第2章 宗教
大陸で広く信仰されている宗教は箱庭教であり、デルザ神話などの各地の宗教観も、箱庭教の考えが元になっているとされる。
<箱庭教>
大陸西部を中心に、広く信仰されている宗教。この世界を作ったとされる創造主を筆頭に、様々な神の存在が描かれている。
箱庭教の教えでは、この世界は神々が遊び場として想像した世界であり、人は神々が自身の姿を模した存在として創造したとされる。神々は加護や試練、災厄などを人々に振りまき、それに喜び、苦しみ、そして抗う姿を楽しんでいるとされる。我々の使命はそれぞれがドラマチックな人生を送ることで神々を楽しまることであり、もし神々が世界を見放したならば、世界は終焉を迎えるという。
また、異世界の存在についても明記されており、神々は気に入った人間を見つけた際、この世界に転移・転生させることがあるという。そうした人々は「時空の旅人」と呼ばれ、箱庭教徒からは特別な存在として扱われる。
<デルザ神話>
デルザ王国で語り継がれている神話。太陽神と月神を最高位の神とし、様々な神を従える姿が描かれている。
太陽神は生を司り、人々に恵みを授け、月神は死を司り、人々に死後の安息を約束するという。また、死後の世界では月神が死者に安らぎを与え、太陽神が人々に来世を約束すると考えられている。デルザ神話では、太陽神と月神は夫婦であるとされ、太陽神は男性神、月神は女性神であるとされる。
また、太陽神・月神に敵対する存在として邪神の存在も描かれている。邪神の誘惑に捕えられたものは悪人となり、死後は怨霊として彷徨うことになるとされる。
<ヒノデの国の信仰>
ヒノデの国ではこの世のあらゆるものに神が宿るとされている。神々に敬意を払い、祀ることで神から加護を受けることができるという。また、粗末に扱うと神から祟りを受けるとされている。
また、神々が奇跡を起こしたり加護を与えたりするには、人々の信仰の力が必要だとされている。人々から忘れられた神は奇跡を起こす力を失い、悪しき存在である妖に姿を変えてしまうとされている。
<南国諸島の宗教>
南国諸島では海を生命の起源とし、あらゆる生命が生まれた場所であるとされている。また、山は人々に恵みをもたらす女神だとされ、火山の噴火は女神の怒った姿であると言われている。
人間の死後、魂は天へ昇るとされ、素晴らしい行いをした人間の魂は星となって輝くとされている。神々を称える歌の中には、かつての偉人たちの活躍を描いたものも数多く存在する。