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第1話 風紀

ギャグのジャンルに挑戦してみようと思ってます。

短編で完結させるつもりです。


反応良かったら続編出していきたいと思いますが…

プロロロロローグ


 時は21XX年ーーー。


 人工知能の進化、世界大戦の連鎖、少子化による人口激減――。

 人類は、ありとあらゆる問題を同時に抱え込み、疲弊しきっていた。


 会議は増え、対策は増え、資料と議題と責任の所在だけが雪だるま式に膨れ上がる。


 だが、世界は一向に良くならない。

 なんなら対策すればするほど悪くなっているのではないか、という空気だけが、静かに、しかし確実に広がっていた。


 そんなあくる日。


 世界中の「とんでもなく偉い人」たちが集まった、史上最大規模の国際会議。

煮詰まるだけ煮詰まって、ああでもないこうでもない。

 脱線に脱線を重ね、世界中のとんでもなく偉い人たちがマクドナ◯ド派とモ◯バーガー派で分かれ、数少ないバーガーキ◯グ派が俯瞰しながら野次を飛ばす。

 このまま新たな大X次世界大戦が火花を切って落とそうとしたそのとき!!


 ひどく拍子抜けする一言が飛び出した。


「もうさ…皆一つになって…平和でよくね?」


 一瞬の沈黙。


 次の瞬間、誰かが小さくうなずき、また別の誰かが深くため息をついた。

 ――ああ、確かに。

 平和が一番だ。

 パチ⋯

 パチパチ⋯

 連鎖し、波のように大きくうねり出す拍手。

 "みんな一つ"

 その雑すぎる結論は、なぜか世界中の心にすんなりと収まった。


 こうして人類は、前代未聞の決断を下す。


 世界の統合。

 世界統一国の誕生。

 世界法律の制定。

 世界通貨の発行。

 世界言語の統一。

 決断からは早かった。

 あらゆる境界線が消え、世界は「一つ」になった。


 そして――

重なる会議の末、ケン◯ッキー派の男が初代世界大統領に決まった、

その年、その月、その日。


 世界国・日本圏・地方県の、とある小さな町で、一人の男児が産声を上げた。


 大風 紀尊おおかぜ・ミコト


 彼は、生まれながらにして天才だった。

 一歳にして言葉を理解し、意味を理解し、

 両親に向かってあどけない声色で、しかし明瞭な発音で、

 初めて自らの意思で発した言葉は――

「風 紀 絶 対 遵 守」

 

 絶えない夫婦喧嘩がピタリと止まり、家の空気が凍りつく。

 その日、父・大風 来坊は風のような放浪生活をやめ、

母・大風 俗子は狂ったような風俗通いをきっぱりとやめた。


 両親はミコトのたった一言で確信したのだ。


 この子は神の子だ。

 世界大統領になるために生まれてきた存在だ、と。


 ……そして、息子が世界大統領になれば、自分たちは安泰で楽な老後を過ごせる、と。


 こうして、

 少しばかり打算を含んだ、

 そして極めて身勝手な大風家の英才教育が始まった。


第1話 風紀


【風紀】ふう き

社会生活の上での規律。

特に、男女間の交際に関する節度。

「―を乱す」


世界国 日本圏 地方県

〜凄優秀幼稚園〜


バカそうなガキ「せんせぇ〜!また、しずかちゃんがぼくの世界経済論Ⅷをとったぁ〜!」

カスそうな小娘「せんせえ〜!

