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花鳥風月
流麗 妖艶 たおやかに
儚くも美しく 水面に浮かぶ
幻想の形を華と成し
涼やかに 軽やかに
空を舞い 空気を纏い
滑るように切り裂くように
蒼き光を浴びて 白き雫を掬い
幽かに微笑んでは唄う
揺らめく色彩に 音色を響かせて
玲瓏の涙を流す
小さな影が寄り添って 小道を歩く
ふと立ち止まり 静けさに耳を澄ませて
短い秋夜に酔いしれる
ある日の泡沫 愛でる心は影のよう
淡く冷たい 次の季節を待ち侘びて
消えそうに暖かい 輪廻の次節を待ち望み
遠く 風流なりて舞い降りる
お題投稿:星咬十六夜