第一視点
この作品は間違いを大幅に修正しもう一度出したものです
第一話
−僕は明日死にます−
明日あなたは死にます。そんなことを言われたらあなたは信じられますか?
(は〜退屈)
教室の隅の方の席でそんなことを考えていたんだ。
(毎日毎日同じ事の繰り返し。僕って本当に生きてんのかな)
僕の名前は片倉幹也。十七歳。生きてる事に疑問をもっている。生きてるってこんなに簡単なのかなって。部活も少しやってみたが結局は繰り返すだけ。無駄に疲れるしやる意味は無いと思った。他にもいろいろやったんだけど僕が満足するような物はなかった。
とにかく毎日が退屈で退屈で仕方がなかった。
「帰ろ」
学校にいても意味ないと思い僕は外靴にはきかえ外へ出た。その時だ。
「おーい!」
後ろから声が聞こえた気がするがまあいいや。
「待てってミキやん」
「ミキやんって言うな」
は〜やっぱりこいつだったか。こいつは大宮勇士。毎日毎日僕に構ってくるうっとうしい奴だ。
「一緒に帰ろうぜ!ミキやん!」
なんでこいつは笑っているのかがすごく不思議だ。何が楽しいんだ?
「嫌だ」
「いいじゃんか〜!帰ろうぜ〜!」
「無理だ」
「無理じゃない!俺とお前ならできる。」
「出来ない」
「やってみな−−−」
「うるさいな!僕に構うなよ!!」
僕はかんしゃくを起こして彼が言い終わる前に遮った
「おこんなよ〜」
もう無視することにした。
「カタやん〜クラやん〜無視すんなよ〜ミキやん〜ヤんやん〜」
ヤんやん?なんかもうよくわかんないからいいや。
別れ道がくれば消えるだろう。
「あれ?何だあれ?なあミキやん」
無視無視とは思っても人間そうはいかないものだ。
僕はちらっと横を見た。そこには怪しげな格好の人物が占いをやっていた。
僕は毎日に退屈していたので変わった事に多少興味をもった。
「ミキやん!やってみようぜ!」
「まあ・・・別に」
「レッツゴー!」
これくらいではしゃぐなよと思いながらその占いしのもとへいく。そこには机があり『死亡推定日占い』と書いてある。
(死亡推定日?自分が死ぬ日ってことか)
そう考えていると横から邪魔が入る。
「俺やる!先やる!」
といちいちでかい声で彼は言った。
占いしは何も言わずただ座っている。しばらくした後ようやく口を開いた。
「お前達二人・・・」
占いしは一拍おいて言った
「どちらかが明日死ぬ」
僕はがっかりしてこの場を立ち去った。いくらなんでもそんなこと有り得ないからだ。しかし例のテンションの高い彼は
「マジで!?」
とか
「どうすればいいの!?」
とオロオロしている。
(普通信じるか?)
と思い、僕は先にいつもの道を通り帰宅した。
第二話
−彼は今日死にました−
今日彼は死にました。
そんなことを言われたらあなたは信じられますか?
(今日も学校か・・・)
僕は行き過ぎて嫌気がさした学校に向かっていた。
いつもならそこの曲がり角から彼がきて必要以上にでかい声で声をかけてくる、はずだった。
(今日はいないのか・・・まあうるさくなくていいけど)
彼はこなかった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなり響いた。
授業が始まった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなり響いた。
授業が終わった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなり響いた。
学校が終わった。
(あいつ・・・来なかったな・・・)
彼はその日、結局来なかった。
(そういえば、昨日の占い・・・)
僕は昨日の占いしが言った言葉を思い出しながら教室を立ち去った。
僕は通り飽きた帰り道をいつも通り歩いていた。
だけどいつもと違う事がおきた。いつもの通り道の曲がり角から例のテンションの高い彼が現れた。
(やっぱただの占いか)
そう思いながら言った。
「お前・・・何で今日来なかったんだよ」
だが彼は答えなかった。僕は彼に近付き
「おい!何で来なかったんだよ。」
と言おうとしたが言い終わる前に
「ああぁああぁぁ!!!!!!」と彼は急に叫び出した。(なっなんだ?)
僕はびっくりしながら突っ立っていた。すると彼はポケットから、何かを取り出した。それは、ナイフだ。すると彼は僕に飛び掛かってきた。
「なっお前!?何すんだ!?」僕は後ろにとびのいてかわした。彼はいまだに
「あぁぁ。うああぁぁ!!」と叫んでいる。
(こいつ、おかしいぞ!?)僕は戸惑いながら間合いをはかっていた。喧嘩なんかあまりしないが、体が生きるために勝手に動く。
(ちっ!どうする!?)
