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「待ってくれ! 撃つな!」
アルゴが、わめく。
「ヒョウマを知ってるか?」
あたしの声は怒りで震えてた。
「ヒョウマ…あ、ああ、知ってる!」
「奴は今、どこに居る?」
「お前、ヒョウマを捜してるのか!? 知ってるとも、教えてやるよ! まずは上がらせてくれ!」
「答えろ!」
「ヒョウマの居場所が知りたいんだろ!? オレは奴のことは、よく知ってる! オレを殺せば奴の居場所は分からなくなる! ハハハ! どうだ、撃てないだろ? そうだ、オレと組まないか? いくらでも、いい思いが出来るぜ!」
アルゴの薄汚い声と、ハインツの遺体に抱きついて号泣するチェイミーの声が重なる。
「ハインツの娘は売り飛ばしちまえばいい! な、いいアイディ」
あたしは引き金を引いた。
眉間に弾をくらったアルゴは穴に落ちた。
プレス機がギシギシと音を立てる。
え?
あたしらしくない?
そうかな?
本当のクソ野郎にかける情けは持ってない。
アルゴには、これがお似合いだった。
あたしは、そう思う。




