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作戦開始15分前。
広々とした荒野。
あたしは、1台のバギーの助手席に立っていた。
運転席にはマグ。
後部座席にはアミュー。
ハーベイは「PS」部隊と装甲車両に乗り込んでる。
あたしたちのバギーの周りには、数えきれない程の仲間の車両。
「リーダー。皆さんにお言葉を」
アミューが言った。
マグが全車両への通信回線を開く。
あたしは、大きく深呼吸した。
それから仲間に語りかけた。
「あたしたちシュトレル人は、ずっと『ザホーン帝国』に、都合よく操られてきた。奴らは、あたしたちを人間扱いしてない。このままでいいわけがない! みんなの命を奴らの遊びなんかで失うわけにはいかない! その気持ちが今、あたしたちを繋いでいると思う。あたしは、皆に『自分の思うままに生きて』欲しい! もうすぐ、あたしたちはザホーンの宇宙港に攻撃を開始する。そして、奴らに勝つ。その後も勝ち続けて、最後はこの星をシュトレル人の手に取り戻す。みんな、その日が来るまで生き抜いて欲しい。以上! そのまま攻撃命令を待て!」
あたしが話を終えると、周りの車両から、一斉に仲間たちの雄叫びが聞こえた。
みんな、自由への戦いに気が昂ってる。
士気は最高だ。
「良い演説ですわ」
アミューが、あたしを褒めた。
「うん、カッコいいぜ!」
マグが笑顔を見せる。
あたしは、ホルスターのハンドガンを取り出してチェックした。
大好きだった人の形見の銃だ。
次に、頭の上のゴーグルを下ろして、顔に装着する。
これも彼女の形見だ。
「時間ですわ」と、アミュー。
あたしは、目一杯の声で叫んだ。
「全軍攻撃開始!!」
あ。
そうだ、自己紹介を忘れてたね。
いろいろ忙しかったから。
あたしは、チェイミー。
よろしく。
おわり
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
大感謝。
この作品は初期のもので、けっこう愛着があります。




