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恐怖の夏休み

「…夏休み、か…」


嫌々と課題をやるわけだが、我が家にはスパルタがいる。

当然ながら終わるまで休ませてもらえない。


「ほら!! 何休憩してるんですか!! 終わらせないと遊べませんよ!!」

「いや、死ぬ…」

「その程度のことで死にはしません!! さっさと続けなさい!!」


ほれ見ろ。

口調からして分かると思うが、門の方の放火犯がガチでスパルタなのである。

門の放火犯=我が家のスパルタ。


「全く…字体も真似して絵のレベルも同じにして誰が手伝ってやってると…

 というかあんた頭良いんでしょう…チートのくせに…ぶつぶつ」


そうです。セコいとか言わないで。

今この人にやってもらってるんです、少し。

チートのくせにとか言われましたけど気のせいでしょう。チートじゃないです。


「いや、学年トップ運動神経抜群、家事出来る、能力持ちとか理想だろうが」

「え、そんなつもりないんだけど…っていうか能力持ちって何」

「それが現実なんだよ、唯一の欠点はモテないといったところか…」

「俺もよく出来た人間だったというのに、一体何が駄目だったんだか…」

「お前の場合性格が最悪だったからだろクリムゾン」

「うるせぇ十字架」


だ、そうです。モテなくていいし。

赤い人と十字架の人が喧嘩始めちゃったけど止めなくて良いですよね。俺無関係。

つか能力持ちって何。痛いんだけど。っつーかこれ一応ファンタジー方面じゃないし。

いやファンタジーっちゃファンタジーなのか? でも戦わないよな…


「能力持ちってなんですか」

「手が止まってますよ?」


竹刀が背中に当たる。クソ痛ぇよ。


「…っつー…能力持ちってなんですか」

「え、あー…お前の場合霊に関すること」

「後ででいいや」


物凄く中二方面になると思うから聞かない。

っていうか終わらないんですけど。痛いんですけど。


「私だってこんなことしたくないんですよ!!

 私も貴方の課題を手伝っているからこそのこの行為ですよ!! さぁ続けなさい!!」

「あー…まぁ、善男」

「なんですか、休めといわれても休みませんよ」

「ですよね…」


赤い人がボロボロになって言ってたんだけど負けたってことでいいんです?


「全く…チートで主人公体質のくせに…

 チートでいりゃ主人公にでもなれるって言う魂胆ですか?」

「何言ってるんですかねえちょっと」

「何処のラノベですかそんなの…ありすぎて飽きたとでも言いましょうか」

「それ俺に言われても困るんですけど」


うん、知らんし。俺そんなつもりないし。普通に生きてきただけだし。


「あぁ…イライラしてきましたねぇ…」

「イライラしてきたなら休んだ方がいいぞー…」




休む訳が無いじゃないですか。だってスパルタだもん。

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