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序章
――『アラビア軍事国』、かつて進藤達が北海道で交戦した国。
戦争条約を無視し、奇襲を仕掛けたにも関わらず自動鎧を破壊され、敗北した国。
しかし、軍事力、自動鎧の数、その両方において世界トップクラスの力を持つその国は未だ、多国籍軍の進行を阻んでいた。
ついには、多国籍軍として日本軍も参戦、進藤達の部隊、陸軍第七部隊もアラビア軍事国制圧に乗り出す。
だが、そこで待ち受けていたのは誰もが予想しない、『最悪の展開』だった――!!
間違った者の末路など実にあっけない物だ。
自ら道を踏み外し、手に入れようとした物はたった二人の若者によって奪われていった。
道を踏み外した――――戦争条約を破った末に待っていたのは多国籍軍による容赦の無い侵攻だった。
――もはや一刻の猶予も無い。
今は何とか均衡を保っているが、結局は一時的なものだ。
多国籍軍に攻めいられた時点で一国家の運命など最初から決まっている。
だから、
『我々』が動くなら今しか無い。
――この、歪んだ世界に裁きの鉄槌を――――