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真・恋姫†無双〜冷静と情熱の狭間〜  作者: §K&N§
第一章 終わりの始まり
5/14

〜第四話〜侍、旅立ちの時

遅れました!


とりあえず、どうぞ!

「寒すぎる……。」


 隣を歩く士陽がポツリと呟く。


「言うな。俺は今、考えないようにしてるんだ」


 俺は寒さを忘れるため、わざと何も考えないようにしているが、所詮は無駄なことである。


 時期的にはもう年末で、雪の積もる外での兵の調練はまさに地獄だ。さっさと部屋に戻って暖を取りたい所だが、生憎この後に城門の警備があるのでそれも出来ない。


 権陽様の方針で、俺達を特別扱いはしないそうだ。


 故に、城門の警備、町や城の警邏、馬小屋や武器庫の掃除、等など一般兵と同じことを俺達も順番でやらされる。


 身内贔屓しないっていう方針には賛成だし、権陽様の考えもよく分かる。


 だが、これだけ寒ければ文句の一つも言いたくなるのは自然なことだろう。


 まあ、だからといって何かが変わるわけではないのだが……。


 俺はそんなことを思いながら、城門の二階に備え付けられた警備室にいる二人の兵士に声をかけた。


「お疲れ様です。交代の時間ですよ?」


「おぉ! やっとか! 今のところ異常はないぜ? じゃ、後は頼んだよ」


「お疲れ様〜」


 そう言って、二人は足早に戻って行った。


「ほら、士陽! やるぞ? お前、そっちの窓だろ?」


 二つある窓のうち一つの前に立つよう士陽を促し、俺は残った一つの前に立った。


 窓と言っても、風を防ぐガラスの扉なんてない。故に、風が思いっ切り入ってくるので猛烈に寒い。今、この場にある寒さを凌ぐ道具は毛布のみで、正直ここでの仕事は一番キツイ。


 隣にいる士陽はすでに毛布に包まり、全く喋らない。本人曰く、少しでも体力を回復するためだそうだ。


 果たしてそれで体力が回復するかどうかは甚だ疑問だが、言っても無駄なのでとりあえず放って置く。


 俺は城門の窓の外に広がる荒野を眺めながら、物思いにふけた。


 あの初陣から早いことでもう一年が過ぎた。この一年間、俺は本当に色々なことを学んだ。


 文字の読み書きがある程度出来るようになった俺は、義遠様や権陽様の政務を手伝い始めた。


 ちなみに、二人の真名は俺の16歳の誕生日に教えてもらった。


 政務の手伝いをするうちに、最近は政治というものもある程度理解してきた。おかげで、今の世の中の政治がどれだけ腐敗しているのかも分かった。


 最初は、ここまで汚職で溢れてるのに、何で誰も摘発したりしないんだと思っていたけど、よく考えたら中央が腐ってる段階で摘発する場所なんてすでにないことに気が付いた。


 本当、世も末とはまさにこのことである。こんな有様じゃ、そりゃあ賊も増えるよなぁ……。


 だけど、その賊も放って置くことは出来ない。


 いくら政治が乱れたからといっても、善良な民から略奪して良い理由にはならないからだ。故に、賊討伐も引き続き行っていて、俺もそれに参加している。


 やはり人を斬ることには慣れないが、それでも躊躇いは捨てたつもりだし、少なくとも初陣の時のように戦場で震えることはなくなった。


 これでまた一歩じいちゃんに近付けたなら、不謹慎だけど嬉しい。


 義遠様曰く、俺は将来的に兵を率いる将軍になってもらいたいらしい。俺にそんな器があるかどうかはわからないが、いざなった時、何も出来ないと困るので、半年前から美玲様に兵法や軍務に関することを教わっている。


 流石美玲様と言うべきか、俺みたいな凡人でも分かり易く教えてくれたおかげで、最近は戦場でも敵の動きが読めるようになったし、俺のいる部隊でも独自の策を提案できるまでになった。


 まあ、じいちゃんを超えるなら、いつか自分の隊を率いて活躍しないとなぁ……。


 超えるべき壁はまだまだ高いけど、こうやって日々積み重ねていけば、いつか届くはずだ。そのためにも、もっと鍛錬を積んで、強い奴と戦って、自分を高めていこう。


 じいちゃんにも言われただろう?