たけしくんがきのうてれびでやってた

ボクシングライト級世界タイトルマッチ

のまねして、へやのつくえなぐりこわしたぁ〜」


ガヤガヤ ワヤワヤ

ガシャーン


園長「困りましたね⋯。

去年独立して、、神童専門の幼稚園を開いたまでは良かった。


優秀な子を集めれば、将来大物になった幼稚園OBが寄付とかしてくれて大金持ちになれると思ったのに⋯。

逆に優秀過ぎて全然まとめられないわ⋯」


ひろこ先生「そうですね園長先生⋯。

この前ゆうたくんにも⋯

ホワンホワン回想〜


世の中を舐め腐ったゆうたくん「せんせえ。この合金材料の規格と試験データを基に応力限界を求めたいんだけど、まちがってるみたいなんだあ。

なんでえ?」

ひろこ先生「えっ⋯オウリ?げ、限界は他人に決められるものではないからよ⋯。」


ホワンホワン回想オワリ〜


ひろこ先生「なんてことがありまして⋯。後から調べましたけど、理解不能で⋯。

ネットで調べても分からないことがあるんですね。」


園長「トホホ⋯。

なんかうまくいって年長と年中で園児が集まって、

これから年少⋯クラス増加⋯

更に更に巨大にしていきたいのに!」


「お困りのようですね。園長先生。」


園長&ひろこ先生「「あ、あなたは!」」


「「ミコト様!」」


ミコト「さ、様だなんて⋯。

やめてください。


それより、何かお困りのようでしたが⋯。」


園長「ミコトさ⋯くん。

そうなのよ。

実は天才組の皆がなかなかまとめられなくて⋯。もうすぐお昼寝の時間なのに⋯。」


ミコト「なるほど⋯。風紀が乱れていると⋯。」


ひろこ先生「そうなの⋯。私の言うことなんてちっとも聞いてくれないし⋯。」


ミコト「ひろこ先生⋯。

先生は悪くありません。

僕も彼らも、、まだ幼い。

幼い獣のような僕らには、先生たちの素晴らしさはきっと大きすぎて伝わらないのでしょう。」


ミコト「確かに先生たちは答えを教えてくれません。

でもそれは"聞けば答えを教えてもらえると思うな"という先生たちの厳しくも暖かい指導だと、僕は分かっています。」


園長(相変わらずなんて真っ直ぐでアホ⋯いや優しい勘違いをしてくれるのかしら。)


ミコト「でも幼い彼らにはまだ先生たちの愛が伝わりきらないのでしょう。

⋯そうだ。僕に考えがあります。

少し待っててください。」


園長「たすかるわ⋯!!」


ひろこ先生「ミコトくん⋯。世界国日本圏でもよりすぐりの神童が集まった我が園でも、トップクラスの神童of the神童。」


園長「えぇ、この幼稚園のトラブルは、なんやなんや彼に任せれば大丈夫よ。」


フフフ⋯ハハハ⋯オホホ⋯


〜天才組(年中)の隣の部屋、最強組(年長)〜


コンコン


「オウ。あいてるぜ。」


ガラガラ

ミコト「失礼します。」


AGITO「オオ!ミコトじゃねえか!今日も相変わらず後光がさしてやがるな」ケラケラ


ドンッ


AGITOアギトォォオ!!!!!!

幼稚園生とは思えない鍛え上げられた180センチ超の肉体!

そしてその巨躯からは想像もつかない疾さで優秀幼稚園のかけっこ王に君臨するゥゥゥ!!!

最強組のォォォ⋯ボルト・ウサインンンンンン!!!!


ミコト「アギト先輩も相変わらず素晴らしいハムストリングですね。

この前良さそうなプロテインを見つけたので、後でお家に郵送しておきますね!」


AGITO「オイオイミコトはいっつも優しすぎんだよ。

あんまり気遣うなって。

⋯でも、ありがとな。ミコトのオススメなら間違いねえや。」


AGITOとミコトの会話に割って入る可憐な少女。


優子「あれ!ミコトくんじゃない!

最強組に来るなんて珍しいね!

用があるなら私の方から行ったのに!」


ドンッ

優子ユゥコォオオォウコォォォウコォォォ

幼稚園生とは思えない美貌と聖母のような優しさを併せ持つ優秀幼稚園のマザァァーテレサ!!!

普段はとんでもなく優しいが、ミコトにちょっかいかけると、と〜っても怖くなるし、父親がヤ◯ザの大組長なのでも〜っと恐いぞ☆


ミコト「優子先輩にご足労かけるわけにはいきませんよ。

むしろ何か僕に力になれることがあればいつでも言ってください。」キラッ


優子(キャァーーーー!♡♡♡)白目バターン


「せんせえ〜、ゆうこちゃんがまたしっしんしてまーす!」


最強組先生(タ◯ミーバイト)「た、たいへん!

保健室に連れて行かなくちゃ!

あ、それとみんな?失神したことはゆうこちゃんのパパには言ったらだめよ?」


「「ハーイ!」」


AGITO「それで、本当にわざわざ来てくれるなんて⋯

いったいぜんたいどうしたんだ?」


ミコト「実は⋯AGITO先輩のお力を少しお借りしたいのです。」


ミコトの真剣な眼差しに、ただごとではないと察するAGITO


AGITO「⋯。

へへっ、水臭いなミコト。

ミコトの頼みとありゃあなんでも力になるぜ!」


ミコト「AGITO先輩⋯!

ありがとうございます!

やっぱり持つべきものは頼れるお兄さん⋯。

ですね!」


AGITO(み、ミコトォ⋯!

相変わらずなんて人たらしな野郎だ⋯!)涙チョチョギレ〜


ミコト「着いてきてもらえますか?

詳しい話は行きながら⋯。」


AGITO「おうよ!先生ェ!俺ちょっといってくらあ!」


最強組先生(タイ◯ーバイト)「ミコトくんもいるなら大丈夫ね!

とりあえず、私のシフトが終わるまで人体は破壊したらだめよ!」


AGITO「わかってらぁ!」



〜天才組〜


「キャー!ワー!」

ドタバタドタバタトリハダ


ひろこ先生「ちょ、ちょっとみんな〜!そろそろおひるねしてちょーだーい!」


「キャー!ワ゛ーーー!!!

