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貨幣経済

作者: 傘作

ブギはカネというものに興味を持った。西の果ての土地ではカネというものでモノを取引しているらしい。牛や馬や布製品や穀物を以て需要のある者同士で物々交換せざるを得ないブギのコミュニティより遥かに進んだシステム。


何としてでもカネのある社会を見てみたいと思ったブギは母に別れを告げ舟で大河を渡り西へ西へと歩き山を越え谷を越え、文明社会へたどり着いた。ブギは通りかかった中年の男に話しかけた。「カネというものを見てみたいんです。」男は答えた。「カネか......100年ほど前から電子上の決済に移行して誰も実体を持ったカネを使わなくなってしまったのだよ...機械上で数字のやり取りをするだけ。」


ブギは肩を落とし街をぶらぶらとする。商売をしている人々を観察した。野菜や服を売る人に対し、買う人々はその場で要らなくなった服や靴などをレジの機械に投入してその査定金額で決済をしたり、歌を歌ったりダンスを踊って録音や録画しモニターに表示された点数でバスや鉄道に乗る人もいた。これはブギのコミュニティの物々交換社会にとてもよく似ていた。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 発想がシンプルで驚きもありました。 楽しいショートショートをありがとうございます。
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