 俺はまだまだこれからなのだ。


 真の侍に、いつかなるために……もっともっと上へ。


 そんなことを考えながら、俺は警備を続けた。






 数日後、俺は義遠様の政務を手伝いながら、気になる報告書を見つけた。


「あの……義遠様? 聞きたいことがあるのですが、よろしいですか?」


「む? 何だ? 申してみよ」


 義遠様はその手の報告書から目を俺に移す。


「この報告書にある陶商とうしょう様とは……義遠様のご子息の方ですか?」


「おお! 義雄ぎゆうのことか! そういえば、まだ貴公には紹介していなかったな?」


 義遠様はそう言って、嬉しそうに語りだした。


 名は陶商 字は示葉じよう


 義遠様の一人息子だそうだ。細かいところまでよく気遣い、状況判断能力に優れていて、学もあるため、今は徐州の刺史として働いている。


 それを聞いて、俺は少々疑問を感じた。


 俺の記憶が正しければ、正史の陶商ともう一人の息子、陶応は出来が悪かった。だから陶謙は、徐州を自分の息子には渡さず、劉備に渡そうとしたはずである。


 俺はてっきり、遠くない未来に、義遠様が黄巾賊の討伐のため、徐州刺史に任命されるとばかり思っていた。だからからこそ、徐州については何も調べなかった。


 ところが、実際の陶商さんは優秀で、義遠様の代わりに徐州刺史になっている。


 そして、驚いたことに陶商さんは幼い時にじいちゃんと会ったことがあるらしい。義遠様曰く、陶商さんはじいちゃんに良く懐いていたらしく、じいちゃんから色々教わっていたようだ。


 これらをふまえて、俺は一つの仮説を建てた。


 この世界は、ただ単に俺達がいた世界の過去というわけではなく、全く別次元の世界、世間的に言うパラレルワールドなのではないだろうか?


 そして、今いる世界はじいちゃんの介入によって、本来の歴史とは変わった未来になったのだ。


 ということは、俺の持つ三国志の知識はあまり当てにならない可能性がある。


 困ったな……。


 実はこの状況、ヤバイんじゃないか?


「一刀、聞いておるか?」


「っ!?」


 義遠様の声で我に返る。


「大丈夫か? お前は良く頑張っているからな。疲れが溜まっているのではないか?」


 義遠様は俺に心配そうに声をかけた。


「いえ、大丈夫です。すみません、自分で聞いておきながら、ぼうっとするなど……」


 いかんな……。


 深く考え込み過ぎて周りが見えなくなるのは俺の悪い癖だ。


「大丈夫なら良いのだが……。あぁ、そういえば私の孫も紹介していなかったな。ついでだから紹介しておこう」


「お孫さん……ですか?」


「うむ。名は陶応とうおう、字は幹路かんじ。コイツは本当に優秀でな。恐らく、歴代陶家の中で一番頭が切れるだろう」


 ちょっと誇らしげに言う義遠様の姿から、本当に優秀なんだということがわかる。


 って言うか、陶応が孫!?


 確か陶応って陶謙の息子だったよな?


 やっぱり少しずつ俺の知ってる三国志とズレてる……。


「そうなんですか……」


 うーん………訳がわからん。


 ……まあ、良い。


 とりあえずゴチャゴチャ考えるのは後だ。


 俺はそう思いながら、今は義遠様の手伝いを優先した。






 義遠様の手伝いを終えた後、俺は権陽様の家の自室で義遠様の話について考えていた。


 陶商が徐州の刺史だったこと。陶応が義遠様の孫という立場だったこと。


 この二つだけでも十分おかしい。


 もし、昼間俺が建てた仮説が正しいのだとしたら、同じ三国志の世界でも、全く違う結末を辿るかもしれない。何がどう転がるか分からないことが、こんなに恐ろしいことだなんて思いもしなかった。


「俺は……これからどうすれば良いんだ……?」


 勿論じいちゃんを超えるという目標を変えるつもりはない。


 でも、それだけで良いのだろうか?


 この一年間、俺は確かにこの世界で生きていた。様々な人の手を借り、様々な人の優しさを受け取り生きていた。


 俺は……彼らに恩を返したい。


 でも、どうすれば良い?


 それは、歴史を変えてまですべきことなのか?


 そもそも、歴史を変えても良いのか?


 グルグルと頭の中で自問自答するが、一向に答えは出ない。


 ふと千代桜を見つめる。


 じいちゃんはどのように考えていたのだろう?


 俺と同じようにこの世界に来て、何を思い、何を成すため剣を振るったのか?


「あぁぁっ!分かんねぇ!」


 おもわず叫んでしまう。


 その時、部屋の扉の外から声がした。


「一刀、今入っても良いか?」


 士陽?


 どうしたのだろう?


 夕食はまだのはずだし……。


「あぁ、良いぜ」


 俺はそう言って扉を開けると、そこにはお茶とお菓子を持った士陽がいた。


「よう!ちょっと良いもん貰ったんだ。一緒に食おうぜ!」


 士陽はそう言って、ズカズカと部屋に入ってくると、机にお茶とお菓子を置いて椅子に座った。


「お前……夕食前に良いのかよ? 美玲様に怒られるぞ?」


「良いの良いの! それより大事なことがあるからな」


「大事なこと?」


 腰掛けた椅子に深く座りながらニッコリと笑う士陽に、俺はいぶかしげな表情を浮かべる。


「お前、最近どうした?」


「えっ?」


「特に今日なんか、随分と悩んでたみたいじゃねぇか」


「っ!?」


 驚いた……。


 バレてたのか?


