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【完結】溺愛ってなんですか?平凡令嬢はただひたすらに見守りたい  作者: にむ壱
第3章 学園祭そしてさようなら
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学園祭:レオンのクラスは

ベンチを立ち、次はどこへ行こうかと、パンフレットを広げながら、

中庭を歩いていると、遠くから声が聞こえた。



「おーい!」



2人は周囲をキョロキョロとうかがって、声の主を探した。



「おーい!リリーナ!メリンダ嬢ー!」



2度目の声でようやく、中庭に面した階段、2階部分の踊り場にある

カラフルなワゴンあたりから聞こえることに気づいた。

よく見ると、ワゴンの前に看板を持った人物が。



「あれは…レオン様?」



小指ほどの大きさに見えるが、特徴的な深い紫みの青い髪。

確かにレオンだった。彼は手を振り、自分が持つ看板を

見てと言わんばかりに指さした。


その看板には

”食べられる宝石”



「宝石が食べられるって…どう言うことかしら?」



「ですね…めちゃめちゃ気になりますね…」



2人を釘付けにしたこのフレーズは、同じように多くの女子に刺さったようで

ワゴンにはたくさんの人が集まっていた。



「見に行きましょう!!」



2人はワゴンに向かった。





「や、いらっしゃい!」



レオンの元にいくと人の多さを実感した。

ワゴンの中を見てみると、人だかりの隙間から透明な小袋が見えた。

その中にはカラフルな何かが見える。



「大人気ですね。」



「そうなんだよ。後でまた作らないと間に合わないくらいになってさ。

これ、ひとつ食べてみてよ。」



そう言い、斜めがけの小さなショルダーバッグからワゴンに置いているのと同じ

透明な小袋を取り出して開ける。



「わぁ…!」



袋をのぞくと、紫、ピンク、グリーン、ブルーなどの透き通った色の固形物。

それは多面カットされていて、キラキラと光を反射してまるで宝石のよう。



「きれいですわね…」



それぞれ一つずつ手に取り、じっくり観察した後に口に持っていく。



シャリ…



「〜〜!!」


「ん〜〜!!」



「どう?見た目も綺麗だし、味も優しい甘さでいいでしょ?」



ニコッとしながら、レオンがほほえむ。

美味しさに思わず両手を頬にあてた2人も、大きく頷き答えた。



「食べたことない食感ですわね!とても美味しいです。」



「こんなの初めてです!やみつきになりそうです…!」



口の中に続くシャリシャリ感を楽しんでいた。



「よかった、よかった。俺の反発魔法の汎用性がまた高くなったよ。」



「え、さすが、魔法でお菓子を作ったなんて!すごいです。」



「ヒントをくれたのは、リリーナだよ。

前学期の時に体操着を一生懸命拭いてくれた時があったろう?」



「ああ、体操着を濡らしてしまった時のですね…あの時は、確かレオン様の

反発魔法で水分を抜き取って…て、ああ、そうなのですね!」



「そうそう、これも同じ原理なんだ。

アガーで固めたゼリーの水分を魔法で抜き取ってるんだよ。」



「そうだったんですね!」



「そ…その技術は、今はレオン様にしかできない、と言うことですわね?」



そう言い、急にメリンダが問いかけてきた。

リリーナは何かを察して、こそっと彼女に耳打ちした。



「メリンダ様…!カフェに置きたいのはわかりますが、

今はまだそれを考えるのは早いです…おちついて…!」



ついつい先のことを考えて動いてしまっていたメリンダは

ハッとして、口を手で押さえた。



「し、失礼しました。」



小声のやりとりはレオンには聞こえていないようで

ふたりが仲良く内輪話をしているように捉えていた。



「ん?スピード感で言えば俺がいると出来上がりは早いかな。

本来はゼリーの乾燥に何日もかかるからね。」



「じゃあ、今日手に入れておかないと、次はいつ食べられるかわからないですね?

メリンダ様並びましょう!」



「そうね、グラフィ…いえ、家族にも食べてもらいたいわね。行きましょう!」



「それならいつでも俺が用意してあげ…」



「レオン〜!在庫切れそう!!頼む〜!」



何かを言いかけた時に、ワゴンでお客さんを捌いているクラスメイトに

琥珀糖の製造を頼まれたのだった。



「あら、呼ばれてしまいましたね。ではレオン様、しっかり作ってきてくださいね!ごきげんよう」



そう言うと、2人は列の最後尾へと行ってしまった。



「ああ…うん…。

…はあ、いつも大事なところが言えないな…」



ため息をつき、少し肩を落としながら、トボトボと琥珀糖の製造に向かったレオンだった。

いつもみてくださりありがとうございます。

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