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突然、銃声が響いた。
ジーナの身体が少し揺れた。
ジーナが首だけ、振り返る。
「このガキ!!」
ジーナが吼えた。
チェイミーか?
チェイミーがあたしのハンドガンを拾って、ジーナを撃ったに違いない。
そして弾は外れた。
でも、ジーナの注意がそれた。
あたしは左手でジーナの左手首を掴んだ。
あたしの方へ引っ張って、ジーナの首に両脚を絡める。
そして、両脚で首を締め上げた。
ジーナが、もがく。
もう少しで極る。
極ればジーナの頸動脈の血流が止まり、脳へ血が送られず気絶する。
「ミーコォォォォッ!!」
ジーナが叫んだ。
すごい腕力で、あたしの身体を持ち上げた。
地面に、あたしを叩きつけて脱出するつもりか。
ジーナの足元がフラついた。
ようやく、今までのダメージが効いてきたのか。
ジーナがあたしを持ち上げたまま、前にヨロヨロと出た。
ジーナが崖から足を踏み外す。
あたしとジーナは落ちた。
あたしは技を解いた。
差し出した左手が地面をギリギリで掴む。
あたしは崖に、ぶら下がった。
ジーナが叫びながら、崖の下へと落ちていく。
あたしも片手だと長くは持たない。
「ミーコ!!」
チェイミーが駆け寄って、あたしの左手首を掴む。
チェイミーの力じゃ、あたしを引き上げるのは無理だ。
「チェイミー!!」
あたしは、声を限りに叫んだ。
「自分の思うままに生きて!!」
あたしの指が、地面から離れた。
落ちる勢いで、チェイミーの指が、あたしの左手首から外れる。
あたしは崖下へと落ちた。
「ミーコ!!」
チェイミーの絶叫。
どんどんスピードを増して落ちていく。
下を覗き込んでるチェイミーの顔が小さくなる。
ものすごい衝撃が、あたしの全身を襲って、目の前が真っ暗になった。