「何でわかった?」


「お前な……周りに人がいるのに、それさえ気付かずあれだけ考え込んでる姿を見りゃ、普通気付くわ」


 呆れた表情で士陽が皿のお菓子を摘む。


「それにな、親父やお袋、義遠様まで心配してたぞ?」


「義遠様達まで!?」


 マジか……。


 皆に心配をかけてたなんて……。


「で、一体どうしたんだ?」


 士陽が真剣な表情を向けてくる。


「………」


 話しても良いのだろうか?


 未来から来たこと。この時代に誰がどんなことをするのか知っていること。だけど、俺の知ってる歴史と変わってしまったこと。


 普通こんな話、誰が信じる?


「言えないか……?」


 俺の前に座る士陽の目が俺を見透かすように感じる。


 言いたい。


 言ってしまいたい!


 言って、話をして、俺がどうすべきか教えて欲しい!


 けど……拒絶されるかもしれない。


 俺はそれが怖いのだ。


「なあ、一刀……。俺はよ、お前の親友であるつもりだ。だけど俺はお前じゃねぇから、お前が何で悩んでるのかは分からねぇし、具体的に力になれるかどうかも分からねぇ」


 力強い士陽の視線に、俺はただ黙って話を聞く。


「けどな、お前が悩んでる時、話くらいなら聞いてやれる。俺はお前がどんな話をしようと馬鹿にする気はねぇし、お前がくだらねぇ嘘をつく奴じゃねぇのも知ってる。だから、話してみろよ、親友」


 本当に……俺はこの世界に来て良かった。


 士陽なら大丈夫だ。


 話してみよう。


 何たって、コイツは俺の親友なのだから……。




















「なるほどねぇ……」


 一刀の話を聞き終えた俺は、感慨深くそう呟いた。


 まあ、確かにこんな話は言えねぇよな。下手したら、頭のおかしい奴だと思われるし……。


 でも、多分一刀は嘘をついていない。


 コイツの目を見ればわかる。これは嘘をついてる奴の目じゃない。しかも、真面目なコイツが、こんな無駄な嘘をつくはずがない。


 それにしても、一刀が未来人だったとはねぇ……。まあ、流星に乗ってきた段階で、この世界の住人ではないと思ってたけど……未来人とはね。流石にそれは想定外だ。


「信じられないだろ? 自分で言っててもおかしな話だと思うし……」


 自嘲気味に一刀は苦笑する。


 確かに、にわかには信じられねぇ話だろうな。


 けどな?


「いや、俺は信じるぜ」


「えっ? いや、でも……」


「でもじゃねぇよ。信じるって言ったんだ。嘘じゃねぇんだろ?」


「あぁ……」


 俺は一刀の話を信じる。


 どっちにしろ、疑った所で得る物なんて、何もねぇからな。


「で、結局お前は何に悩んでる訳?」


 一刀の話でイマイチよく分からんところが、ここ。


 今の話で、悩まなきゃいけない所なんてあったか?


「俺は何をすべきか、分からなくなったんだ……」


 沈んだ表情で一刀がそう呟く。


「じいちゃんを超えたい気持ちは今も変わらない。でも、それだけじゃダメだと思ってる自分もいるんだ……。俺はこの世界で世話になった人に恩返しがしたい。少なくとも、世話になった人が悲しい思いをするようなこの時代を、変えたいと思ってる」


 それが本心か。


 相変わらず真面目だねぇ。誰も恩返しなんて求めてないのにさ。


「なら、お前が君主になるなり、この時代を平和に出来そうな君主に仕えるなりすれば良いじゃねぇか?」


 そう、それだけの話だ。それだけなのに、何故悩む?


「さっきも行ったろ? 俺が動けば、本来在るべきはずだった歴史が変わってしまう。それは俺がこの世界の住人じゃないからだ。もし、俺の知らないことが起きた場合、俺は世話になった人に迷惑をかける可能性がある。迷惑で済めば良いけど、下手したらその人が死んでしまうかもしれない。俺は、それが怖いんだ……」


 一刀は目を伏せそう言った。


 あぁ、なるほど……。だいたい分かった。それがお前の悩みか。……気にくわねぇな。


「らしくねぇな」


「えっ?」


 一刀が驚いた表情でこちらを見る。


「俺は、歴史の流れがどうとか、そういう小難しい話はよく分からねぇ。けどな、これだけは分かる。お前は一つ勘違いしてるぞ?」


「勘違い?」


 一刀は驚いて目を丸くする。


 馬鹿野郎め。普通気付くだろうが……。


「確かに、未来人のお前にとっては、知っていることと違う結果になりゃ困るだろうさ。お前のことだ、その知識を使って、ある程度予測して行動するだろうからな」


「まあ……そうだな。でも、俺のことは別に良いんだ。正直な話、俺の知ってる歴史は、もう当てにならないと思ってる。だから、これからはそれに頼らず、自分で周りを見て生きていかなきゃならない。でも、もし俺が行動することで、歴史が変わって誰かに迷惑がかかったらと思うと、俺は……」


