11話 王様に質問される
メイド達による撮影会?を終え、私は急いで裾を持ちあげて、玄関までの階段を駆け降りていく。
「お待たせしてしまって申し訳ありません。お父様。」
「そんなに待ってないよ。…それより_」
お父様は私をじっーと見る。
「よく似合ってるね。_今後、余計な虫が付かないといいのだけど(ボソッ」
「む、虫?」
「なんでもないよ。それじゃあ、行こうか。」
お父様にエスコートしてもらいながら、馬車に乗り込み、目的地へと向かう。
✽✽
(はい。王城に着きましたー(棒)パチパチパチ〜(棒)_うん、帰りたい。)
朝早くから色々と準備をして、身支度を行っていたのは、王城に行くためだった。
もちろん用件は、先日の祝福の儀でのこと。
そりゃー。過去に出たことない全属性適正がこの国に現れたのだから、近いうちに国王陛下に会う展開になることは覚悟していた。…とはいえ、思ってたより早かったなぁ(遠い目)。
「レム。国王陛下は嘘を嫌うんだ。だから、国王陛下とお話しをする際、嘘だけは絶対につかないでほしい。何かあれば私も横からサポートするから。」
(簡単な嘘ついてもわかっちゃうぞー。ってことかな??)
とりあえず、私は素直に頷いておいた。
(平和に終わらせて、私は家で安眠するんだ!!)
無事に終わることを願いながら、お父様に続いて、王接間へ繋がる重々しい扉をくぐるのであった。
✽✽
「久しいな。ルーク。」
「お久しぶりです。陛下。」
(…あの方がアレクシオン・ライラック国王陛下。王様って感じだけど、怖さはあまり感じないかも?)
「堅苦しいな。私とそなたの仲であろう?」
「一応、ここは公式な場となっています。ご理解ください。」
「本当にお前は2人きりにならないと、堅すぎるな。」
話からして、二人は昔からの付き合いで、けっこう仲が良かったっぽいなぁ。
「隣にいるのが、お前の末の娘だな?」
国王陛下は私に目を向ける。それと同時にお父様が目線で合図を送ってきた。挨拶をしなさいということなのだろう。
「はい。陛下。ルーク・ホワイトの娘レム・ホワイトでございます。本日はお時間いただき誠にありがとうございます。」
家庭教師に習ったカーテーシーを披露した。
(ちゃんと、できてるかな?…)
「よくぞ参った。」
王様の反応から見ると、特に問題なくいけたみたい。
「もう少しルークと昔話をしたかったが…。こちらも|少々立て込んでいてな。すまないがさっそく本題に入らせてもらう。」
✽✽
「数日前の伝書鳩で送られた手紙から現状は把握しているが、今回も真であるか?」
「はい。その通りでございます。」
(「も」?)
少し引っ掛かかる部分はあったけど、すぐに思考を放棄することになった。なぜなら
「次にルークの娘に聞く。そなたはその力を何に使う?そして、何を望む?」
「……」
思っていたよりも早く質問が降ってきたからだ。
緊張のあまり一瞬だけ思考停止になるものの。しっかり王様と目を合わせてはっきりと話した。もちろんお父様の言う通り、嘘は一切なしで。
「私は寝ることが好きなので、学園で魔法を学んでいき、できるのなら、安眠するための魔法の研究をしてみたいです!」
お父様との約束通り、嘘をつくことなく、素直な気持ちをまっすぐ陛下に伝えることができた。
「安眠するために魔法の研究がしたい…か。ルーク。やはり、お前の子は皆、面白いな!」
陛下はとても愉快そうだった。
「ルークの末娘の言い分はわかった。これから好きなように精進したまえ。」
「はい。ありがとうございます。」
「_最後に末の娘よ。力を使う上で、1つ忠告をしておく。多彩な力を持つ者ほど、その責任は大きく、重たいものだ。…その意味はわかるか?」
多大な力は、使い方次第では人を傷つけることだって容易にできる。そういう可能性も理解しつつ責任を持って自分の力を使えということだろう。
「はい。もちろんでございます陛下。今のお言葉、しかと心に刻ませていただきます。」
私の言葉を聞くと、国王陛下の警戒の色が解けたような気がした。
その様子のおかげで、はっきりとわかったことがある。陛下がこうして公式で私を呼んだのも、私が危険思想の持ち主ではないかを確かめる為だったのだと思う。現状問題ないと判断して警戒を緩めたんだろうな。
恐らく、今の会話で、少しでも将来、国に害をもたらすような思想を持っている人物であると判断された場合。すぐ殺すことはなくても、監視の目を置かれることには、なっていたはず。とりあえず、面倒な展開を避けれたのなら万々歳だ。
陛下は父に内密の話があるということで、ここで子供の私はここで退出する流れとなった。




