闘技場の流れ
闘技場の中に入ると、目の前に受付カウンターがあった。
(よかった…!闘技場もゲームと変化ないみたい。というか、闘技場なんかやらせる乙女ゲームなんて、本当に前代未聞よね…。絶対ゲームジャンルを間違えてる!身に染みて感じるわ。)
受付のカウンターに立つとお姉さんが声をかけてくる。
「こんにちは。バーベナ闘技場へようこそ!」
派手な受付嬢が声をかけてくる。
(この受付嬢…10年前のはずなのに、スタイルも顔も10年後と一切変わっていないわ…。他のキャラは多少大人びた顔になるのに…この人…スゴすぎる…。)
「闘技場の参加希望でしょうか?
そして、こちらのお嬢さんはこのお兄さんの見学かな?」
受付嬢がクロムとエリーゼを見ながら、続けて話してきた。
「いいえ、参加するのは私。見学するのがクロムよ。」
エリーゼが訂正すると、まわりの筋肉ゴリラのような体型の男達が、ざわつき始めた。
「あらあら、失礼致しました!お嬢さんが出場てましたのね。初めてのようですので、登録が必要になります。この紙に名前を書いてください。」
周りがざわつく中、受付嬢はテキパキと仕事をこなす。
年齢制限はないが、受付嬢に止められるのではないかという不安もあったが、難を逃れたようだ。
「はい!お願いします。」
エリーゼは名前と年齢を書き、受付嬢へと手渡した。
「はい!登録完了です!エリーゼ様で登録しました。最初は初心者ランクからスタートしますので、初心者ランクの勝ち抜き戦に参加となります。控え室へどうぞ。」
エリーゼは受付嬢に控え室へと案内される。
「ありがとう!クロムは客席で見ててちょうだいね!」
選手ではないクロムを置いて、エリーゼは控え室へと向かうのだった。
大会では、勝ち抜きで1優勝すれば、ランクが1つ上がる。しかし、同じランクで3回負けてしまうと、ランクが1つ下がるという仕組みだ。
ランクは全部で4種類で初心者ランク、ブロンズランク、シルバーランク、ゴールドランクと上がっていく。
ゴールドランクに滞在していれば、18歳の時に開催される武道大会の案内が家に届く仕組みとなっている。
そして、この武道大会で優勝しなければイグニスルートはひらけないという鬼畜仕様なのだ。
(どちらかといえば、乙女ゲーがおまけみたいなとこあるわよね…ディジーファンタジアって…。)
イグニスルートを目指すわけではないため、シルバーランクにさえ入れば、イグニスの好感度50までは上がる。しかし、攻略厨のエリーゼにとっては、武道大会まで出場し、優勝したいという願望も強かった。
(でも、ゲームとリアルファイトは明らかに違うのよね。
能力値はチート級で、私が負けることはないし武道大会まで目指したいけど、痛いのは嫌なのよね…。初心者ランクで様子を見て、この先危険が伴うなら、シルバーランクで止めましょうか…。攻略も大事だけど、死んだら全部パーだもの。)
控え室でそんなことを考えながら、エリーゼは初心者ランクが始まるのを待つのだった。