 一刀は悔しそうに拳を握る。


「お前……そこまで分かっておきながら、肝心要の部分で勘違いしてんじゃねぇよ。お前からしたらこの時代は過去のことかもしれねぇが、俺らにとってはこの時代が今なんだ」


「っ!?」


 一刀は何かに気付いたように息を呑む。


 やっと気付いたか、馬鹿野郎め。


「迷惑とかそういう話じゃねぇんだよ。俺達は俺達のやり方で今を生きていく。例えその途中で死んだとしても、それは他でもねぇ自分の責任で、お前は関係ないんだ。それとも、お前は俺達に、お前の知っている通りに行動しろって言うつもりか?」


「そんな事、する訳ないじゃないか! お前らの人生は、お前らの物……あっ」


 分かってるじゃねぇか。


 ったく……単純な事を難しく考えやがって。これだから変に頭の良い奴は面倒くせぇ。


「なら、お前のやりたいようにやれよ。未来が変わる? ハッ、だからどうした。どうせ先のことなんざ分からねぇんだ。だったら、今自分がやりたいことをやった方が、よっぽど健全だ。そうは思わねぇか?」


 ニヤリと笑って俺はそう締めくくった。


「お前は……すげぇ奴だな」


「当たり前だ。俺を誰だと思ってやがる?」


 盧植と陳珪の息子だぞ?


「ハハッ……そうだな」


 一刀溜息とともに苦笑を浮かべる。


 もう大丈夫だな。


「まったく……せっかくの茶が冷めちまったぜ」


 俺は苦笑しながらそう呟いた。


 それにしても、まさか一刀が時代を変えたいと言い出すとはな……。


 多分、近い内に一刀は義遠様の城を出る。一刀の性格から考えて、自ら君主になるのではなく、誰かに仕えるはずだ。


 さて、そろそろ俺も身の振り方を考えねぇとな……。


 そう思いながら、俺は冷めた茶に口をつけた。























 士陽に全てを話した翌日、俺は権陽様の部屋へ向かっていた。


 俺は昨日、ある決意をした。この時代に生きていく者として、何か出来ることはないか?


 自問自答を繰り返し、すごく悩んだけど、最高の親友が答えをくれた。


 気付いてしまえば何てことはない。アイツの言う通りだ。


 少なくとも、じいちゃんが来た段階で、すでに歴史は変わっているのだ。今更、俺が歴史を守ろうとしても無駄なことだし、例え歴史が変わったとしても、それが新しい歴史に刻まれるだけである。


 ならば、俺は俺の道を歩むだけ。


 ただ単にじいちゃんを超えるだけじゃなく、じいちゃんから受け継いだ北郷御影流剣術が、この世界でも通用するのだということを証明する。


 それが俺の新たな目標。


 だけど、そのためには天下に名を轟かす武人達と戦わなければならない。恐らく、彼らと出会う確率が一番高い場所は戦場だろう。


 もし俺の目標を達成させるならば、今いるこの場所から出なければならない。


 これは俺の自己満足だ。


 だからこそ、義遠様達を巻き込む訳にはいかない。恩人である義遠様の治める幽州に、要らぬ戦火を撒き散らすことなどあってはならないからだ。


 とは言え、俺の我が儘が義遠様の迷惑になる可能性もある。


 だから、まずは権陽様に相談をしに行く。


 権陽様なら、客観的に判断してくれるはずだ。


 そんな思いを抱きつつ、俺は権陽様の部屋の前で声をかけた。


「権陽様、一刀です。ご相談したいことがあります故、参りました」


「一刀か、入れ」


「失礼します」


 権陽様の返事を聞いた俺は、そう言って扉を開けた。


「権陽様、お忙しい所申し訳ありません」


「気にせずとも良い。それより、まずは座りなさい」


 権陽様に促され、俺は椅子に座る。


「して、相談したいこととは何だ? お前の悩み事は解決したと士陽が言っておったが……」


「そちらはもう大丈夫です。ご心配をおかけしました。今日はそのことではなく、別の案件で参りました」


 俺は権陽様をまっすぐ見据えてそう言った。


「……申してみよ」


「はい、実は……」


 俺は心に抱いた思いを権陽様に伝えた。


 権陽様は頷きながら、俺が話し終えるまで、口出しをすることなく聞いていた。


「ふむ……なるほどな」


 権陽様は何故か納得した表情で呟く。


「あの……自分で言うのも何ですが、驚かれないのですか?」


 俺がやろうとしていることは、だいぶ突拍子もないことである。


 にも拘らず、権陽様は驚かれないとは……。


「まあ、お前の目標を聞いた時から、何となくこうなるだろうとは思っていたからな。さほど予想外なことではない」


 そう言って、権陽様は穏やかな笑みを浮かべる。


「そうでしたか……。なら、もし俺が今すぐ行動を起こした場合、義遠様に迷惑がかかるでしょうか?」


 そう、問題はこれ。もし義遠様に迷惑がかかるなら、また別の方法を考えなければならない。


「いや、特に義遠様が迷惑を被ることはないだろう。お前は特別な役職についている訳でもないしな」


 権陽様はそう言って机にある茶を飲む。


「だが、足りないな」


「えっ?」


 権陽様は茶器を机に置くと、俺に向き直った。


 足りない?