ウォォオォ゙ォ゙ォ゙!!」


ひろこ先生「オォ。遠吠えをあげだしたわ⋯。

これはもう手に負えないわね。


⋯ミコトくん以外じゃ。」ヤレヤレ


ギャオーウォォオドッタンバッタン


ガララッ


AGITO「邪魔するぜえ〜。」


シーン


ひろこ先生「あ、あぎとくん!?」


AGITO「悪いな⋯ひろこ先生。

ちょっと可愛い弟分にお願いされちまってよ。」


ミコト「勝手なことをしてすみません。

でも少しだけ、僕とAGITOくんに任せてくれませんか?」


ひろこ先生「も、もちろんよミコトくん!」

(ホッ、AGITOくんがまた人体を破壊しに乱入してきたかと思った。)


シーン


ミコト「僕とAGITOくんで、彼らを静かにさせてみせます!」


ひろこ先生「え、ええ!お願いするわ。

(⋯あぎとくんが来て、もう充分静かにはなったけど⋯。)」



天才組教壇に小さな子供用階段を置き、背伸びして話を始めるミコト

ミコトの横ではAGITOくんが、膨れ上がる上腕二頭筋を隠すことなく腕を組み仁王立ちしている。


ミコト「ちょっと皆聞いてほしい!」


「みことくんのはなしならきくよ〜!」「なになにー!」「みことさま⋯」


ミコト「今、実はお昼寝の時間なんだ!

皆にはこれから睡眠というとっても大切なミッションがある!」


「すいみんってたいせつなの〜?」「きのうもたくさんねたよ〜!」「ミコトサマ⋯!」


ミコト「うんうん。

皆の眠れない気持ちもすっごく分かるんだ!

だから、今日は我らが優秀幼稚園のかけっこ王、AGITOくんに来てもらいました!」


AGITO「オウよ!」


「あ、あぎとくんだ〜」「ぼくのぱぱよりおおきい〜」「ミコトサマ⋯ハァハァ」


ミコト「眠れないんだったら⋯。

今から、AGITOくんのかけっこ教室をはじめない?

AGITOくんに教えてもらえば、かけっこが早くなること間違いなしだよ!」


AGITO「ビシバシ教えてやるぜ⋯!」


「へー。」「かけっこ!はやくなりたーい!」

「ミコトサマァァ⋯」バタンピーポーピーポー


話がまとまりかけたそのとき、一人の少年が真っ直ぐと、、、ピサの斜塔を彷彿とさせる挙手


ミコト「ゆうたくん?どうしたの!」


世の中を舐め腐ったゆうたくん「べつにぼくはかけっこはやくなりたいなんておもわないね。

そんなことより、いまは合計耐久指数が最大になる計算をもとめなきゃ。」


ミコト「そっかそっか⋯。ウンウン

合計耐久指数も大切だ。ゆうとくんの意見も尊重するよ。


⋯ちなみにしずかちゃん!」


しずか「なにー?」


ミコト「一つ質問なんだけど。

⋯しずかちゃんは、どんな男の子がカッコいいと思う?」


しずか「えー?そりゃ資産がどれくらいあるかとか、SNSフォロワー数もだいじだけど、、、


やっぱりあしがはやいひとかな!」


刹那ーーー。

一人の少年が真っ直ぐに⋯スカイツリーを彷彿とさせる挙手


ミコト「ゆうたくん!どうしたの?」


何かを悟ったゆうたくん「かけっこ教室。

どうかよろしくお願いします」


AGITO「へへっ、任せやがれ!」


ひろこ先生「えぇ⋯。耐久無ァ⋯。」


ミコト「よし!

ひろこ先生すみません!

少しだけ、グラウンド借りますね!」


ワーワー

キャースゴーイ

50m5秒2!?スゲェエ


園長「ふふっ、見てごらん。

彼らはエネルギーが有り余っているのね。


⋯こうしてみると始めて園を開いた頃が懐かしいわ⋯。」



ひろこ先生「⋯そうですね。

あの頃は、まだ、、

ただただ子供たちの笑顔が⋯誇らしかった。」


※開園したのは1年前です


ひろこ先生「いつからあの子たちと接することを"仕事"として割り切るようになっていたのかな⋯。」


園長先生「少し⋯あの子達の目線に立ってあげることを忘れていたのかもしれないわね⋯」トオイ眼差し〜


※繰り返しますが開園したのは1年前です


ワーワー


AGITO「姿勢を真っ直ぐにしてみな!

ゆうたはもう少しだけ膝を高くあげてみろ!

⋯世界が変わるぜ?」

キャースゴーイ

ウォォオ


〜数分後〜


ひろこ先生「見てください。この子たちの寝顔⋯。

とっても満足そうです。」


ミコト「スースー」


園長「こうしてみると⋯ミコトくんも。

普通の幼稚園児ね。」


ひろこ先生「ええ⋯。とっても可愛いです。」


ミコト「うーんムニャムニャ⋯風紀⋯遵守⋯。」


第1話完ンンンンン!!

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