イメアという男
エリーゼはステータスコマンドを男に当てて見てみることにした。
「えっ…なんで?好感度も信頼度もシークレットになってる…。」
普段なら見れるはずの好感度メーターには、ハートマークや星マークがなく、大きく『?』マークが書かれていた。
「」何を話しているのかはわからないが、エリーゼ、誕生日おめでとう。」
イメアはいつの間にか、エリーゼの目の前に立っていた。
「えっ、待って…さっきまでそこにいたのに…。」
困惑しているエリーゼは思考がまだ追いついていなかった。
困惑しているエリーゼなど気にせずに男はエリーゼに手を伸ばす。
「えっ…何…?!」
「誕生日の贈り物だ。受け取るといい。」
ワイン色の瞳に吸い込まれるような感覚のエリーゼ。
得体の知れない男イメアから、逃げたい気持ちがあるのだが、緊張からか身体が思うように動かなかった。
肩を震わせ、思わずぎゅっと目をつぶるエリーゼ。
イメアの手がエリーゼのライトパープルの髪に触れ、その後首が少し重くなった。
「えっ…?」
予想しなかった状況に、エリーゼはパッと目を開ける。
エリーゼの首元にはワイン色のネックレスがぶら下がっていた。
「誕生日おめでとう。私からの贈り物だ。」
ネックレスを渡したイメアは満足そうな顔をしている。
「気持ちは嬉しいけれど、得体の知れない人からのアクセサリーがいちばん困るわ…。」
危害を加える様子のないイメアに対して、エリーゼはようやく言い返す。
「そうか。ならば、これからはエリーゼに逢いに行くとするよ。。」
エリーゼの髪をふわりと撫でるイメア。
「もう夜だね。送って行こう。」
エリーゼの返事を待たずに足元に魔法陣が現れる。
「では、また近いうちに。」
エリーゼの耳元でイメアは言い残し、魔法陣から出ていく。
「ちょっと待っ…」
イメアに手を伸ばそうとするエリーゼであったが、気がついた時には既に屋敷の自分の部屋の中だった。




