忠告、「断食はやめとけ」
「今日から断食始めようかな…」
「断食はやめとけ」
「…だ」
「んじきはやめとけ」
まず何の会話なのかよく分からない。
断食は分かるけど。
「な? お前もな? 逆に反動で大食いになったらどうすんだ」
「おぉ」
「意味ねえだろ? 罪着せられたりして無実を証明しようってんじゃないし、
修行するとかそんなんでもねえんだからよ、
ただのダイエットくらいなら断食はやめとけ? な?」
まさかこの人から説教を食らうとは思っていなかったが、はぁ、そうなのか。
─
どうやら、最近断食ダイエットなるものが流行っているらしい。
周囲には断食ダイエットしているような人が結構いるらしい。
「最近ちょっと太ってきたから…」
いつも運動してるからいけると思うけどね。俺はね。
「あのな? それくらいで断食するなよ? な? 経験者が言うんだから間違いねえ!」
まぁ…早良さんは無実を証明するために断食して
お亡くなりになられた方でございますからね→怨霊
「反動がどうたら以前に、食が毎日の楽しみだろうが!! っつーわけで飯」
はぁ。
「断食するんなら俺のでいいだろ? くれよ」
あぁ、そういう?
っていうかさっきまでやめろやめろ言ってたのに変わったな。
「食べ物を無駄にはしたくない」
貴方の場合は食に対する思いが過剰なんすよ。
普通なら丸々牛一頭分とか食べないからな。
無駄にしないのは良いけど貴方にあげると止まらないじゃないですか。
貴方の前に食べ物出したら無駄も何もありません。
「いらないならくれよ、な?」
「いやだからやめましたから」
「中途半端な奴め!!」
「あんたに言われたくないよ!!」
「…ところで今日は他の怨霊達は?」
「こんな寒い時期に扇風機の前に座って
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」って変な声だしてて体調崩した」
「馬鹿だろ」
「夏にやれよって思うだろ?」




