77話。イヤリング
友達が誕生日にアクセサリーが欲しいと指定してきた。アクセサリーに興味がないので、どの店に行ってもどれも同じに見える。困った。
どうしよう。友達とは母の腹の中からの付き合いなので、定番は粗方渡している。なので、今回は特別な一品を渡したい。
四店舗目でも、友人に渡したいアクセサリーを見つけられなかった。このままでは適当なプレゼントを見繕うハメになる。
頭を抱え繁華街を彷徨っていると、ふと一店のアクセサリー店が目に入った。店先に置かれたカプセルトイには、『店主の作った一点モノのアクセサリー』という張り紙が貼られている。
一点ものか。これなら唯一無二だと喜ばれるかもしれない。回そう。
『ガチャガチャ…ポン!』
3回回して、そのままラッピングして友達の誕生日に渡した。
「一点もののアクセサリーだって!お前にしては良いチョイスだな。ありがとう………あれ?」
友達がプレゼント袋から出てきたカプセルを開けると、『腐った耳』『タコのついた耳』『赤ちゃんの付いた耳』のカフスが出て来た。2人で説明書を読んでみる。
『店主の作った一点ものアクセサリー!着けるだけで耳が腐るを体現できます。』
『店主の作ったオリジナルアクセサリー!耳にタコができたアピールをしよう。』
『店主の作った一点ものアクセサリー!耳が妊娠した時に着けて下さい。』
なる程。これは当たりだ!言葉をここまで素晴らしく表現できるなんて。自分のチョイスは間違っていなかった。
友達を見れば、何とも言えない表情をしながら赤ちゃんを耳に着ける。
「……お前みたいな奴って、こんな所にもいるんだな。」
そうか!褒めてくれて嬉しいな。




