14話 個性的な奴らがついに集ったよ♪
廻の能力やっと出せたねVだぜ!
そしてやっと皆が集うよ!
どうぞご覧下さい!
俺はこの力のお陰で、何とかあのデカブツの攻撃は防げた。右手でこん棒を受け止め、そのまま握り締めている。レッドオーガでも敵わない怪力を持ったって事だ。つーか、正直焦ったわ!下手したら…いや、間違いなく死んでたな。うん、うん―
さーて、マジで称号については女神に直接文句言いたいけど、また感謝もしたいな。そしてぇーーー
「デカブツにも、お礼をしてやらぁーーー!」
右手に力を集中させて、魔力を循環させた。
これは全身に循環させる事で超人的な肉体になる、さらにある部位に魔力を集中させる事でとてつもない力になる。俺の全魔力を使い体中に循環させれば、今までの身体能力のざっと10倍位の力が手に入る。そして例えば今使っている右腕だけに力を集中、魔力を循環させれば30倍以上の力を出せる。
そうした上で、こん棒をレッドオーガからもぎ取った。それから両足に力を集中させ跳躍。あっという間にレッドオーガの眼前に迫りそして―
「食らえ、デカブツゥゥ!」
右腕に全ての魔力を循環させ、ぶん殴った。
レッドオーガの顔がへこみ、骨が軋むような音が聞こえ、顔から血を吹き出して仰向けにその巨体を倒した。倒れた瞬間、振動がきて、煙が舞った。
「ふーーー、」
俺は安堵のため息を吐いてから仰向けに寝そべった。そしたら、心配になってモンスター達を全滅させた優、地香、アルトが駆け寄って来た。
「廻!心配したぞ!」
「一瞬、ヒヤヒヤしたよー」
「凄いですねメグルさん!いや…メグル先輩!」
何故か一名に”先輩”呼ばわりされるのか不明だが、まぁー勝ったし”前までの自分”を越える事が出来たのでいい気分だ。鼻歌でも歌いてぇーなぁー…出来ねーけど、疲れすぎて。
「ちょっ…もうー寝―」
ゾクッ!!!
何か嫌気配を感じたと思ったら、大きな影が俺達を覆った。振り向くと、まだ生きていたレッドオーガが徐々に起き上がった。血反吐を吐きながら、その巨体をゆっくりと起こしてきた。
(タフ過ぎだろ!)
そして俺達を睨んだような目を向けた。実際睨んでんだろうけど、ヤバッ!このままじゃまずい。
俺はもう人踏ん張りしようとした時。
「”吹き荒れろ風の力よ、我の敵を貫く刃となれ!【スイング・スピア】”」
突如何処からともなく、レッドオーガの眼前に姿を見せたのは、黒いタキシード姿の短い金髪しかも、よく整えらていた。そして顔の方は中々のルックスの男だった。
そして、彼の手にはレイピアだろうか、剣を携えそして、剣先に突風が巻き起こりレッドオーガの眉間に風穴を空けた。そして、今度こそレッドオーガは動かずうつ伏せに力なく倒れた。その後俺達の方に顔を向けて―
「皆様。ご無事でしょうか?」
丁寧な口調で恭しく尋ねた。
「あ、はい」「まぁーねー」「だっ大丈夫です」
「こっちは、ちょっと疲れたけどね」
それぞれ返事を返した。
「どうも皆様初めまして、私レクトールと申します。以後お見知りおきを」
「「「「あっ…はい」」」」
颯爽と現れ、モンスターをあっという間に倒しといて、何事もなかったように振る舞い、丁寧に自己紹介された。
ハッキリ言って、掴み所の無い人だな。
「間に合ったのか?レクトール」
そこに現れたのは、この殺風景な所に似合わないフリルが付いているが控えめかつ、高級感溢れる服に身を包み、つり目ではあるが整った顔立ちをしている。シルクの様な滑らかな銀色の長髪を風になびかせ、地香よりはあるだろう平均的な胸を揺らしながらやって来たのは俺達に近しい年の少女だった。
「はいっ!ラーシャお嬢様」
颯爽とレクトールさんはラーシャと言う人に駆け寄った。そして、手を取り膝まずいた、優並みの速さ…恐らく主従関係だろうなこの2人。
「こっこら!この場ではよせと言ったであろうが」
いつもの事なのだろうが、狼狽えているラーシャさん。すると、直ぐ様レクトールさんは場を弁えたのか、ネクタイをピシッとしてから、少し咳払いをした。
「ごほんっ、先程はお見苦しい所をお見せしてしまいました。申し訳御座いません」
仰々しくかつ、丁寧に謝った。そして…
「自己紹介が遅れたな、私はラーシャ・エルトン。エルトン家の一人娘であるぞ」
こっちの紹介の方は年齢に似合わず結構大人びた口調で話してる。そして強気な感じもするが、元からこうなのだろうか?するとラーシャは、質問を投げ掛けた。
「それで、この者達は?」
「二人は見覚えがあります。一人が彼の勇者アルト様でして、そちらがお仲間の内のお一人だと記憶しています。………が」
突然レクトールは言葉を切り、視線を質問の答えを教えていたラーシャから、俺達3人に向けた。
「彼らは、私も存じ上げません。服装などは、1人はあれとして―」
(何?何かぁ?その1人って俺かぁー?あれとしてってどうとしてだぁー!)
