休憩中SS 荷物
女の子「そういえば、一階にあった少年達の荷物。落書きスプレーにまざって、消臭スプレーがありませんでしたか?」
僕「え、そんなのあったか?」
女の子「普通男の子ってそういうの気にしませんよね。する人もいると思いますけど」
僕「まあ、最近は女の子みたいな趣味を持っている人も多いって聞くし。それが何か?」
女の子「いえ、ただ……不本意だと思うんです」
僕「へ?」
女の子「本当は女の子なのに、後の世に男の子として話が伝わっていくなんて、なんか自分だったら微妙な気持ちになりません?」
僕「なるけど(変わった事気にする子だな)」
友人「荷物か……」
僕「え、なんか言ったか」
友人「何でもない」
僕「しかしさっきの部屋、すごく格好悪かったな。僕」
女の子「何でもできる神様じゃないですから、そんなに落ち込まなくても」
僕「そうだけど。でも、幻滅しただろ? 正直」
女の子「できなかったことがあったのは事実ですけど、精一杯やった人に対して幻滅したなんて、そんな偉そうな事思いません。私だって鍵を見つける事ができませんでしたし」
僕「あ、ありがとう。(よくできた子だなぁ。これで精神がタフネスしてなかったら、メルアド交換とかしてたんだけど)打ち解けてくると、感じが違うよね君」
女の子「見た目と本性が違うなって、よく言われます」
僕「女の子に向かって本性って……」




