出会えない攻略キャラ
(それにしても、攻略キャラに出会えないのはどうしてなのかしら?)
エリーゼは5歳から10歳の間のほとんどの時間を
、カルミア及びバーベナに入り浸ることで費やしてきた。
出逢えるはずの攻略キャラは、2つの街合わせて6人いるはずだ。それなのに、攻略キャラにも1度も会えていない。
街の住人に攻略キャラの話を振ると話はしてくれるのだが、『今でかけてていないよ。』『仕事で北の方の山にいるよ。』などと言われて会えないのだ。
エリーゼは、カルミアのキャラの信頼度上昇のために、クエストをこなしていた。
その日たまたま、エリーゼは攻略キャラのドS俺様のライリッヒがイベリスの街に出かけたという情報を仕入れたのだ。
そのため、エリーゼは、急遽門番のように富豪であるライリッヒの玄関の張り込みを一日中したことがあった。
しかし、ライリッヒの姿を確認することが出来ずに夜になってしまったのだ。
どこかに泊まって戻ってこなかったのだろう。と諦めて帰宅しようとすると、街の住民が「夕方にライリッヒさんが、馬車で帰宅したよ。」と言われたのだ。
(えっ、嘘でしょ?馬車を見逃すはずもないし、玄関も見張っていたのよ?)
攻略キャラに会おうとするとこのような経験が、何度もあった。
そしてエリーゼは確信した。
少なくとも今の段階では攻略キャラの好感度を上げるどころか、出会うことすら出来ないということに。
そのため、エリーゼは10歳になるまで、メイン攻略キャラのことは気にせずに以外の信頼度を上げることに務めた。
また、攻略キャラがいつ出てきても良いように、ゲーム攻略時に攻略キャラがクエストとして、持ってきて欲しい!と頼んでくるアイテムを集めることに専念した。
そして、10歳の誕生日を迎える前日にカルミア及びバーベナ全員の信頼度MAXと一部モブキャラの好感度50%以上の獲得に成功したのだった。
(とりあえず、順調ね。あと5年の間にビオラの街の魔族の攻略とイベリスの街の攻略をすれば完璧ね。)
しかし、エリーゼはバーベナ及びカルミアの攻略キャラに出会えない理由を知る由もなかった。
それは必然的であり、この後予想だにしない展開となることの前触れでもあったことには、15歳になるまで気がつくことすら出来なかったのだった。
富豪ライリッヒ(前に書いたのですが、参考までに)
俗に言う『ドS俺様キャラ』で、主人公がライリッヒが乗る馬車から泥水を跳ねられたにも関わらず、「俺が、新しい服を仕立ててやろう。」という上から目線で言われ、「まずは謝れや!社会人の基本でしょ!」と無性に腹が立った記憶がある。