廻は心の中でシャウトした。
「髪の色といい…目の色、顔立ちといい…ここいらの地域…いや、この【中立界オル・ア・リーナス】において、この様な特徴を持った人は見当たりません…もしや―」
一度言葉を切ってから―
「あなた方は、異―」
ガサッガサッガサッ
レクトールが何か言い欠けた時に、物音がして俺達全員は音がした方に注目した。すると。そこには…
「オイ、動くんじゃねーぞ!動いたらこの嬢ちゃんぶっ殺すかんな!キヒッ、キヒヒヒヒヒヒヒヒヒィ!」
「助…けて…ユウさん」
そこには、血走った目ととてつもなく焦った表情の男がいた。いつかのゴロツキ共の記憶から辿って見た、あの気持ち悪いキヒキヒ野郎だ。そして、戦闘真っ只中姿を見なかったナーリちゃんがキヒキヒ野郎によって拘束されていた。もう目から涙が零れてきて、目をうるうるさせていた。
「つーか、アイツ今までどーしてたの?」
俺はアルト達の助太刀をしていた時点でナーリの後の事を知らなかった。そして、その質問に答えたのが優だった。
「実はお前が勇者さん達の助太刀に行った後―」
『ナーリちゃん、僕達も今からカルラ村を守るために助けに行くよ!だからナーリちゃんは、終わるまでこの木の影に隠れているんだよ』
『はいっ!ユウさんが戻ってくるまで、このナーリ何人たりともこの木の影から離れません!』
『よしよし、じゃあすぐに終わらせるから、じゃあー地香、行くよ!』
『オッケーーイ』
そーゆー訳か。それでも俺が説明を受けている最中みんなは、慌てている様子だ。特にキヒキヒ野郎とラーシャとレクトールはお互い睨み合っている。知り合いか?
つーかよぉー、どーゆー状況なのかね!てか、面倒事が次々に来るのってさぁーダルいよ、呪われてんの俺ら?
ラーシャ「皆の衆、この作品のブックマーク、評価、感想を私は待っておるぞ!」
作者「おっ俺もな!」
ラーシャ「これからもこの作品の応援を頼んだぞ!」
レクトール「ラーシャお嬢様!見事な演説でした。このレクトール、心より感銘を受けています」
ズシャ(レクトールにより吹き飛ばされる作者)
作者「えっ!ちょっあぁーーーれーーー」
谷底にゴートゥーヘル!
ラーシャ「これっレクトール!」
レクトール「はいっ何でしょう?」
ラーシャ「あのこれちょっとやり過ぎではないか?」
レクトール「はい?何をでしょうか?」
ラーシャ「………っ手を握り過ぎだ!」
レクトール「あっ!誠に申し上げ御座いません!この失態、命を持って償ー」
ラーシャ「ちょっ!早まるなレクトールーーー」
そんなやり取りは谷底にゴートゥヘルしていらっしゃる作者にも聞こえた。
(なんかぁー仲良しだね!)