優勝は豪華
「エリーゼ様、本日はお疲れ様です。闘技場に参加すると仰った時は度肝を抜かれましたが、まずは、優勝おめでとうございます。」
帰りの馬車に揺られるエリーゼにクロムが労いの言葉をかけた。
「ありがとう。試合は疲れなかったけど、待ち時間が退屈すぎて気が遠くなるかと思ったわ…。」
はぁと言うため息を零しながら、エリーゼは答える。
「第1試合はエリーゼ様への心配の冷や汗でしたが、最後の方はエリーゼ様が相手を殺めてしまわないか不安で不安で、ある意味冷や汗をかきました。」
苦笑いをしながら、クロムはそう言った。
「大丈夫よ。最後の相手は実験として、殺す気で殴ったけど死ななかったわ。」
ケロッとした態度でエリーゼが応えると、
「そんな実験なさらないでください!」
エリーゼはクロムに怒られた。
(ゲームの頃も、殴りまくり魔法当てまくりのオーバーキルにチャレンジしたけど、死ななかったし、少なくとも闘技場ではゲーム同様死なないわね。)
エリーゼはふと思い出したかのように、自分のステータスを表示して確認した。
(うわ…今の私、ゲーム時代に必死で能力値上げた時と既に同等の能力値だわ。上げすぎたかしら?いやでも、強いなら強いでプラスになるはず…!)
5歳児とは思えないステータスに驚きながらも、無理やり納得することにした。
帰宅後にエリーゼは両親に優勝したことを報告する。
ヴィオラは「女の子なんだからもう少し大人しくしてほしいわ…」と言いながらも嬉しそうだった。
メネフィスはもちろん大喜び。優勝祝いだと盛り上がったメネフィスの命令で、今日の夕飯が急遽豪華になった。
(料理人さん達ごめんなさい…。)
慌ただしく料理する料理人に申し訳ない気持ちになったエリーゼであった。




