15話 色々と…混み入ったお話しを…
1週間辺りぶりです。
すいません。また廻サイドです。
「お前らの目的は何だ?」
俺の最初のこの質問から幕を開けた俺とエメルナの話。勿論、こんな事相手にダイレクトに話しても、部外者の俺にそう易々と話すなんてことする馬鹿じゃないと考えてるから、どさくさに紛れて心を読んで…―
「それはねぇ~ふぅ~ちゃんの契約を果たす為ぇ~」
『だぁかぁらぁ!』
ペイッ!
「痛っ!」
『ふぅ~ちゃん言うな!』
「痛いってばふぅ~―」
『だからっ!いい加減にぃ!』
そんなやり取りをエナメルとして、何の躊躇も無く主の額にデコピンを食らわせるふぅ~ちゃんであった。
「あの~、話が脱線してるんだが?」
『「…あっ!?」』
こんな狭い部屋で騒がれるのは凄く困るからな。
それで改めて、話が始まる。
☆
「イヤ~、つまりはね?ふぅ―オホンッ!フレシアスちゃんがさぁ~“龍の王様”になる為に手伝ってるんだ~」
「龍の…王様?」
これまた変なワードが出てきたな。まぁ、そんな事を一々気にしてたら話が進まん。
「うん。フレシアスちゃんは、かつて全ての龍を支配し龍達に秩序をもたらしたとされる伝説の最強の龍。龍の中の龍。“龍帝”の二代目になろうとしてるの!」
う~む。
名前からして貫禄ありそうな存在だな。
『私達の先祖は、初代の“龍帝”が持つ圧倒的魔力と大きさや力によって龍達の秩序を保っていたそうです。“龍帝”が誕生し龍達を統率してから暫く経った時の事です。突如、神々や龍達やらが入り交じる争うが勃発しました』
「それは確かぁ~〈自身大切!〉」
『自分の身は大切ではありますが。いえ、全然違います。〈百年大戦〉です。前にも教えたと思いますが?』
「そうそれ!」
ちょっと、ベタなノリだな。
『その〈百年大戦〉の終結時。神々や龍の…そして
“龍帝”までも死に絶えてしまった。強大な力を持つ数多の神々や“龍帝”でさえも、息絶えてしまう程にその大戦が如何に長く続き、激しいものだったのか物語っている』
てか、百年って俺らの時間的な感覚からしたら…1世紀って事になるな。考え方によぅては正に、世は戦国時代って感じでいいと思う。
『ただし、神々はそれぞれの世界の秩序となる存在最高神とその一部の臣下の神を除いて全滅し、龍達は大戦に参加させず地下深くに籠っていた子供の龍だけが生き残りました。それでも…』
「龍達の統率をしていた“龍帝”はもういないから再び、今度は龍同士の争いがおっ始まったって所か?」
『その通りです。我々龍は誇り高き生き物ですから、それ故にいつも争いが絶えませんでした』
一種の主的存在…絶対神的存在を失った訳だから、それは荒れに荒れるぞ。これは言い換えてみると、先生が修学旅行の研修で居ない元々喧しいクラスが輪を掛けて喧しくなったって感じだ。
…分かるか?
…いや、分からなくていいぞ(焦り)
『それでも、初代の“龍帝”様はそんな我々の為にある計画を立てていたのです。それは“龍帝”の力の象徴とも言える自身の核。分かりやすく言うと、命の結晶…心臓の様な部位を亡くなる前に十個に割り、それ共々塵となり消えたの』
ん?フレシアスの様子が何故だか段々険しくなって来た。多分、ここからが本題と言うか色々と噛み合う部分が出てくるのだろう。
『それは数百年後。自らの力の結晶…龍核を受け継ぎ産まれてくる龍達に未来を託したのです。龍の世界は弱肉強食、強き者が支配する。それらを数百年間、多少のイザコザがあっても、問題なく龍達は平和に暮らせるでしょう。しかし…それも長くは続かないでしょうと睨んだ“龍帝”様は、大戦の終結時に自らの体を使い今は禁術である転生魔法を掛けたのです』
「それって、転生時の時間とか設定出来ちゃうのか?」
『詳しくは知りませんが恐らくは…それで、その転生魔法が効果を現し、新たに龍核を受け継ぐ龍の子供が産まれたのが、丁度三十年前だったと思います』
さて、ここで察しの良い(自分で言うのも何だが)俺氏は思った説はガンガン言っちゃうスタンスである。
「その…さぁ~、その龍核を受け継いだって言う龍の子供の一匹ってぇ…」
『察しが良い人間で安心しました。そうです。この私こそが、龍核を受け継ぎ龍帝候補の一角《龍十傑》です』
「ドラゴン…テン?」
「何かねぇ~、どっかの誰かが勝手に名付けたらしいけど~詳しくは知らなぁ~い」
「ふぅ~ん」
俺は、今までの話を頼りに色々と考えてみた。すると、一つの可能性ってのを思い付いた。
「あのさぁ~、もしかして…今までに盗った腕輪やさっきのネックレスって…龍核を装飾に使ってたからラッキー盗っちゃえ的なアレすかっ?」
『「うん!大当たり!」』
成る程~~~
「じゃあさ。俺さ、お前が最初に盗ったエルトン町の家宝の腕輪のヤツ取り返すようにって言われてるんだ。あの腕輪に使われていた龍核が欲しかったのでしょ?」
『えぇ、それ以外のはハッキリ言って邪魔ですし』
「その腕輪なら、まだ持ってるけどいいの?私達をどうこうとかしないの?」
「いいや。依頼主も、盗った主犯の事は特に言ってなかったからなぁ。家宝が無事ならいいんじゃね?装飾に使われていた龍核の部位は別ので補う事にするよ」
「んじゃあ~返すねぇ~♪いっ~~~ぱいっ、お話し出来たし。付き合ってくれたお礼!」
「お、おう…」
上機嫌なエメルナに、カバンから取り出した腕輪を貰い受けた。さて、これでひとまず依頼はこなしたし…ラーシャに何て報告すりゃいいか考えるとするか…
(そうだな、後は………)
「なぁ、こっちからもちょ~っとだけお願い聞いてくれないか?お礼もするしさ?」
「何々?言ってみ言ってみ♪」
『エメルナ様が危険な目に合わず、それでいて私達が出来る範囲なら聞いてあげてもいいですよ』
「じゃあさぁ!途中まででいいからさ、王都まで送って貰えないか?」
「オケオケ!フレシアスちゃん、オ・ネ・ガ・イ♪」
キュピ!!
『っ!?―』
ドキンッ!!!
『まっ、まぁ…エメルナ様の頼みなら~、こんな男を背中に乗せるの構いませんが~』
(エメルナにはトコトン甘い奴だなフレシアス…)
さて、そうと決まったら早速行こう。思いの外、上手く事が運んだので見れるかもしれない。
「待ってろよ…優!」
今、ソッチに行くぜ!
でも、勘違いすんなよ。別に早くに依頼が終わって暇過ぎるから見てやるだけさぁ!
次からは、ちょっと廻サイドやってぇ~の優サイドに変わります。
さぁ、ここら辺に力を入れなければいけませんねぇ!




