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92.動き出す世界

流れ星の扱いに苦労してたらストックがゼロになっていましたorz

さて、俺達は幸いにしてルンルンが居てくれたから早い段階で流れ星が何かの卵ではないかという情報を得ることが出来たけど、他の国はそうはいかないだろう。

情報を独占するのも手かもしれないが、恐らくこれは俺の国だけでは手に余る話だ。

なら全面的に情報を公開したほうがいい。


「ミークは居るか?」

「ここにいるにゃ!」

「相変わらず呼ぶ前から近くに居るな」

「そりゃもう、こんな変わったことが起きた時に動かないのは商人失格にゃ」

「なるほど」


得てしてもうけ話って言うのは異変が起きた時や時代の変わり目だ。

大災厄もそうだけど、それ以上に未知の現象は飯の種になるだろう。


「まあいい。とにかく、こちらで知りえた情報を各国に伝えて欲しい」

「それは良いけど、対価はどうするにゃ?」

「こちらとしては特に要求はしない。

商人たちも情報料によるボッタクリと出し渋りの無いように頼みたい」

「分かったにゃ。まったくリュウジュ様は欲が無さ過ぎるにゃ」


やれやれとため息をつくミークだったけど、それはどうだろう。

俺は単にこちらから要求しないと言っただけだ。

それを聞いた相手がどう動くかはそれぞれだろう。

無料と聞いてシメシメと懐に入れる者も居れば、これは後日何かでお返ししないといけないと考える者も出るだろう。

どちらにしても俺が何かを言う気はない。

だがそれを見た周りはどう思うか。

少なくとも俺なら前者とは今後も仲良くしたいとは思わない。

そんな国がもし後者の国を襲撃しようものなら俺は後者の味方をしてしまうかもしれない。

そういう思考をミークがするかと言えば。


「ぶつぶつ……ここはやはり、貸し1つ。これが一番よさそうにゃ」


同じかどうかはともかく、お金以上の何かを払わせる気のようだ。

まぁこの調子ならそんなに心配はいらないだろう。


「と、そうにゃ。ひとつお伝えしておきたいことがあるにゃ」

「なんだ、改まって」


ソロバンを弾き終わったミークが若干緊張した面持ちで告げた。


「勇者王国が滅亡しましたにゃ」

「は?ああ、そうか」


何事かと思えばそんなことか。


「驚かないにゃ?」

「驚いてはいるけど、別にどうでも良いかな」


幸いにして勇者王国とはこれまで一切関りが無い。

知らない場所で知らない人が消えたからって、だからどうしたって感じだ。

それがこっちの国にまで影響するかと言えば、あ~。


「魔王国がこっちに攻めてくるか?」


確か人間の国と積極的に戦いを繰り広げてるって話だったし、敵対国家のひとつが無くなったとなればこっちに火花が飛んでくるのかもしれない。

そう思ったんだけど、ミークは首を横に振った。


「今のところそれは大丈夫にゃ。

魔王国も今は大災厄からの復興で忙しいみたいだし、動き出すとしてももうちょっと後にゃ。

それも流れ星の影響で予定より長引きそうにゃ」

「それは朗報だな」

「ちなみに勇者王国を滅ぼしたのはブリジス王国とパスティン王国の連合軍にゃ」

「魔王と戦ってる後ろから他の人間の国に滅ぼされたのか。

まぁ前からあまり評判は良くなかったからな。

大災厄で疲弊してて丁度良かったんだろう」


穢れの濃さが大災厄の規模に影響を与えるのであれば、ずっと戦争を繰り返してきた勇者王国や魔王国は特に大変だったんだろう。

こっちに来た怪獣が向こうで大挙してても不思議じゃない。

他の大国に支援を求めようにも普段から仲が悪かったんだから、助けるどころか攻め込まれてしまったようだ。

ま、自業自得だな。


「あれ、神聖教国はどうしたんだっけ?

確か勇者王国と同盟関係にあったよな」

「勇者王国側の不利を悟って裏切ったみたいにゃ。

勇者王国の主力が連合軍と戦ってる間に美味いところだけ搔っ攫っていったらしいにゃ。

お陰で今は連合軍とにらみ合ってるにゃ」

「あ、そう」


汚いな。宗教国家といっても清廉潔白な人間な訳じゃないんだな。

ま、うちとしてはこっちに攻めてこないのなら神聖教国についてもどうでも良いんだけど。


「とにかくミークは流れ星についての情報の展開を頼む。何時動き出すかは分からないからな」

「分かったにゃ」


飛び出していくミークを見送り、こっちはこっちでやる事が山積みだ。

とりわけ急ぐのは領地内に落ちた他の流れ星の確認だ。

空を見上げればいつも通りの青空が広がっているのでこれ以上の追加は無いみたいだけど、プロステイン領でもルクセン領でも幾つか落ちて来ていたらしいので警戒と監視をするように連絡をしておいた。

かく言うサカガミ領でも隣の山に落ちたの以外にも3つは落ちて来ていたと夜の警備に立っていた人たちから報告が上がっており、ハトリを中心に隠密隊に確認に走ってもらっているところだ。


だけど残念なことにハトリが報告に戻ってくるよりも早く確保してあった流れ星の表面に亀裂が出来始めたと連絡が入った。

あの硬そうな殻を良く割れたなと感心してしまうけど、むしろ硬い殻を破壊できる存在が出てくるのだとしたらかなり危険かもしれない。



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