら人間とは異なり魔族と呼ばれる部類に属しているようだ。


しかしながら、今のところ人間の赤ん坊と何ら変わりはない。ご飯を食べたら眠くなりぐっすりと寝てしまう。


(もはや、名前だけでほぼ人間と同じスペックなのかしら?)

と思うほど、特徴的なものは今のところ何も無いのだ。


そして、ヴィラモール家は森の奥のビオラという小さな街に存在するようだ。そもそも、街と呼んでもいいのだろうか?ビオラという街はほとんどが森に覆われており、家はこのヴィラモール家の豪邸と、森を抜けた奥にもう一軒ワーズティア夫婦の豪邸があるらしい。その他には小さな家がポツポツと5建ほど建っているだけである。


ヴィラモール家の豪邸には、執事やメイドはもちろん、お抱えコックまで存在する。おかげ様で今のところ、何不自由なく赤ん坊としてのびのびと生きられている。


また、家族構成は彼女を含めて3人である。

ライトパープルの長髪の色白美肌のヴィオラ・ヴィラモールは私の母親である。同性の私から見てもかなりの美貌の持ち主。


そして、父親のメネフィスは娘と妻の溺愛しており、俗に言う赤ちゃん言葉でエリーゼに話しかけてくる。


正直、聞いているのはかなりしんどいが、今は赤ちゃんの身である彼女にとって、静かに見守る他なかった。


他に印象的な人物は、クロムと呼ばれる執事である。燕尾服をスマートに着こなし、テキパキと仕事をする様子は執事の鏡。恐らくクロムは今作のメイン攻略キャラだと考えられる。


(というより今作は、クロムにオムツ変えられてるわ!オムツを変えた女をお嫁にするのかしら…?


ちょっとまって…そう考えるとかなり恥ずかしいわ。)


そう考えた瞬間、一気に彼女の顔が真っ赤になる。赤ん坊でもやはり中身は22歳の女性なのだ。


捨てていた羞恥心が再び舞い戻ってきた瞬間であった。


「おっ…おい!エリーゼちゃん?!顔が赤いぞ?!おい!クロム!至急先生を呼べ!」


「御意。」

彼女は恥ずかしさで顔が真っ赤になったとは知る由もなかったメネフィスは、慌ててクロムに指示をする。


(え?!違うわよ!医者なんかいらないわ!恥ずかしいという乙女の純粋な気持ちよ!)

そう言いたいのだが、「あう…あぁ!」という声しか出せず、エリーゼの思いは通じなかった。


呼びつけられた医者は、エリーゼを診察するがもちろん何も異常はない。


「異常はありませんね。」


(異常があってたまるか!乙女の気持ちが分からない父親め!)

内心、毒を吐くエリーゼであったがもちろん聞こえるわけがなかった。




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