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JOKER  作者: 二見
クラス内対抗戦編
8/55

クラス内対抗戦 VSマリカ 1

「では、ケン君対マリカさんの試合を始めます」


 ケンとマリカは、会場になっている校庭で向き合っていた。

 ケンはマリカの様子を探ってみる。

 普段のオドオドした様子とは違い、その目はケンをまっすぐ捉えていた。 転校して一か月経つが、こんなマリカは初めて見た。


「それでは、試合開始!」


 先生の合図があった瞬間に、ケンはマリカに向かって閃光弾を繰り出した。

 しかし、マリカは冷静に両手を合わせて振りかぶり、スイングすると同時に手から丸太サイズの木を生み出した。

 その木で閃光弾を弾き飛ばす。まるで野球のスイングのようだ。


(まじか……!)


 ケンは動揺しながらも表情には出さず、マリカとの距離をとった。


「ケンのやつ、やけに飛ばしてるな」

「それがケン君の活路なんでしょ。自己分析はしっかりできているみたいね」


 ヨハンとミスティが分析する。

 ケンの戦法は、自分のペースで戦うことだった。

 マリカの霊力は870。戦闘経験もマリカの方が豊富である。つまり、基本的にケンはマリカに劣っている。

 そんな状態で相手のペースで戦えば、なす術もなく負けてしまうだろう。ケンが勝つためには、マリカのペースにさせてはいけないのだ。


「二人は、どっちが勝つと思いますか?」


 話している二人のもとに、イブキが割り込んできた。


「どっちって、冷静に分析すればマリカだろ。ケンには期待してるけど、測定の結果もギリギリだったし、難しいんじゃないか」

「頑張ってほしいとは思うけどね」

「なるほど……」


 イブキはケンを見つめながら、


「なら、この試合では面白いものが見られますね」


 といった。


「……お前、ずいぶんケンをかってるんだな」

「逆に、あなたたちがケンを過小評価してるんですよ。彼の底力は、私の霊力値以上に無限大ですから」

「一応言っておくが、ケンと仲良くなったのは俺が先だからな!」

「あら、私の方が彼をよく知ってますよ」

「あんたたち、何を競ってるのよ……」


 ケンを取り合う二人を、ミスティは呆れて見ていた。

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