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【完結】溺愛ってなんですか?平凡令嬢はただひたすらに見守りたい  作者: にむ壱
第2章 ウィンターホリデー
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くつろぎの会開催と招かれざる人

翌日、くつろぎの会開催。

始まりの合図は一発の花火。


みんなそれぞれ、朝からお酒を飲んだり

お菓子を集めて回ったり、宝探しの遊戯をしたりして

楽しんでいた。



リリーナは昨日作ったお菓子の配布や、お手伝いで走り回っていた。



(こういう時、身体強化の魔法は役に立つのよね。)



魔法のおかげで、いつもよりたくさんの事はこなせてはいたが

それもギリギリなくらいの忙しさだった。



忙しいという事は、みんなが楽しめているという事ね。と

リリーナは嬉しくて気合を入れながら頑張っていた。







お昼休憩の時間。


教会の隣にテーブルと椅子のセットがいくつか置かれたスペースが

休憩場所となっている。


さすがに魔法をかけ続ける精神力と、走り回る体力の

両方が削られ、まだ午後を残しているというのに

リリーナはテーブルに突っ伏していた。

予想以上に疲れてしまい、お昼ご飯も少ししか食べられなかった。




「張り切りすぎたかしら…後でポーションを飲んで回復しましょ…」



「お疲れ様。見回りの最中、いろんなところでリリーナが走っていくのを

見たが…やはり」



休憩場所にきたのはセラド。

手には小さな気泡がたくさん浮かんでいる、薄オレンジ色の飲み物を持っていた。

それをリリーナの顔前にトンっとおくと、



「美味しいポーションにしといたよ。」



「まあ、セラド様お手製の…!ありがとうございます!」



リリーナは喜んで顔を上げ、早速飲み始めた。



「んー!冷たくてシュワッとしてて、とっても甘くて美味しいー!」



頬に手を当て、味わっているリリーナを見ながら、

セラドは近くの椅子に座った。



「そんなに美味しそうに飲んでくれるとは、作った甲斐があるよ。

ついでにこれも補給しておくといい。」



そう言って、

小さな瓶から何かを取り出すと、それをリリーナの口にポンと入れる。

爽やかな甘さが、口の中にじんわり広がる。



「なふかひぃ…!」



「はは、好きだよね、昔から。

エルダーフラワーのキャンディを見つけたんだ。」



「本当ですか!学園近くのお店にはどこにもなくて…

久しぶりに口にできて幸せです…!」



「そうなのか。良かったらこれも持っとくといい。

午後も長い。合間に口に入れられるから、空腹も紛らわせるだろう。」



渡されたのは、花の形をした薄黄色のキャンディが

たくさん入った小瓶。



「わぁ!ありがとうございます…!」



懐かしい形を見て、リリーナは目をキラキラとさせていた。

それを確認すると、セラドも満足そうに、少し口を緩めた。



「午後もやることがたくさんあるのか…?」



「ええっと、午後は…」



と、話しかけた時だった。





「まあ!騎士様。探しておりましたの。」




耳に心地よくない、高めの作った声。

これは聞き覚えのある声。


まさかと思い、声の方を見るリリーナは凍りついた。



「マリエナ…さん…?」



嫌な予想が的中してしまった。

突然のことに驚いていたのは、実はリリーナだけではなく

マリエナも同じように反応していた。



「え…どうして? え…リリーナ様…

コホン!あ、ええー…リリーナ様、偶然ですね!どうしてここに?」



小声で何やら呟いていたが、すぐにいつもの作った笑顔になり

リリーナに話しかける。


偶然…と言われたが、そんなわけはない。

彼女はこの会の詳細を知らないらしいので、改めて教えてあげることにする。



「それはまあ、我が家が主催しておりますから…『領民のための』くつろぎの会を。」



裏に込めた意味はわからないかもしれないが、

労われる対象ではない彼女がひょっこり現れたのに

少し良くない思いが入ってしまった。



「え…ストークス家…スト…リリーナ・ストークス…

そういうこと…!!」



マリエナは何かをひとりでつぶやいていた。



「マリエナさんはこそどうしました?

領民ではないと思うのですが、逆によくこのイベントをご存知でしたね?」



「あ、それは、ユーストス様に教えていただきました。」




リリーナはそれにいささか疑問を持った。

いくら国にイベントの申請をしているとはいえ、マリエナが

ユーストスからこの情報を知るには、少し時間が早すぎるように感じた。

いつもなら、イベントが終わってから情報を知ることが多いというのに。



もしかしたら…

リリーナは嫌な仮説を一つ思いついてしまった。

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