22.俺様に楯突いたことを後悔させてやる
少しずつだけどブックマークが増えてるのがありがたい。
皆さんいつもありがとうございます。
なお、この世界への参加方法は、事故死以外にも色々あります。
「何、逃げ帰ってきただと!!」
「ヒィィ」
俺様は怒りに任せて持っていたグラスを無能な部下の頭に投げつけた。
くそ、どういうことだ?
東の人間の村はまだ100人規模の大したことない場所だったはずだ。
そこに慎重を期して200人規模、それもトロルとオークリーダーのゴーラまで付けてやったのに何をどうやったら負けるって言うんだ!
「ゴーラの奴はどうした?」
「そそそれが、数体の部下と共に敵の大将と戦闘状態に入ったところまでは見届けたのですが」
「馬鹿が。部隊の指揮も取らずに飛び出しやがったのか」
これだから馬鹿は困る。
くそ。この世界に招待された時に人間勢力と魔物勢力、どっちが良いかって聞かれたから色々な種族を従えられて戦闘力に優れた魔物側を選んだ結果がこれだ。
やっぱりいくら腕っぷしが強くても頭が悪いと使えないな。
それに、今の時点で勝利報酬が入ってきてないって事はあの野郎。負けやがったな!
あいつ1体召喚するのにどれだけコストが掛かったと思ってやがる。
「あ、あの」
「あん?まだ居やがったのか」
「それがその、もう一つお伝えすべきことがありまして」
「なんだ早く言え!」
「その、元々獣人の村を襲撃していたはずなのですが、なぜか普人も居たような気がしまして」
「なっ。……あぁ、そうか。そういうことか」
人間っていっても特に何も特徴がない普人、身体能力が高い獣人、魔法適正が高い精人など何種類か居た。
しかし1つの村に居るのは基本1種類だけだ。
そこから導き出される答えは、どこかの村が横槍入れたとしか考えられない。
そして今回の盤面をひっくり返せるとしたらあそこしかない。
くそ舐めやがって。
本当ならもっと圧倒的戦力差が出来てからにしようと思ってたが止めだ。
戦力の補充が完了し次第、叩き潰してやる!
カンカンカンッ
「警報!?敵襲だと?」
俺様の怒りを聞きつけた訳じゃないだろうが、慌てた様子で伝令が駆け込んできた。
「ご報告します。
南西と東から人間たちが攻めてきました!」
「で、数は?」
「南西が100、東が約200です」
「どこからそんな大軍が来やがったんだ!?」
あり得ないだろう。
俺様の計画を邪魔した村であればまだ300程度のはず。
そこから村人を差し引いた兵士の数は多くて250だろう。
あとの50はどうしたんだ?
まさか、邪魔をしただけでなくそのまま村を併合しやがったのか!!
それなら……いや、それでもおかしい。
ゴーラの奴がいかにバカだったとしてもそれなりにダメージは与えたはず。
だからきっと200が精々。つまり東から来ているのがそれだろう。
南西のはそこら辺の小さな村からかき集めてきたか偶然同じタイミングになっただけと考えれば辻褄は会う。
「おい、もしかして東側の敵は既に傷を負ってたりボロボロだったりしてないか?」
「は?あ、そう言えばそんな気もします」
「重要な事だボケが!」
だがやはりそうか。
ゴーラたちを倒したその足で攻めてきたんだ。
なら数が多くても勝機はある。
「よし、南西には狼を20体ほど送って時間稼ぎをさせろ。
残り全員で東を潰す。俺様に付いて来い!!」
「ははぁ」
落とし前はきっちり付けさせてやる。
覚悟しやがれ!
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一方その頃。
「イメーコさん。こちらに狼が20体ほどやって来ます!」
「ふむ。予想以上に少なかったか。なら逃げる必要もないな。
総員迎撃準備。この数なら持ってきた案山子を囮に使って落ち着いて対処すれば負けはしない。
はぁ。それにしても留守番で楽が出来ると思ったのに、呼び出しとか領主様は人使いが荒いなぁ」
村に伝令がやって来たのはおおよそ向こうで戦いが始まった頃。
伝令の内容は短くも大変な内容が書いてあった。
『ファースの支援が終わったらアルファの集落を攻め落とすから、こっちの部隊とタイミングを合わせて陽動を仕掛けて』
陽動と言ってもそんなに楽ではない。
現状村に残っている戦力では少なすぎて無視される可能性が高い。
かと言って今から人口を増やそうと思っても間に合わないだろう。
伝令には具体的にどうやれば良いのかは書かれていなかった。
(俺に丸投げとか、失敗したら俺を任命した領主様の所為ですからね)
ここで住まわせてもらっている恩もあるし、ここ以上に待遇の良い村なんて早々ないのでここで潰れられると自分自身が困ることになるので手を抜く気は全くないがさてどうするか。
と、そこで目に付いたのが畑の中に立っていた案山子だった。
(魔物相手ならあれで人数誤魔化せるんじゃね?)
イメーコのその作戦は見事的中。
魔物がこちらをどう判断したかまでは分からないが、少なくとも狼20体はこちらで引き受ける事に成功した。
新人40人と熟練数人では死者を出さずに制圧するならこれくらいが丁度いい。
まだ80体以上の魔物とボスが残っている計算になるが、そこは本隊の領主様に任せてしまおう。




