20/30
20
部屋の中は暗かった。
机に乗せた「端末」の画面の光だけが見える。
その光も「端末」の前に座ったオヤジの身体で、半ば遮られてた。
オヤジは、こちらに背を向けている。
耳を済ますとオヤジの声が、かろうじて聞こえてきた。
感情が一切無い声。
「定期報告。シュトレル人への情報提供は順調。更なる戦闘を誘発する確率上昇」
いやな予感は当たった。
今まで、気にも止めてなかったこと。
それが真実へと繋がってる。
ジローが言ってた「ザホーン帝国」の話は本当だった。
奴らはアンドロイドを送り込んで、あたしたちシュトレル人同士を争わせ、その様子を自分たちの星で娯楽として放送してる。
最悪のクソ野郎共だ。
突然、オヤジの顔が、こちらを向いた。
本来なら逆光になって、オヤジの顔は真っ黒になるはずだ。
実際は違った。
闇の中でオヤジの両眼が、異様な青い光で輝いてた。




