表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一日の幸せ  作者: RYUNA
14/19

その視線の先に

第13話「その視線の先に」


いつも通りの日常を過ごす竜華。


そんな竜華にまたさらなる不思議な事が・・・

-------------


ひびく  ヒビク  響く


私の心臓の鼓動が


響いてくる


それは恐怖に塗りつぶされた鼓動


-------------


自分のことを大切に思えない人は力に呑まれやすい。

そしていずれ誰かを傷つけることに戸惑いを持たなくなる。

狂って狂って狂い果てて最後には全てを失うのだ。




「昨日は助かった・・・礼を言うぞ」


目の前で大きな獣が少し頭を下げながら礼を言うのを不思議な感覚で竜華は見ていた。

その獣は昨日の夜中に違法者から助け出した族種だ。

それは一番違法者と組み合わせのパターンが多い獣族だった。

幸い竜華と赤亞に追いつめられたときに子供と侮って男が力を使わなかったため、大きな怪我もなく彼を助けることが出来た。

その後は男の記憶を消し、また族種と契約をすることがないようにある一種のまじないをかけたらしい。

らしいと言う曖昧な形なのは竜華がそのまじないをかけたジェイクの姿を見ていないからだ。

初仕事に加えて夜中の3時を回っていたのでジェイクと赤亞が竜華を一足先に家に帰して休ませるようにしたのだ。


「いえいえ、これも私たちの務めです。ちなみにあなたの怪我を治療したのは彼女ですよ」


「あ、は・・・はい」


そう言ってジェイクは竜華をうながす。

するとその族種は竜華を優しい眼差しで見て改めて礼を言った。


「ありがとう・・・確か君は竜族の力を使っているのだな・・・」


「はい、そうです」


「どうかその力で他の族種の傷も癒してくれ。竜はこの世界において一番神に近しいのだ」


そう言ってその族種は異界にまた別の穴を開けて去っていった。

とりあえず初仕事が見事成功に終わってホッと竜華は一息した。


「2人とも昨日はお疲れ様でした。よくやりましたね」


「当たり前だ」  「こっちこそ」


ジェイクの賞賛に赤亞は当然のように答え、竜華も労いの言葉を言った。

やはり2人の性格は似ているようで似ていないとジェイク思い、続ける。


「とりあえず今日は解散して休みましょう。私はまだもう少し調べ物をするので先に帰っててかまいませんよ」


「お前も律儀だな。ちゃんと休めよリーダー」


「はいはい。分かっていますよ。ちゃんと休みますって」


そう言ってジェイクは姿を消した。

竜華もそろそろ帰ろうと思って引き返そうとすると赤亞が声を掛けてきた。


「あ、大浦。ちょっといいか?」


「ん?どうしたの?」


そう言いながら振り返ると「とりあえず一度外に出よう」ということで2人は一緒に異界を去った。



「で?どうしたの?」


「あぁ。俺お前のメアドとケー番知らねぇから交換しようと思って」


赤亞からの申し出はそれだった。

お互いに何かあったときに連絡先を知っていれば何かあったときにも対処できるだろうということらしい。

結構重大なことかもと思っていた竜華はズッコケそうになりながらも鞄から携帯を取り出して赤外線でお互いのメアドと携帯番号が一瞬で交換された。

そして赤亞はすこし微笑んで「サンキュ」と言った。


「それにしてもお前の学校、携帯良いんだな」


「うん、うちの学校あまり厳しい校則とかないから。五十嵐くんの学校はどうなの?」


「別にねぇけど、あまり使ってると没収されたりするな。でも聖籠って確かうちより名門だったと思うけど・・・」


「あー・・・まぁ校長先生が少し変わってて・・・」


「ふーん・・・」


そんな話をしながら2人は途中まで一緒に帰りその後家ではクロエが置いていかれたのをそうとう怒っていたそうだ。




「ねぇ、竜華ちゃん!」


「あ、花音ちゃん。何?」


学校での20分ほどのお昼休み。

読書をしていた竜華に1つ前の席の天川花音あまがわかのんが話しかけた。

席が近かったためよく話すようになり今では数少ない友人だった。

その花音はなにやら楽しそうな様子で竜華を見て口を開いた。


「昨日の帰りにね、竜華ちゃんと白夜中の制服来た男の子が2人で帰ってるの見たんだけど!!」


