7月7日~大魔縁誕生祭、大連命日祭
※いきなりですが大連出ません
「いえーい!!」
パーン、パーン。
クラッカーの音が盛大に鳴る。
何事だよ。
今日七夕だからってそんな盛大に祝わんでも。
「いえーい!! 僕誕生日おめでとー!!」
僕!?
上皇サマの誕生日か!?
「院様誕生日おめでとー!!」
「ありがとー!!」
お前ら乙女か!!
幼児と上皇サマが抱きしめあって言ってるんだが、
これはおじさんじゃないからまだアレだけど、
これがおじさんだと思うとな…
つーかこういうことは人目に付かないところでやった方がいいと思うんですけど。
だってほら、苦手な人とかもいるかもしれないじゃないか。
「上皇サマ…七夕が誕生日とか素晴らしすぎるじゃないですか」
「だよねだよね、君もそう思うよね!!」
自分で思ってたのか。
そんなギャーギャーと騒いでいる中ただ一人、静かな人がいた。
…道真公だった。
「道真公は騒がないんですね」
「あー…どっちかっていうと守屋殿の命日っていう方が頭の中にはあってな…」
「守屋? 守屋って、あの物部守屋?」
「あぁそうだ。院様の誕生日でもあるが守屋殿の命日でもあるんだよ」
ほう。これはまた勉強になりそうでならないものを学んだ。
「つーかなんか皆子供だな…」
「子供て」
「でも誕生日は喜ぶよー!!
…祝ってくれる人がいたらだけどね」
いや一人誕生日会とかはつまんないけど。
「何? 一人誕生日会したことあんのか?」
「えっあんの?」
「幼児に心読まれた!?」
やっぱりこの幼児はエスパーだと思う。
「以心伝心ってやつだねぇ…もうそんな仲に」
「「なるわけねぇだろドアホ!!」」
「ドアホって言われた…誕生日なのに心折れた…」
なんだ、上皇サマの心はガラス棒なのか。
まぁ確かに二人同時に言われたらきついかもしれないけど…しれないけどさ!!
「おk、時に落ち着け」
「ぎゃあクリムゾンがなんか言ってる!!」
「クリムゾンて!!」
そうか、赤いからクリムゾンなのか。納得。
「広嗣赤いじゃん」
「だからってクリムゾンは痛いじゃねえか!!」
「そうか?」
なんか笑ってしまった。
「僕誕生日で心折れたの初めて…」
「まだめそめそしてるんですか…」
「酷い…酷いよ…」
いい加減泣き止んでください。
…これ、どこで終わらせればいいんだろう。




