第15話 鍵探し
そこで、友人が扉を観察してポツリ。
「扉にカギがかかっているな」
お、初めて協力的なセリフを喋ったな。
「じゃあ、カギを見つけろってことか。この部屋の中から」
しかし……。
部屋の中にある無数の手とか足とかを見る。
え、これを調べんの?
こいつらが握ってるとか、悪夢すぎるんだが。
なんて思っていたら女の子が躊躇なく、手とか足とかを調べていっている。
「分担しましょう」
「あ、はい」
この子どこまでたくましいんだ?
かなり逃げたいシチュエーションだが、少女一人にやらせるわけにもいかない。
まだ何もでいてないし、このままじゃ足手まといだ。
というわけで、しぶしぶ部屋の壁やら床やらから突き出した手や足を見ていって、カギがないか調べていく。
ない。
こっちもない。
あっちもない。
そうして調べていくと握りこぶしを作った手を発見。
え、これ開けってこと。
俺が手をそえて?
えぇー……。
「……」
ものすごく嫌だったけど、早くここから出たかったので、結構最近ないくらい気力を振り絞って頑張った。
「う……」
触れた手は冷たくて品やしている。
それでいて少しだけみずみずしくて、まるで本当に人間の手のように思えた。
「あ、あった……」
そうまでして、むりやり開けさせた手の中。
そこには、待ち望んだカギがあった。
喜んでそのカギを握りしめると、その自分の手首を、何かにがっと掴まれた。
誰に?
そいつにだよ。
目の前にあったその手に。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」




