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ある旧研究施設内。
あたしは研究室のひとつで、端末を操作してる。
大至急、調べないといけないことがある。
「ミーコ! どこだーい!」
女の声。
あたしが慌ててる原因は、こいつ。
ジーナ。
荒廃した、この世界にごまんといる危ない奴の1人。
けっこう前に敵対したときから、ひどく恨まれて、ずっと追いかけられてる。
まあ、あたしからすれば、成り行きでジーナの悪事をくい止めただけなんだけど。
「隠れてないで遊ぼうぜ!」
よし。
するべきことは解った。
保管庫からアンプルを2個、取る。
腕から1本を注入。
これでいけるかな。
隣の部屋のロックを解除。
「見ーつけた!!」
ジーナが部屋に入ってきた。
でかくて筋肉質な身体。
スキンヘッド。
左目の眼帯。
全身イレズミ。
鉄パイプを持ってる。
「弾切れだろ? たっぷり楽しめそうだね」
あたしは端末を操作。
そして、隣の部屋に逃げ込む。
さっきより広い部屋。
ジーナも追ってきた。
「もう、逃げられないぜ!」
ジーナは興奮しきった、ヤバい顔してる。
薬でもキメてるのか?
「お前はボコボコだよ! ボコボコ!」
襲ってくる鉄パイプ。
スレスレで、かわす。
かわす、かわす。
「いつまで、もつかな?」
ジーナが舌を出す。
自分が、圧倒的に有利だと思ってるんだね。
かわす、かわす、かわす。