83話。ミニ探知機。
ホームセンターに金属探知機を買いに来たら、思ったより大きかった。どうしよう。玄関の傘置き場に置けば良いかな。
何処に置こうか店員さんを捕まえて相談すると、実際に使える探知機のカプセルトイをおすすめされる。そんな商品があるなら欲しいな。教えてもらった一角まで向かうと、目当ての筐体をみつけた。回そう。
『ガチャガチャ…ポン!』
あれ?
出てきたカプセルを開けると、手のひらサイズの探知機が出て来た。こんなに軽くてシンプルで使えるのだろうか。
物は試しだ。お金に反応するか、硬貨をスキャン部分に当ててみる………反応しない。残念だ。
「ハズレが出る時もあるさ。そう落ち込むなよ。」
友達の家で飲んでいると、友達は終始上機嫌だ。何か良い事があったのだろう。
「ふっふっふ。見てくれよ、この花嫁アンティークドール。叔父さんの友達の知り合いって人が断捨離しているそうで、タダで譲って貰ったんだ。
物を集める趣味はないんだが、この青いガラス細工の瞳に惚れちまってさ。綺麗だろー。」
友達が人形専用に買ったガラス棚から、人形を丁寧に取り出して見せてくる。繊細な細工で高級そうだけど、例えようのない雰囲気を醸し出しているような?
「これ譲り受ける時、凄く感謝されたんだよ。蝶よ花よと大切にしている分には安全だとかなんとか。意味がわからないよなぁ。」
『ビービービー』
導かれるように人形に触れようと手を伸ばしたら、警告アラームのような音が鳴った。そういえば手に探知機を持ったままだった。
「おいおい。それ壊れちまってんのか?……んん?」
気になったので、探知機を人形の全身くまなく当ててみる。頭部に一番反応があるな。少し髪の毛を掻き上げてみると、繋ぎ目を発見した。友達と目を見合わせる。そっと外してみると、頭部がパカっと外れた。
「ひいっ!!こ、こ、これぇ!!」
髪の毛が植っている裏面に、仰々しくお札が貼られている。何て書いてあるかわからないが、真っ赤な文字で書かれたこれは下手に剥がしたら駄目なのは何となくわかる。探知機は正常に機能したようだ。
なる程。これは当たりだ!家に帰って、他に反応する物がないか調べに行こう。
友達に帰ると伝えて、スキップしながら玄関に行こうとしたらギュッとしがみつかれた。何をしても離れない。
「た、た、たたのむっ!!一緒にいてくれぇ!!これどうすりゃ良いんだよぉおお!!大切にしなきゃどうなんだぁあ!?」
そんな事聞かれても困るなぁ。家に帰って探知機で遊びたいんだよ。




