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「あの……『教授』、ちょっといいですか?」

 そろそろ寝ようかという時間帯になって、俺達3人がブチ込まれてる部屋に姐さんがやって来た。

「どうしました?」

「今日の報告書を『上』に送ろうとしたんですけど……何故かエラーになって……」

 そう言って、姐さんはモバイルPCを「教授」に渡す。

「ちょっと待って下さい……」

 「教授」の娑婆に居た頃の専門は生物学……特に脳科学だったが、理系の学者だったせいか、この手の事は、俺達の中で一番詳しい。

「えっと……このフェリーのWi−Fi経由で送ろうとした訳ですか?」

「ええ」

「機器トラブルらしいですね……このPCじゃなくて、フェリーの方の……」

「と言うと?」

「船内のWi−Fiには繋ってますが……外部にPingが送れないですね……」

「じゃあ、フェリーの職員に……ん?」

「どうした、刑務官(センセイ)?」

 姐さんは、自分の携帯電話(ブンコPhone)を取り出した途端、妙な表情(かお)になった。

「偶然だと思います、これ?」

 そう言って俺達に向けた携帯電話(ブンコPhone)の画面では……。

 アンテナが立ってない。

「後藤さんと『教授』は……ボディ・アーマーとガスマスクを装着して下さい」

「はい」

「了解」

「俺も変身しといた方がいいかい?」

 久米は、そう言いながら、シャツを脱ぐ。

「お願いします」

 姐さんはモバイルPCを操作し……。

「これ……どう云う事ですか?」

 護送対象のベトナム人達には……GPS付の足輪を付けてる筈だった。

 だが……PC上で起動されたアプリの画面には……全員分がエラーの表示。

「ちょっと待って下さい……信号が届いてない?」

 「教授」が画面を見ながら、そう言った。

 すう……。

 姐さんが深呼吸。

 それと共に……微かな「気」が放出される。

「8人……。4人づつの2手に分れて、この部屋に近付きつつあります」

 人の気配を感知する「魔法」だ……しかし……。

 これは……いうなれば……レーダーや潜水艦のアクティブ・センシング……場合によっては、相手にこっちが「気」を放った事を気付かれる。

「敵は……その……?」

「『気』の量・パターンからして……同業(魔法使い)じゃ有りませんが……『魔法』を阻害する護符を使っています」

「じゃ……物理攻撃で……」

 俺は両手に強化プラスチック製の棍棒を握る。

 折り畳んでいる状態では六〇㎝ほど……延ばせば、いわゆる「六尺棒」サイズになる。

「いくぞ……」

 狼男形態になった久米が部屋のドアを開け……。

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