 一体何が……?


「一心様を超え、天下にお前の剣術が通用することを証明したい気持ちはわかった。それ自体は悪いことではない。だが、それだけでは足りんのだよ。その様では、ただの腕自慢の野望に過ぎない。お前は一心様を超えるのだろう?一心様は常に平和への理想を目指していた。また、そのために剣を振るった。ならば、お前は何を理想とする?」


 俺の理想……か。


 確かに、そこまで考えてなかったな……。


「そんなに難しく考える必要はないさ。私はお前が世の中に対して、直感的にどうしたいのか聞いているだけだからな」


 考え込もうとする俺に、権陽様は苦笑する。


 俺がこの世界に対して、直感的に感じること?


 それなら……ある。


「俺には、義遠様や権陽様、そして美玲様のように、民を正しい方向へ導くなんて出来ません。ましてや、君主として君臨し、この時代を変える英雄になる器もありません。でも……」


「……でも?」


「それが出来る英雄を支えることなら出来ます。剣しか取り柄のない俺ですけど、この戦乱の世を終わらせ、皆に普通の幸せを手に入れてもらいたいという願いはあるんです」


 俺に国を率いる器はない。


 ならば、それが出来る君主に仕え、少しでも手助けが出来れば本望だ。


「それが……お前の理想か」


「はい」


 真剣な表情で、権陽様と視線を合わす。


 俺の気持ちが伝わるよう、俺は決して視線だけははずさない。


「……分かった。そこまで考えているのならば、最早何も言うまい。私から義遠様に話を通しておいてやる」


「本当ですか!?」


 それは助かる。


 権陽様からそう言ってもらえるのはラッキーだ。


 これなら、幽州を出ることも、義遠様に許してもらえるかもしれない。


「そういえば、お前はこの城を出て、一体誰に仕えるつもりだ?」


「あっ……」


 ……しまった。


 そこまで考えてない……。


「はぁ……その様子では何も考えていないな?」


「すみません……」


 呆れた表情で権陽様が見つめてくるが、目を見れない。


 俺、詰めが甘いなぁ……。


「……まあ、焦る必要はないだろう。とりあえず、莉昂に周辺の諸侯の情報でも聞いてみると良い」


 権陽様はそう言って苦笑した。


「そうします……」


 俺は恥ずかしさに耐えながら、そう呟いた。






















 先日、権陽から一刀の話を聞いた。


 やはり、私の治めるこの街を出ていくらしい。まあ、予想通りと言えばそうだが、当初は正直な話、賛同しかねた。


 一刀には、ゆくゆく我が軍の将軍になってもらおうと思っていたからだ。


 だが、権陽から詳しく話を聞いて、その考えは無駄だと気付いた。


 一刀は一心とよく似た所が多々ある。その一つが、一度決意したことならば、最後まで貫き通す意思の強さだ。


 話を聞く限りでは、恐らくもう決意したことなのだろう。


 ならば、止めても無駄だ。


 また、莉昂の話では、一刀は美玲の弟子である劉 玄徳の義勇軍へ加わるつもりだそうだ。


 どうやら、彼女の理念に共感したらしい。


 以前玄徳に会った時、確かに、常人にはない人徳と何かを成し遂げてしまいそうな王気を感じた。


 だが、彼女は甘すぎる。優しさだけで通用するほど、他の諸侯は甘くない。


 あのままでは、ただ時代の波に揉まれて終わりなのではないだろうか?


 一刀は馬鹿ではないし、政治的なことも教えたから、それが分からないはずがない。


 にも拘らず、何故玄徳を選んだのだ?