僕は逃げる手段を考えていた。しかし彼はもう襲って来なかった。
(来ないのか・・・?)
そう思っていると彼が急に言い出した。
「逃げられないさ!!!!!!!俺も!!!お前も!!!『死』からはな!!!!!!!」
すると彼は自分のナイフで自分の首を切りつけた。
何度も
何度も
彼は首から噴水のように血が噴き出し、やがて道に倒れおちた。
僕はそれを見ていたが、急に目が見えなくなった。
目をこする。何かがついていた。液体状の鉄臭い何かが。頭が痛い。クラクラする。僕は激しい頭痛に襲われその場に倒れ込んだ。
第三話
−彼を今日殺しました−
今日僕は人を殺します。そんなことをする覚悟が僕にありますか?
「う・・・んっ・・・」
僕は病院のベットで目を覚ました。とくに痛いところはない。なのに何故病院にいるのかが思いだせない。なぜだ。するとノックの音が聞こえた。
「・・・はい・・・」僕は小さく返事をするとドアが開いた。
「片倉幹也さんだね。
警察のものだけどちょっとお話を伺ってもよろしいですか?」
警察?僕は何のことかさっぱりわからなかった。
「・・・無理もないですねあんな事があったんですから」
「あんな事って・・・なんですか?」
「落ち着いて聞いて下さいあなたのご友人、大宮勇士さんが・・・」
「え?・・・!!!?」
思いだした。彼は自分の首を・・・
「あいつは!!?あいつはどうなったんです!!?」
「それが先程、午後十時八分に・・・他界しました」
「・・・そう・・・ですか・・・」
僕は途切れ途切れにそう言った。
僕は『死』について考えたこともあった。だけどこんな身近に考えたことは、なかった。
警察は僕にいくらか質問をすると帰っていった。
しばらくぼ〜っとしているとあることを思いだした。『占い』
(僕達のうちどちらかが死ぬ。・・・あいつだ。あの占いしだ。)
彼は自殺なんてするやつじゃない。あの時の彼は、何か変だった。
(行ってみよう。あの占いしのとこへ)
ベットから下りると僕の腹の上から何かがおちた。
それは、ナイフだ。
「こんなもの」
僕はナイフをベットにおいた。
僕は病院を抜け出し占いしのもとへ走った。
(!?いた!あいつだ!)
「おいお前!」
僕は机をバン!と叩いたが反応がない。と思ったら
「あああぁぁァァ!!」と叫びだした。
「ちっ!またか!」
占いしは棒を振り回してきたが僕はしゃがんでかわした。そのさいに落ちていた石を拾い横へ転がる。一瞬遅れてさっきまで僕がいたとこに棒を地面にたたきつけた音が響いた。
「この・・・やろっ!」
僕は石を占いしに投げつけた。だが運悪く占いしの目にあたってしまった。
しかし占いしは潰れた目から血を流しながら
「はああぁぁー!!」
と叫びまた棒を振り回す。僕は一瞬硬直していたためかわすことができなかったやむなく足でガードした 「ぎっ!いっつ〜!」
僕は痛みにたえながらすぐに後ろへさがった。
占いしはまだ棒を振り回していた。逃げようにもこの足じゃ無理だ。
(どうする!)
そう思いながらポケットをあさる。何も無いはずなのだが中には『何かが』あるそれは、ナイフだ。
(なんでこれが!確かにあの時!)
置いたはずなのにと思う前にナイフを取り出してしまった。前からは
「うああああ!!!」
と占いしが来ている。
「くそっ!ぅおおおおあああああ!!!!」
ドスッ
僕の顔にはまたあの液体がついていた。 最終話
−僕は今日死にました−
今日僕は死にました。こんなことになったら僕は誰に伝えたいですか?
「はあっはあっ」僕は生きている。
無いはずのナイフに助けられたのだ。勇士に。
「勇士・・・なんでだよ」生きている。なぜだ。なぜだ。なぜだ。
「なぜだぁぁああああああああああああ!!!!!」ガッと机にナイフを突き立てた。
「はあああああぁぁぁ」
僕はナイフをてにとった。
「はあっはあっ・・・!?」(なっ何だこれは!?)
「くるな!こないでくれ!」うああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
『抜け出した片倉さんは翌日死体で発見されました。自殺されたようです。
死因は出血多量。首をなんどもなんどもきりつけたようですね。動機は不明。調査中です。』
あなたは、わかりますか?
続く
二作目の作品です。 とりあえず先に謝ります すみません。 この作品はまだまだ謎だらけにしたつもりなので、さっぱりな人もいるでしょうから、次回作にご期待下さい。 ありがとうございました。