「(あ~やっぱりね・・・)えっと・・・」


彼女の様子を見て何か嫌な予感がしたが見事にそれは当たった。

女子中学生にとって友達の恋愛沙汰は話題の中心になるということを母から聞いたことがあった。

竜華は恋愛などに興味を持ったことはないが、花音はきっと恋愛話が大好きなのだろう。

目をキラキラさせて竜華を期待の眼差しで見つめる。


「ねぇ、やっぱり彼氏!?」


「違うよ、ただのお友達だよ」


苦笑いしながら竜華は答える。別に嘘などはついていない。

そう言うと意外にもあっさりと「そっかぁ~」と花音は引き下がる。


「まぁ竜華ちゃんには神風君とかいるもんね」


「はい?なんでそこで優君の名前が出るの?」


「え?だって2人は付き合ってるってみんな噂してるよ?」


とんでもない爆弾を落とされたような気がした。

唖然とする竜華に花音は頭に?マークを浮かべながら首をかしげる。

まさかここで優輝の名前が出るとは思っていなかった。

そしてふぅーと長いため息をついた後に竜華の方が花音に聞く。


「だいたい、入学してまだ1ヶ月くらいなのになんで噂されるの?」


「ありゃりゃ、知らないの?実は神風君とか結構人気あるんだよ~?告白も受けてるっぽいし」


「あ~・・・」


そういえばと、竜華は今までの記憶を掘り返す。

もともと顔が良く頭もそこそこ良い優輝である。

ついこの間も電話で告白を受けたが断った的なことを言っていたのを思いだした。

彼によれば


「恋愛なんて波瀾万丈なものを出来るわけがない」


と言うことらしい。まさに彼らしいなと竜華は思った。

そんな彼の側にいつもいる竜華が付き合っているのではと誤解をされている様子。


「私は別に優君とそんな関係じゃ無いんだけどなぁ~」


頬をポリポリ掻きながら困ったように竜華は苦笑いをする。

正直な所、竜華は優輝や貴之に対して恋愛感情をもったことがない。

あえて言うならお互いの事は兄妹のような感覚で見ていると言っても言い。

昔に「私たちは兄妹なんだよ」と本気で言っていた時期もあった。


「まぁ、しばらくしたら噂も消えるんじゃない?何か進展があったら教えてよね!」


「だからぁ~そんなの無ッ!!!………………あれ……?」


言いかけた所でいきなり竜華がバッ!と思い切り後ろを振り向く。

誰かに見られているような気がしたのだ。

だがそこはいつもの教室の光景でおかしな所は何もなかった。

心臓がドクドクと波打って息も少し乱れる。

「ど・・・どうしたの?」


続いて花音も顔を上げて竜華と同じ方向を見る。

が、特に何もなかった。

するとひどく疲弊した様子で竜華が元の方向に向き直る。

顔が真っ青だった。


「だっ大丈夫!?顔真っ青だよ!?」


「う・・・うん、大丈夫・・・だから」


竜華は笑って言うが全くと言っていいほど説得力がない。

それでも大丈夫と言い続けていると「そう?」とチラチラ振り向きながら花音は廊下へと出て行った。

花音の姿が見えなくなってしまうと竜華は「ふぅ・・・」と1つため息をついた。


【確かに何か見られているような感じかしたんだけどなぁ・・・】


あの時感じたのは背中に感じた鋭い視線と恐怖だった。

もう一度後ろを振り向いてみる。

そこには生徒や見慣れた教室の風景があるだけ。

きっと気のせいだと思い、一度止めていた読書を続けようとした。


そのとき


「ッ!!」


また視線を感じた。

心臓の鼓動がだんだんと早くなる。今度は後ろを振り向くことは無かった。

なぜなら今度は左方向から視線を感じたからだ。

ゆっくりと左に顔を向けると生徒達は誰もこちらを見ている気配はない。


「・・・・・・・・・疲れてるのかな・・・」


そう思って再び読書に戻る。

彼女は気づいてなかった。

それは幸いと言うことなのか。そうではないのか。


窓の外の木の上で男が彼女を見てニヤリと怪しげに・・・




第13話「その視線の先に」でした。


なんだか訳が分からなくなってきました(´・ω・)ショボーン

だけど敵が出たのは本当です←えー

実は最後の視線のところが書きたかっただけだったr(グホッ


次はどんな展開になるのやら・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