 ……まあ、本人なりの考えがあるのだろう。


 一心がそうだったからな。あ奴も時たま、私達には考えつかない、突拍子もない行動に出ていた。


 だが、それは暴走ではなく、一心の確固とした理念に基づいた行動だった。


 故に、最終的にはそれによって状況が良くなっていたし、私も幾度となく助けられた。


 恐らく、一刀のそれもそうなのだろう。


 ……懐かしいものだ。


 30年という月日は、私にとってあっという間だったが、一心にとってはどうだったのだろうか。


 一心は何を思い、何を願って、一刀に己の剣を教えたのだろうか。


 あ奴が死んだ今となっては、それを聞くすべがないことは分かっているが、私はそう思わずにはいられなかった。






















 権陽様に相談してから一月が経った。この一月、俺は莉昂さんこと糜竺(びじく)さんに資料を貰い色々と調べた。


 後漢王朝のこと。周辺諸侯のこと。黄巾賊のこと。そして、後に活躍するであろう、三国の英雄達のこと。


 驚いたのは、三国の英雄達が女だったことだ。これにより、間違いなく俺の世界の過去とは違うと確信した。


 まあ、だからと言って、俺にアドバンテージがある訳ではない。むしろ、女であっても、英雄達の武勇は凄まじいらしい。


 とりあえず、俺より強いってことはよく分かった。


 また、それぞれの思想も、分かる範囲で調べた。


 皆それぞれに野望を持っていたが、俺が本当に仕えたいと思う者はなかなかいなかった。


 ある一人を除いて……。


 その一人こそが、劉備 玄徳である。


 彼女は大陸に己の覇道を打ち立てるためではなく、ただ民達が笑顔で過ごせる世界を創るため、義勇軍を立ち上げたそうだ。

 

 まさに、俺の理想とする君主の姿だ。流石、大徳と呼ばれるだけはある。


 実際に見てみないとわからないけど、俺は彼女を手伝いたいと直感的に思った。


 まあ、確かに甘いと思う部分も多々ある。彼女は、ならべくは誰とも戦わず、話し合いで解決したいと言っているそうだ。


 確かに、この世界が俺のいた世界のように、広く文化的に発展しているならば、それがベストの選択だ。むしろ、戦争なんて始めようものなら、問答無用で世界からボコボコにされ、その指導者がテロリストとして扱われてしまうだろう。


 だが、この世界は違う。


 己の理想を叶えたいならば、当然それなりの力を示す必要がある。しかも、戦わずに話し合いで平和な世を創るなど、出来るはずがない。


 故に、他の諸侯からは甘いと言われ、実際俺もそう思う。


 だが、時代を変える者は、得てしてそうした異端児だ。


 劉備もまた、異端児だろう。他とは違う考え方をするからこそ、それが時代を切り開く力となる。


 事実、少ないまでも劉備に従い、ついていく者もいる。


 ならば、俺も彼女の理想のために、剣を振るおう。


 それが、俺の理想を叶える一番の近道なのだから。


 そう思いながら、俺は劉備についていく旨を、義遠様に伝えに行った。







 義遠様に俺の考えを伝えてから一週間後、ついに旅立ちの日となった。


 今朝はいつも通り起き、いつも通り美玲様の出す朝食を食べる。俺、士陽、権陽様、そして美玲様の四人で一緒に食べる朝食が今日で最後だと思うと、少し寂しくなった。


 この一年間、二人は俺を本当の息子のように可愛がってくれたし、俺もまた二人を本当の親のように思っていた。


 元いた世界では、じいちゃん以外は注いでくれなかった愛情を、二人は俺に注いでくれた。


 それが本当に嬉しくて、感謝してもしきれない。


 そして士陽は、親友としていつも俺を助けてくれた。まあ、時には困らされたこともあったけど、それもまた良い思い出だ。


 ……寂しいけど、お礼を言わないとな。


「権陽様、美玲様、そして士陽、俺はこの一年間、とても幸せでした。教えてもらったことは決して忘れません。本当にありがとうございました」


 俺は感謝の念を込め頭を下げる。


「礼などいらぬ。私はお前を息子のように思っているからな。息子の世話をしただけに過ぎん」


「権陽の言う通りだ。一刀、帰りたくなったら、いつでも帰って来るが良い。ここはお前の家でもあるのだからな」


 二人は微笑みながらそう言う。


 あぁ……俺は本当に幸せ者だ。


「あのさ……俺、一刀に言わなきゃならないことがあるんだ」


 士陽はそう言ってニヤつく。


「……何だ?」


 何だろう?


 すごく嫌な予感がする……。


「俺もお前と一緒に劉備の義勇軍に加わるわ」


「…………はぁっ!?」


 いやいやいやいやっ!


 ちょっと待て!


