幼児捜索
「幼児は何処だ!!」
って叫んでいると怪しまれた。周囲からの視線が痛い。
まぁつまりどういうことかというと、
「やだ…あの人ロリコンよ…」
「いや…ショタコンでしょ…」
「もしかしたら幼児萌え…?」
と言われていて通報しそうな人もいるということです。
やめて下さいもうやめて下さい。
幼児っていうのはあの某親皇将軍のことです。
と言っても怪しまれるだろうからもう諦めた。
咲野がなんとか「違うんです、ちょっと弟を探してて…」と言っているが、
“幼児”と呼んでいる時点でなんというかまぁ、無理がある気がする。
「何処にいるんだ、アイツ…」
──
「どーこー…」
「いたら返事しろー」
かれこれもう30分くらい探してるのにまだ見つからないとは。
「しかしまぁ、こんなド田舎にまで来てしまったな我らも…」
「そうだねぇ…」
どうしよう。
こんな田んぼばっかのところにいない気がするんだけど。
かといって町に出ると本当に探しにくいから嫌だ。
「…もしや、あいつ隠れてはいないだろうな」
…まぁ、服装とかそのまんまだし、多分有り得ると思うけど。
「もし、他の人のところに捕獲されていたらどうする?」
…と言われても。
どうするかは僕だって知りたい。
問題児はどうしてこんなに自由なんだろう。あぁ帰りたくなってきた。
「…どうする?」
「どうする?」
見つけたらたっぷり説教してやろうと思うんだけど、どうしよう?
──
「…やっべぇ」
なんか見つかった気がするけど気にしない。
声がするけど知らん。
捜索しにきたんだろうけどどうしよう。
確かにこの服装は危ないし、
歩き回ると皆首に注目してくるから怖い。
「こんなことならしなきゃよかったー…」
つーか外に出るもんじゃないね!! 俺ちゃんと学習した!!
「…人間怖え…」
帰ったら何言われるか分からないからもっと怖い。
説教嫌い。
「…うー」
どうやったら説教受けないだろうか。
…早めに家に帰ったら説教受けないかな。
あーでもなー…
「待ってマジでどうしよう!!」
M (マジで) K (考える) 3 (3秒前) 。
こういう時はいっつも周りに人いたから…
今ぼっちだから…
「…うぅ…」
帰りたい。




