4/27
第3話 元気づけたい
死んだ人間の事を考えるのも大事だけどさ。
生きてる奴の事も考えてくれよ。
何とかあいつを元気づける事はできないものだろうか。
僕は色々と考えた。
そして、ある事を思いついた。
人間が一人ができる事なんてちっぽけだとあいつが分かれば、少しはマシになるはず。
その事実はあいつを奈落の底に突き落とす可能性があるけど、全部の責任を感じて生きていくよりマシだ。
天才でも頭が良くても、僕にとってあいつはただの、可愛げのない仏頂面の幼馴染なんだから。
だから、そう思った僕は予定を調整した。
あいつを騙すことになるが、文句は聞いてやらない。
これは僕に心配をかけた罰なんだからな。
スケジュール帳を睨んだり、貯金箱を解体しながら、今後の計画について思いをはせた。