「お前、良いのかよ! お前は俺と違って権陽様の隊の副官だろ!? 抜けたらまずいだろうが!」


「大丈夫だよ。義遠様と親父には許可貰ってるし」


 ニンマリと笑う士陽を余所に、俺は権陽様を見る。


「本当だ。コイツがどうしてもと言うから仕方なくだがな」


 そう言って権陽様は苦笑する。


「そうなんですか? ……それにしても、また何で?」


 俺は士陽に向き直る。


「まあ、俺も自分の可能性ってやつを試したかったのさ。この天下で、俺は一体どこまで通用するのか、とね」


 そう言って士陽は自分の拳を見つめる。


 その目は本気のようだ。


 なら、俺が口を挟むのは無粋だな。


「まあ、お前がその気なら俺は構わないけど……」


 正直、士陽が一緒に来てくれるのは心強い。


 一年間この世界で過ごしたとはいえ、まだ俺はこの世界の常識に慣れてない。


 故に、士陽がいれば、かなり助かる。


「話は纏まったようだな?では、一刀、士陽。旅立つ前に、私達からお前達に、餞別の品を渡そう」


 そう言って、権陽様は美玲様に目配せする。


 すると、美玲様は奥の部屋から、包み紙に包まれた何かを持ってくる。


「まずは士陽、お前にはこれをやろう」


 権陽様がそれを渡す。


 士陽が包み紙を開けると、そこには黒い武官用の士官服と、襟の部分の濃い水色が目立つ白い陣羽織があった。


 陣羽織の背中には、金色の糸で龍を模った刺繍ししゅうが施されている。


「これは私が若い頃、まだ義遠様に仕えて間もなかった頃に、義遠様から貰った士官服だ。私はこれを着て、義遠様や一心様と共に戦場を駆けたのだ」


 権陽様は懐かしそうに服を見る。


「……良いのかよ? そんな大事な物、俺に渡して……」


「良い。むしろ、みっともない格好をされる方が私は困る」


 そう言って、権陽様は服を渡した。


「……わかった。親父……ありがとう」


 気恥ずかしそうに士陽はそう言って、大事そうに服を受け取った。


「さて、一刀よ。士陽には私の物を譲ったが、今からお前に渡す物は私の物ではない」


 権陽様は神妙な表情をする。


「そうなのですか?」


 てっきり俺も権陽様の物を貰えると思ってたんだけど……まあ、貰えるなら感謝だな。


「これはな……一心様が義遠様の下で将をしていた時に着ていた物だ」


「えっ?」


 驚いた……。じいちゃんの服がまだ残っていたなんて……。


「この服を纏い、一心様は戦場を駆け抜けた。これもまた思い出の品でな、捨てることが出来ず取って置いたのだが……まさか一刀に譲ることになろうとはな。本当に何が起こるかわからん世の中だ。まあ、譲る相手が一刀なら、黄泉路の一心様も喜んでくれるだろう」


 そう言って、権陽様は包みを開けて、俺に手渡した。


 包みに入っていたのは、白っぽい灰色の長ズボン、黒のタートルネック、こげ茶色の目立つ詰襟のロングコート、黒革のブーツ。


 じいちゃんはこれを着て戦ったのか……。


「茶色の長衣の背中を見てみろ。」


 コートのことか?


 そう思いながら、俺はコートの背中を見た。


「っ!」


 そこには、銀の糸で刺繍の施された、我が北郷家の家紋、島津十字が輝いていた。


「これは……」


 今の俺がこれを着ても良いのだろうか?


