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なんかすごいクーポンアプリ!~配信された謎クーポンでグルメから嫁まで異世界旅行を満喫する男  作者: 八海
第一章

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04:ギルド職員のつぶやき

 こんにちは。

 私はベルグという地方都市にあるギルドで働いている職員です。


 今年で26歳――まだまだ結婚を諦めてはいません。



 

 自然豊かなこの辺りは大なり小なり魔獣の被害が絶えず商隊の護衛などの依頼も多いためか冒険者の数が人口に比べて多いです。


 この街への護衛依頼を受けて、この街で何日か依頼を片付け王都への護衛依頼を受けて帰っていく。

 そんな冒険者さんが半分ほどでしょうか。

 

 残り半分は地元や周りの村や街からベルグに来てここを拠点としている冒険者さんです。



 


 もちろんいい人ばかりなのですが、たまに粗暴な方もいらっしゃいます。

 特にうちの冒険者ギルドの看板――もはや象徴と言っても良いほどの2人の上位冒険者ライネさんとレイネさんの姉妹、『二姫』と呼ばれている彼女たちの存在が大きいでしょう。


 

 この国に10人ほどしか居ないと言われている最上位の一等級冒険者で、10人中2人がこの街にいるなんてとんでもなくすごいことなのです。

 最近は彼女たちの自称旦那候補たちが、その座を争って決闘を挑むことが多く少し困っています。



 

 彼女たちの出した条件ですか?


「私に認知して欲しけりゃ妹に勝ってから来なさい」

「お姉ちゃんより強い人ならお友達になりたいな」


 同性のお友達や純粋に先輩と崇めて寄ってくる若者にはとても優しいのですが、交際やら結婚やらの話を持ってくる男には容赦ないんですよね。



 


 羨まし――いえ、勿体無い……これも違いますね、えぇっと、彼女達にしてみれば種族的にそういうのが当たり前だから仕方ないのでしょう。

 



 

 とはいえ一等級冒険者である2人の旦那どころか彼女候補にすらなれる人はこの街には居ないでしょう。

 彼女たちも結婚どころか彼氏とか全く興味ないといつも言っていますし――。


 


「ねーミカ聞いた? この間の貴族の話」

「どれ? レイネさんを呼び捨てにしたやつ? それともライネさんの尻尾を握って家ごと物理的に潰された人?」

「潰されたほう。そいつが国王に直談判のために王都へ向ったらしいわよ」



 

 ベルグ冒険者ギルド9大伝説へ新たに加わるのは確実と言われている話で、これで10大伝説になりそうです。

 お二人が原因のものが8つ。

 残りはうちのギルド長が原因と言われている逸話です。




 

「お、ミカ君、例の魔獣討伐に行ったパーティはどうなった?」

「はい、パーティ『銀翼』が『二姫』が討伐した魔獣の運搬を頼まれ、1時間ほど前に帰還しました」


 隣に座っている同僚と他愛も無い話をしていると、ここの副長――要はサブギルドマスターが声をかけてきました。

 最近奥さんに逃げられたそうで、やたらと仕事に熱が入っているので若干うざがられています。

 ――そういうとこだぞ。と言ってあげたいです。

 


 

「おぉもう討伐できたのか……」

「はい、『二姫』のお二人もすぐ戻ると思いますし、金一封も用意しております」



 


 災害級とカテゴライズされた魔獣が見つかったのは一昨日の夜。

 緊急手配がされ、彼女たちが出動してから1日です。


 やはり彼女たちは一等冒険者なんだなと心から尊敬します。


 間も無く戻られるとのことですし、しっかり感謝を伝えなければ。

次回明日の20時投稿予定です!


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