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「この星は…『ザホーン帝国』に支配されてる。現地人や惑星外の犯罪者を争わせて…その様子を娯楽として利用してるんだ。全ては、奴らの手のひらの上で…嘘なんだ」
「………」
「俺は、何もかも虚しくなった。全ての結びつきは奴らの策略かも。そう考えると、とても耐えられなかった。全部、消したくなったんだ」
あたしの笑いが止まった。
「繋がってたものを消して独りになりたかった。嘘を焼き払いたかった。だから俺は仲間を殺した。でも…終わってみたら…重くて…苦しくて…また耐えられなくなった。そんなときに、この場所を知って…それで…」
「ふざけんじゃねえぞっ!!」
腹の底から、あたしは吼えた。
「手前勝手な理由でめちゃくちゃやって、何の責任も取らずに夢の中へ逃げやがって!!」
ハンドガンの銃口をヒョウマの口の中へ突っ込む。
「お前がやったことのツケは払ってもらう!!」
「待って!!」
引き金を引きかけたあたしの指をチェイミーの叫びが止めた。
「うるさい!!」
あたしは振り向いて、チェイミーを見た。
チェイミーの顔は涙で、ぐしゃぐしゃになってた。
「やめて、ミーコ!」
「チェイミーには分からないんだよ! こいつだけは許せない!!」
「撃ちたくないんでしょ!」
「そんなことない!」
「やめたいんでしょ!」
「違う!」
「でも、ミーコ泣いてるよ!!」
泣いて…る?
あたしが…泣いてる?
そのとき、あたしは気づいた。
温かい液体が、あたしの頬を濡らしてることに。
あたしの顔もチェイミーと同じで、ぐしゃぐしゃになってることに。