 いや……良いとかダメとかの問題じゃないな。北郷御影流剣術継承者としてじいちゃんを超えるなら、この家紋は背負わなければならない。


 ならば、俺の取るべき行動は一つだ。


「ありがたく頂戴致します。」


 俺は権陽様に頭を下げ、服を抱きしめた。






 着替え終えた俺達は、城の南に位置する城門へ向かっていた。向かう途中、仲間だった兵達や、城下町に住む民達から温かい声援を頂いた。


 こりゃあ……みっともない姿は見せられないな。


 いつか必ず、この温かい人達が安心して暮らせる世の中を創る。それが、俺なりの恩の返し方だ。


 そう思いながら、俺はふと隣の士陽を見る。


 いつも使っている弓を背負い、後ろ腰には木製の矢筒を革帯に下げ、その手には漆黒の偃月刀“覇黒”を握っている。


 対する俺の武器はただ一つ。


 革帯をベルト代わりに使い、千代桜をそこに差した。


 出奔の準備は万端である。


「もうすぐ城門に着くけど、別れの挨拶は考えたか?」


 俺は隣の士陽に話しかけた。


「そんなもん、考えてるわけねぇだろ? その場で感じたことを言うさ」


 あっけらかんと言う士陽に俺はおもわず苦笑する。


 本当に自分を飾らない奴だ。だけど、それが士陽の良い所だな。


 一人でそう納得していると、城門が見えてきた。城門前には義遠様、権陽様、美玲様、莉昂さんがいる。


 そして、俺達が乗る二頭の馬が、荷積みを済まして待っていた。


「ほう……二人共よく似合っているじゃないか」


 権陽様は微笑を浮かべる。


「ふむ……二人共、昔の一心と権陽にそっくりだ。まさか、再びこのような光景を目にするとはな……。感慨深いものだ」


 義遠様は顎髭を弄りながらそう呟く。


「一刀、士陽、これからどこに行くか、ちゃんと把握しているかい?」


 莉昂さんが俺達の前に立つとそう聞いた。


「はい、徐州の陶商様の城へ向かえば良いのでしたね?」


「その通り。今、劉備の義勇軍はそこで補給を行っている。今から行けば、まだ間に合うだろう」


「そういえば、莉昂の兄貴、義雄さんにはもう話は通ってるのか?」


 士陽は思い出したように尋ねる。


「大丈夫。すでに文は送ってあるし、向こう側からも了解を知らせた文が昨日届いたからね」


 士陽の質問に莉昂さんは即答する。


 しかも、俺達の知らない内に、陶商様にも了解を取る手際の良さは流石である。


「一刀、たまには文を送りなさいね」


 美玲様が微笑みながらそう言う。


「お袋……それは俺にも言う台詞じゃねぇのかよ」


 士陽は不思議そうな表情をする。


「ほう……ならば士陽、お前は自分の近況をこと細かに私へ説明してくれるのか?」


 士陽に向き直り、美玲様は悪戯っ子のような笑みを浮かべた。


「あー……一刀、これは間違いなくお前の仕事だな。俺には向いてねぇ。ってか、めんどくせぇ」


「いや、それくらいやれよ」


 俺がツッコムと、義遠様と莉昂さんはクスクスと笑い、権陽様と美玲様は呆れて頭を抱えていた。


「さて……一刀、私から貴公に渡すものが一つだけある」


「渡すもの?」


 義遠様は俺に向き直るとそう言った。


 何だろうか?


 じいちゃんが使っていた何かがまだ残ってたのかな?


「一刀、貴公には真名がなかったな?」


「まあ……そうですね。」


「それでは何かと困るだろう。故に、私から貴公に新たな名をやろう」


「えっ……?」


 新たな名を?


 でも、俺としては北郷の名を変えたくないんだけど……。


「まあ、そう慌てるな。何も北郷一刀という名を捨てろと言っているわけではない」


 俺の様子を見て義遠様は苦笑する。


 改名するんじゃないなら一体……?


「貴公は、妙を北郷、そして、真名を一刀と名乗れ」


「妙を北郷?つまり、俺に新たな名を名乗れと?」


「そうだ。貴公には私から名を与える。私、権陽、美玲の三人で相談し決めたものだ。一つの信念を貫いて欲しいという私達の願いを込めて、貴公の名を一信いっしんとする」


 その読みはじいちゃんの名と同じものだ。


 ゾクリとした。


 それは俺の尊敬する師の名を継ぐ行為。今の俺の状況にはピッタリだった。


 素直に嬉しい。また、義遠様達に返さなければならない恩が出来たな……。


「ありがたく頂戴致します。今日より、妙は北郷、名を一信。そして、真名は一刀と名乗らさせて頂きます!」


 声を出して新たな名前を宣言する。


 俺は決めた。


 生涯この世界で生きていく。


 この名はその誓いと覚悟の証だ。


「んじゃ、そろそろ行くか?」


「そうだな……」


 俺は士陽の言葉に返事をすると、用意された馬に跨がった。


「では、気をつけて行くのだぞ?」


「士陽、一刀、体は大事にしなさい。それもつわものの勤めですからね?」


 俺達を真っすぐ見据えて権陽様がそう言い、その隣で美玲様は美しく微笑む。


「二人共、活躍を期待しているよ」


 莉昂さんはそう言って優しく笑う。


「貴公らは間違いなく、この乱世の英雄になれる。この私が保証しよう。だから、思い切りやれ。貴公らは無限の可能性を秘めているのだからな」


 義遠様はそう言って、俺達の馬を押した。


「では、行って参ります!」


「行ってくるぜ!」


 俺と士陽は大声でそう言うと、馬の腹を軽く蹴って走り出した。


 城門から離れていくにつれ、寂しさが込み上げるが、俺はそれを耐える。


 ここは俺にとって故郷だ。いつか、胸を張って帰って来れるよう、頑張らないとな。


 俺は心にそう誓い、空を見上げる。


 そこには、俺達の門出を祝うように、澄み切った青空が広がっていた。







まず、遅れて申し訳ない。


言い訳は致しません。


どんな理由があろうと、遅れたことには変わりはないので。



さて、いよいよ一刀君が旅立ちました。


今回は結構悩んだんですよね( ̄ω ̄;)


陶商、陶応の設定はオリジナルです。


一応理由としては、一心さんが関わったことにより、歴史が微妙に変わった、ということにしましたが、ご都合過ぎますかね?


そして、一刀君と士陽君の衣装ですが、戦国BASARAの片岡小十郎と上杉謙信の衣装を参考にしました。


まあ、あまり派手過ぎないように意識しましたが、士陽君は結構派手かもしれん(´〜`;)


さて、ここまで書いてきて、私は重要なことに気が付きました。


恋姫キャラが今だ誰も出てねぇwww


これは想定外でした。


本編に入る前に、まさかこんなに書きたいことがあるとは、自分でもびっくりです。


ですが、次回からは出てくるのでご安心をww


まあ、ここまでが“プロローグ”だったと思ってくださいwww


では、また次回でお会いしましょう!

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