魔導師認定会 午後 その4
呆気に取られた観客が我にかえるまでに幾ばくかの時間がかかるような魔法だった。
それは審査員にも言えたようで皆、空いた口が閉じなかった。
ぽつぽつと我に返る観客が現れるとスタジアムの歓声は今日一番の盛り上がりを見せていた。
しかし、俺がこの日覚えていた景色はここまでで、その後魔力切れで倒れた俺はその日、夜まで目覚めることはなかった。
「俺が倒れている間にも歓声は鳴り止むことはなかった。」
これは俺が目を覚ました時にニールから聞いた話だった。
その後、心配と嫉妬の混じった顔でその後告げたのは、Bランクの中ではぶっちぎりでAAランクにも太刀打ちできる点数の93点ということだった。
ドヤ顔しようにも魔力切れを起こした後は中々上手く体を動かすことが出来ない。
「ふっ、ざまみろだ、ほら、まぁ食べればいい。」
明らかに嫉妬が混じったその声でニールが差し出したのは綺麗に剥かれたリンゴだった。
しかし、残念なことに体は動かないので、唯一動く口で体がまったく動かないことを告げると
「ふっ、ざまみろ」
というとニールは皿においてあったフォークを手に取るとリンゴを一切れ刺した
「今日だけだからな…」
と今度は少し照れたような声をだすとそのままフォークは俺の口の側まで持って来てくれた。
それをありがたく頂くという作業を繰り返しているうちに皿の上のリンゴは早くも無くなってしまっていた。
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